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Inside the Solana Miami Hacker House

この記事では4月5日から4月10日にかけて実施されたSolana Miami Hacker Houseでの学びを共有したいと思います。5月25日から5月29日まで東京でもHacker Houseが開催されます。詳細はこちらです。


Solanaとは

Solanaとは2020年4月にローンチされた、トランザクションと処理スピードが非常に速く、コストが安く抑えられることを特徴とするレイヤー1のブロックチェーンです。

Solana Hacker House (HH) とは

Solana Hacker House とはSolanaエコシステムの開発者が集い、一週間ほどの期間で開発を進め、Demo Dayやスピーカーセッション、ネットワーキングパーティーなどが開催されるコミュニティイベントです。公式サイトでは開発者しか参加できないと書いてありますが基本デベロッパー以外も参加可能です。

Hacker House の目的はSolanaエコシステム上でプロトコルを開発するデベロッパーをオンボーディングすることです。Solana, Polygon, Ethereumといったレイヤー1のブロックチェーンの成長は開発者がいかにエコシステム上で開発してくれるかにかかっています。Solanaのような比較的新しいブロックチェーンはとにかく開発者を集めてチェーン上にプロトコルを構築してもらうことが大切です。

クリプト全体の文化として共通することといえばリモートで協力しあうことが当たり前になることです。プロジェクトは数名のメンバーが始めるとはいえその後すぐにコードやホワイトペーパーはあらゆる地域からパーミッションレスに貢献されていくことになります。理論上ではどの開発者もSolanaのDocsを読めば開発を始めることができます。

しかしながら始めるに当たって心理的ハードルや問題に直面した際のサポートがなければ開発者が定着してくれません。

Hacker House等のイベントはこのような問題を解決し、世界中の優秀な人材がSolana エコシステムへ流れてきていることを実感してもらうためのイベントです。

いざ、Solana Miami へ

今回僕が参加したのはアメリカのマイアミで開催されたSolana Miamiです。現在携わっているプロジェクトがSolana上でプロトコルを構築しているのでSolanaのコミュニティに本格的に参入するという目的でチームとともに参加しました。

Solana Miami のスケジュール

Solana Miamiのスケジュールはこんな感じです。

スケジュールを見てわかる通り、NFTやDeFi、DAOなどあらゆる分野でスピーカーセッションが行われており、興味があればセッションに参加するという形でした。

Hacker Houseの雰囲気

Hacker House の雰囲気はデベロッパーがそれぞれのプロジェクトをチームで進めており覇気が伝わってきました。一方で参加者間で積極的に協力し合おうというカルチャーが出来ており、みな自分が作っているプロダクトを共有し、フィードバックを送りあってました。

個人的に特に印象的だったのが、Hacker Houseのリピーター率です。肌感覚ですが既に他の国で開催されたHacker Houseに参加した開発者は全体の半分以上いたような気がします。Hacker House常連者によると、最初のHacker Houseから参加し続けてチームのメンバーもほとんどHacker Houseで集めたようなプロジェクトもあるとのことです。例えばDeCafというSolana Payでペイメント特化型ウォレットを提供しているプロジェクトのメンバーは全員Hacker Houseで出会い、ゆるく繋がっていたメンバーで再会してプロジェクトの立ち上げに至ったそうです。こういったイベントで優秀なメンバーと意気投合し、プロジェクトの発足に至るのは非常に夢があるなと個人的に思いました。

スピーカーセッション

スピーカーセッションではDeFiやNFTの未来、Solanaの成り立ち、テクニカルワークショップなどが開催されていました。ただ、あまり聞く雰囲気ではなかったのと内容も割と知っているようなことが多かったのでセッション中の多くはネットワーキングしてました。

ストリートフェア

Hacker House は室内で行われていたのですが外では屋台やスポンサー企業のテントがありました。僕はSamoという草コインが無料配布を実施していたので2SAMOもらいました。Solana Payを受け付けてるよっていう屋台もあったので面白かったです。

Office Hours

Hacker House 開催中はテクニカルサイドとグロース・コミュニティサイド両方の相談をSolana Venturesのメンターと相談できるOffice Hourがありました。実際にSolana Venturesの人々からアドバイスをもらえるチャンスです。

Demo Day

Demo DayはSolana Hacker Houseの一大イベントです。みなこの日のためにプロダクトを開発し備えます。Solana Demo Dayの一番のルールとしてローカルホストでもいいので何かしら動くプロトタイプを用意しなければなりません。ピッチではみなプロダクトを披露してくれ、もの作れるエンジニアまじかっけえ、と感化されました。

NFTをコラテラルとして貸し借りできる SharkyやSolanaとArweave上でサービスを提供するソーシャルWeb3のForaなどあらゆる方面で新しいアイデアを発表する場を見学することができます。

参加プロジェクトの領域は感覚としてはNFT5割、ゲーム3割、データ分析ツール1割、その他1割という感じでした。Demo Day参加企業の詳細確認したい方はこちらからご覧ください。

僕はDeCafのプロダクトを実際に使用してみて一瞬でこのサービスのファンになりました。

実際にSolana Miamiに参加してみた感想

全体的にHacker Houseに参加している人々はかなりオープンな性格を持っている人が多いなという印象を受けました。みなクリプトという未知の領域で勝負していこうという覚悟がありそれぞれのアイデアを語り合い、認め、賞賛し合うというカルチャーがありました。

今回のSolana Miamiに参加して得た一番の収穫はユーザーインタビューを通してユーザーはどこに課題を感じているのか、ユーザーがどのような質問をするのか、自分たちのプロトコルをどのように訴求すれば刺さるのかなどを知れたことです。映画 The Big Short (2015) でマーケットの異変に気付いたFrontPoint Partnersの投資家たちがフロリダの家々に訪問するシーン (大好き) と同じようにユーザーの生の声を聴くことで市場のリアルが見え、夜な夜なインタビューの内容を振り返って本質的に人々がどのようなジョブを解決しようとしているのか、僕らがどのジョブを解決しに行くのかの方針を決めて徐々にチームとして道筋が見えてくる過程を味わうことができました。

番外編:Bitcoin Miami

5月6日から5月9日までちょうどBitcoin Miamiも実施されていたのでついでに参加しました。ピーター・ティールやキャシー・ウッド、マイケル・セーラーなど大物がスピーカーとして登壇していたので興奮しました。

イベント中は500人にユーザーインタビューをするという目標を設定し、ひたすらインタビューしてました。最初はうまくプロトコルの構想を伝えることができずユーザーからの反応もあまりよくなかったのですが徐々に伝え方、入り、質問への応答にも慣れていきました。

さいごに

イベント期間中は帰りのフライトがキャンセルになったり豪君の携帯が盗まれたりとハプニング尽くしではありましたが学びにあふれた一週間になりました。

5月25日から5月29日までTokyo Hacker Houseが開催されます。僕もほとんど毎日いる予定なのでぜひ参加するよという人はお声がけください!


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