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「大脱走」 と 「シンデレラ」

【更新】「大脱走」の今期の上映は終了しましたので、記事内容を少しだけ修正の上、更新しました(2023.7.7)。

「午前十時の映画祭」にて、往年の名作「大脱走」が公開されておりました。

 プレシャスプランナーのプロフィール記事のコメント欄でも熱く語らせて頂いておりますが、私はこの映画によって人格が形成されたほど大好きで、3年ぶりに大スクリーンで観られて本当に感激でした。

「大脱走」は終わってしまいましたが、他にも名作映画が目白押しで、詳しくは以下の情報からご確認下さいませ。

「午前十時の映画祭13」
   デジタルで甦る永遠の名作

 https://asa10.eiga.com/

 


 今回の企画、私は普段は滅多に行くことのない施設にて、通りすがりの看板で偶然気づいて悲鳴をあげるほど本当に慌ててしまいました。大好きな映画が、折しも上映されていたなんて! 見逃していたら泣いていたことでしょう。

 好きなものに関しては、やはりこまめな情報チェックも大切ですね。

「大脱走」の上映館を慌てて調べていたら、今度は「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」の情報か飛び込んで来て、プロコフィエフのバレエ《シンデレラ》を上映中と。

 折しもロイヤル・バレエの、4年ぶりの来日公演とも重なるタイミングでした。今回の公演では、同じくプロコフィエフの、《ロメオとジュリエット》などが上演されました。

 シネマシーズンに話を戻しますが、上映作品は決まっていても、配役の発表は後日になることが多く、《シンデレラ》に好きなダンサーが選ばれるかどうか、以前は分からなかったのでした。

 もしや、もしや? と、ドキドキしながら、出演者をチェックしたら、世界一大好きなダンサー、ワディム・ムンタギロフが王子を演じるではありませんか! 王子役を踊らせたら間違いなく世界最高の彼が、シンデレラの王子だなんて! 
 

 というわけで、勇んで観に行く予定だった「大脱走」は翌日に回し(翌日だけでなく、期間中は何度か通ってしまうことでしょう)、終了間近の《シンデレラ》を先に観ることに。

 この舞台は、去る4/12に、世界中の1000近くもの映画館でライヴ中継され、日本では時差の関係もあり遅れての公開となるものの、他のバレエやオペラ作品同様、製作陣やダンサーのインタビュー、リハーサルなどの特別映像も交えての、大迫力の舞台が目の前で繰り広げられ、本当に充実した素晴らしい非日常体験が得られます。
 案内役の元ダンサー、ダーシー・バッセルの相変わらずの、あまりの好感度にも洗練された美しさにも、思わず顔がほころんでしまいます。

 今回の指導役にして、自身も近々初めてのシンデレラ役に挑戦してから引退を表明しているベテランダンサーの言葉が印象的でした。

「(とりわけ絶対にミスが許されない)ライヴ中継の場合、若手のダンサーは抑え気味になりがちだけれど、思いきって全力を出し切ることで舞台に魔法が生まれ、それが観客にも伝わりゆく」

 といった内容で、これはバレエだけでなく、演奏会などの舞台芸術や、あらゆる競技などにも通じるものだなと、大変感銘を受けました。

「夢のような魔法の世界」への誘いが、キーワードともなっていた《シンデレラ》の舞台ですが、タイトルロールはベテランのマリアネラ・ヌニェス。いつもながら完璧で、エレガントで美しく、健気で可憐なシンデレラ。純白のドレスに身を包んでガラスの馬車に乗って現れた姿には、涙が出てしまうほどでした。
 そんな彼女に、「正統派で気品があって、本当に素晴らしいワディムの踊りを、毎日の稽古で、しかもタダで見られるなんて、本当にいいのかしら?」とまで言わしめるワディム王子も、相変わらず圧倒的に素晴らしい。
 そして、今回は気品に満ちた優しげな仙女役で、別公演ではシンデレラも演じられる金子扶生も、うっとりするほど素敵でした。
 
 妖しげで幻想的、情景を見事に描写しているプロコフィエフの名曲に、古典のスタイルを尊重しつつも洗練され、音楽性豊かなフレデリック・アシュトンの粋な振付け、豪華な衣装に舞台装置、気の利いた演出、作品を敬う姿勢、ダンサーに関係者、全てが世界遺産級で、幕が上がる前から降りた後も、始終うるうるが止まらないほど感動してしまいます。
 DVDなどではなく、劇場だからこそ、より感動を誘う、ということもあるのでしょうね。
 ごめんなさい。言葉がどうしても足りません。あとはどうぞミラクルな夢の舞台をご想像下さいませ…+・..☆~..・+*

《シンデレラ》の上映は終わってしまいましたが、今後もバレエやオペラの多彩なラインナップが用意されていますし、リバイバル上映の可能性もあると思います。

「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」
 公式サイト http://tohotowa.co.jp/roh/movie/?n=cinderella2022



 さて、《シンデレラ》の魔法で放心状態化されてしまったものの、お約束の「大脱走」も忘れてはなりません。翌日は気を改めて、まずは終演間近だったグループBの TOHOシネマズ新宿に勇んで出かけ、翌週はグループAにて、更に大画面で上映されていた TOHOシネマズ日本橋で思い切り堪能して参りました。

 こちらでも、優雅なバレエ観賞とは異なるウルウル涙に、全編をすっかり把握していても、ハラハラドキドキ & ときめきが止まりませんでした。
 やはり映画館は、いいですね!
 来年も「午前十時の映画祭」で、「大脱走」取り上げてもらえるかなあ……。その折は、皆さまもぜひ映画館の大画面、大音量にて、往年の最高傑作をお楽しみ頂けますように……☆


Yukiko Morikawa ☆ Precious Planner



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