[漫画&ブログ] オッサンの気づき 第41話 ~~グレートジャーニーに気づいた!
今回のブログは、結構尖ったエッチな漫画の紹介もあるので、苦手な方や電車の中とかで読んでいる方は気を付けてください!🫣
ご存じの通り、日本は仮想現実エロ国家です。AVやエロ動画、エロ漫画はもちろん、風俗やキャバクラも超発展しましたし、女性向けのBLやレディースコミック、ホストクラブもあります。最近ではコンカフェ(昔で言うメイド喫茶の発展形)も、キャバクラやホストのカジュアル版として発展しています。これら仮想現実エロってもはや単なるリアルエロの代替品では無くなっていますよね。異性とエロい事が出来ないからひとまずは仮想エロで我慢しよう、ではなく、リアルエロとは別のエロとして存在しています。例えるなら、お弁当を買うお金が無いからお菓子で我慢しようではなく、どっちも普通にお弁当なのです。むしろ、リアルエロ弁当よりも美味しくて豪華で量も多くてチンできるレンジすらついてきたりして、一生こっちでいいや的なお弁当にすらなっていると思います。
日本にはすごく尖った発展をしたエロコンテンツがたくさん存在します。AVやエロ漫画では痴漢ものが定番の人気ジャンルなのは有名ですよね。現実では傷つく人がいるし犯罪でもあるのに、定番なのです。さらに実写系だとあまりに現実離れして尖らせる事は出来ないため、主にエロ漫画やエロゲームの方面で尖りました。例えば、ジャンプ系の女性向けエロ同人誌(パロディの漫画)では男性キャラ同士、例えばピッコロさんと悟飯ちゃんがエロイ事をします。他にも爆乳の欲求不満エロ義母と母乳を使用したエロイ事をしたり、イケメン石油王と結婚してナニナニという、こうなったらいいな~的なジャンルもあります。…というか、これらは日本のグレートエロジャーニーの世界では、全然浅いほうです。もう少し掘り下げたものだと、触手というジャンルもあります。
これはチンのかわりにタコみたいな触手で相手に快楽を与える的なものです。オタク的なフィールドでは昔から定番のジャンルです。タコ的な存在なので、複数の触手があって色々な事を同時にできるというわけです。アダルトグッズによる楽しみ方をさらに掘り下げたジャンルだと思います。そしてここからさらに掘り下げた、脳姦というジャンルもあります。
これは、脳に触手的なものを挿入して脳神経へ直接刺激を与えることで、相手の快楽が止まらなくなるというような事です。脳への直接の刺激なので、そういう薬物を使ったプレイを掘り下げたジャンルなのかもしれません。痴漢も触手も脳姦も、サディスティックな快楽掘り下げジャンルですが、それとは逆のマゾヒスティック的なジャンルも多いです。例えば、メスガキというジャンルがあります。
これは、小学生くらいの女の子に「うわーおじさんきもーい」的な事を言われながらエロイ事をされるというジャンルです。元々、SMと言えば女王様に「この白豚めー!」とか言われながらムチでビシバシされるみたいなイメージがありましたが、それが掘り下げられて、小学生におじさんきもーいと言われながらエロイ事をされるものに発展したのだと思います。こういう例だけでも、今の日本のエロジャーニーがどんどん尖っていっているのがわかりますよね。こういうジャーニーをしているのは日本だけです。以前Twitterで見つけたこの投稿が、その象徴だと思いました。
これはカードキャプターさくらという昔流行った漫画のキャラクターです。小学生の女の子キャラだったと思います。そのさくらちゃんがボコボコにされているわけですが、それに対するコメントが、日本語コメントと英語コメントでは全然逆なんです。
日本語でコメントしているのは当然日本人で、英語は色々な国の人が使います。日本人は「最高!」と言っているのに、色々な国の人は「やめてあげて…」と言っているわけです(Pls no buliは「いじめないで」、dont rt her getting hurt ever againは「二度とこんなことするな」みたいな意味です)。直接的なエロ表現ではないですが、これも一種のサディスティックな発展の一つな気がします。このくらい、日本の最先端エロは尖りすぎて外の世界からは理解できないレベルになってしまいました。
でも、脳姦が好きな人は別にリアル世界で好きな人の脳に何かを挿入したいわけではないはずです。リアル世界で小学生の女の子に「おじさんきもーい」と言われてもエロい気分にはならないはずですし、カードキャプターさくらちゃんをボコボコにしたいわけでもないと思います。仮想エロを発展させすぎて、リアルエロの代替品では無く、リアルエロ以上にグッとくる何かになってしまったという事です。それ自体は個人の自由ですし、漫画の世界はエロとともに発展したという歴史があって(表現&売上の両面から)、それは仮想エロの発展がなかったら、スラムダンクもワンピースも闇金ウシジマくんも存在しなかったという事なので、これは不可欠な事だったと漫画好きの私は思っています。…が、こういう仮想エロが尖りすぎたため、リアルエロの代替物ではなくリアルエロを越えた存在になってしまったと思うんです。実際に恋人を作るより、風俗とかホストのほうが気楽でいいやみたいな考え方が存在するようになりましたよね。それは極端な例だとしても、今はスマホで料理のレシピやポケモンの攻略サイトを見るだけで「エロマッサージで連続アクメ!」みたいな広告が表示される時代です。エロコンテンツに脳が影響される機会は確実に爆増しました。私はもう頭の固いおじさんなのでスルーできますが、頭のやわらかい若い人だったら何かしらの影響は受け続けるはずです。エロコンテンツと現実は別物とは言っても、そんなに人間の脳って器用だとも思えないんですよね。素敵なラブソングを歌っているミュージシャンに対して、「この人は実際の恋愛も真面目に違いない」ってイメージを持っちゃう事、よくあるのではないでしょうか。その影響でリアルエロが減れば出生率も下がるので、エロジャーニーを尖らせすぎたのと今の少子化には関連があると思うんです。もちろん、それが全ての原因ではないです。個人的には、闇子ちゃんで描いているような、家族を持つ事にネガティブな印象を持つ人が増えた事も大きいと思っています。
ところで、グレートジャーニーは縄張りを広げる本能、それと生き残りの確率を上げる本能から始まったと私は思っています。これは生き物全てが持っている本能です。生き物には縄張りを広げる本能があるから、ウイルスは次々と伝染するわけですし、たんぽぽの種は風に乗って遠くまで飛んで行くのです。そして生き残りの確率を上げる本能があるから、鳥は遠く海を渡って子育てのしやすい地域に来るのです。人間がテクテク歩いたりいかだを作ってグレートジャーニーしていたのも同じだと思うんです。そう考えると、自分の体の中をジャーニーして医療が進歩したのも生き残りの確率を上げるためですし、仮想世界をジャーニーしているのもそれによってお金を稼いで自分の国の影響力を上げる、要は縄張りを広げる本能に基づいていますよね。しかし日本の場合、それがエロジャーニーに繋がったため、本来の縄張り拡張や生き残り本能とは逆に、自分達の数を減らす事につながってしまった…としたら、すごくよく出来たゲームのように思っちゃうんです。本来それは良い事なのに、やりすぎると身をほろぼすというか。スーパーマリオでBボタンでダッシュするとスピーディーに攻略できますが、やりすぎると操作がしづらくなってミスも増える…というような感じです。この世は何かのゲームなんじゃないかという私の空想は、以前にも漫画に描きました。
少子化は多くの国でも共通の問題で、そこにはその国それぞれの理由があります。でも、私がいろいろな国の友達とコミュニケーションした感じ、みんな恋や結婚をしていますし、結婚や家族を持つ事に幸せなイメージを持っています。日本によくある「結婚するより独身のほうが気楽」みたいな考えは皆無です(韓国人の友人だけ、ちょっと日本と近いです)。そしてエロコンテンツがあまり無く、エロマインドにつられて好きな人を裏切る事、例えば浮気をする事に強い拒否感を示します。逆に日本だと、特に男性は、たくさんの女の子とエロイ事をするのが「いいな~!」みたいな空気感がありましたよね。これは、日本は心で感じるフワっとしたものよりも、物質的な快楽が中心になりやすい流れがずっとあったからな気がします。それは1980年代以降の享楽的な発展、グルメ的なブームや高級ブランドブーム、お金もうけ主義などとも共通します。日本がそういう享楽的な発展をした理由には、宗教観が薄かった事も大きかったと思います。キリスト教・イスラム教・仏教はどれも禁欲的な教えがあります。そしてそもそも海外は日本より宗教観が強かったり、すごく真面目に宗教の教えを守っていたりします。私の海外の友人も、当たり前にお祈りをしたり断食をしたりします。なので全体的にあんまりエロエロだったり欲張りなものには拒否感があります。しかし日本はそういう考えは消えて、お金になれば&気持ち良ければ何でもいい的な感じだったので、享楽ものに対する心理的な縛りが少なく、そっち方面に発展できたのではないでしょうか。これは自由な社会であったとも言い換えられます。仮想エロも自由だし、お金儲けも自由、そのお金で暴飲暴食したり風俗に行きまくるのも全然自由なわけです。自由=良い社会というふうにも思えますよね。でも、たぶん知っている人も多いと思いますが、ハツカネズミを使った有名な実験があります。
これは、ねずみをたくさん集めて、平和な環境(天敵がいなかったり餓死とかが無い環境)で飼い続けるとどうなるかという実験です。平和で自由で死ぬ危険が無い環境なので、どんどん数が増え続けると思いきや、なんと最後には繁殖もしなくなり全滅してしまったのです。人口が減っていっている現代の日本と重なりますよね。凶悪な犯罪の率が低くて食べ物も十分にあって、エロコンテンツも豊富で個人の行動も自由な環境です。宗教上の理由で豚肉を食べてはいけないみたいなのもないです。なのに人口が減るのです。これは端的に言えば、「良すぎる」環境は、生き物の自然とは違う状態なので、生き物の自然な状態である縄張りを広げたり生き残る本能も変わってしまうという事なのだと思います。逆に言えばちょっと不便で危険なくらいのほうが生き物としては自然、だから自然に繁殖もするという事です。実際、現代の日本は「良すぎる」環境のせいで逆にバグっている部分がありますよね。犯罪が少ないからこそ、回転ずし屋でしょうゆ差しをペロペロやった少年を、学校を辞めるレベルまで追い込んだり、お店のサービスが行き届いているからこそ、料理に髪の毛が入っていただけで店員を土下座させたりするわけです。このへんも、さっきのスーパーマリオのBダッシュみたいなもので、一見良いものも行き過ぎると悪いものになるという、バランスをうまくとらなきゃいけない感がゲームっぽいな~と思うのです。ちなみにこの実験は、最後のほうのネズミはBeautiful Onesと呼ばれる、自分の毛づくろいにしか興味が無いタイプになったそうです。毛づくろいばかりして繁殖をしないという事です。これも現代人ぽいですよね。毛づくろいは文字通り見た目や見栄ばかり気にするという事だけでなく、自分のライフスタイルや趣味嗜好、要は個人的な事にもあてはまります。個人的なスタイルを崩されたくないから他者を拒絶するパターンって現代に多いのではないでしょうか。「結婚したくない」の理由も、「一人の時間を大事にしたい」が多いですしね。
とは言え、結局のところ私も以前は、享楽的な生活をしていました。徹夜で遊んだり、記憶が無くなるまで飲み歩いたり、こんなふうに女の子とエロ的な流れになる事も多かったです。
自分の会社をやっていた頃は同年代の何倍も収入があったり、LINEスタンプが大ヒットした事もありました。世の中的に見れば「いいな~!」の側だったと思います。でもどれも、そんなに楽しいわけではない…というか、何か違和感があったんですよね。友達とお酒をいっぱい飲んでもそんなにテンションは上がらず、これじゃガストでドリンクバーで良いなという感じでしたし、女の子とエロ関係になっても、私はすぐ好きになっちゃっておつきあいしたくなるので、逆に女の子に「そういうつもりじゃないんだけど」と引かれたりしていました。お金を稼いでも特に贅沢したいわけでもありませんでした。一応試しに高い外食なんかも色々行きましたが、別においしいと思いませんでした。自分で作って妻ちゃんと変なYoutubeを見ながら食べるほうがおいしいです。私の趣味は漫画を描く事と、妻ちゃんと犬を連れて公園に行く事なので、電気代とガソリン代しかかかりません。大金を使ったエンジョイにあまり興味が無いのです。以前描いた、「幸せ」と「楽しい」は別物という漫画は、こういう経験も含めて思い付きました。
けれども、ひょっとしたら現代日本では、幸せとかよりも享楽的な快楽におぼれるほうが、生き方としては正解なんじゃないかとも思うのです。エロも飽食も何でも自由なこの世界は、例えるならそこらじゅうにフリー薬物が設置されているようなものです。だったらそれをフル活用して、幻覚を見続けながら気づいたら死んでいたというほうが何かずっとニコニコして生きれてそうですよね。少なくとも私が最近よく漫画やブログに書いているような、重苦しい悩みから来るネガティブな気持ちは薄れるはずです。私があまり物欲が無くて、エロだけの関係とか高級レストランで豪遊とかにヤッター感を感じない個体というのを知ってしまった事が、色々な悩みの本質という気がします。もちろん、私は幸せであると思います。実際に幸せを感じる瞬間もあります。…が、重苦しい抑うつ感はまたそれとは別に存在するんですよね。そして抑うつに効くのは幸せではなく享楽なのかもしれません。享楽には勢いというかエネルギーがあるので、文字通り「吹き飛ばす」作用があるのでしょう。人類はグレートジャーニーによって色々な場所に住めるようになりました。長生きも出来るようになりました。享楽的な生活も可能になりました。そして次のジャーニーは、その世界でどう正気を保ちながら生きられるかという事なのかもしれません。
[おまけ]
先日、スウェーデンの友人から色々プレゼントをもらった中で、こういうかっこいいビールがありました。
これはスウェーデン語で、「Providing for drunks and philosophers(酔っ払いと哲学者に)」と書いてあるそうです。哲学者も何かいろいろ考え過ぎて辛そうですもんね。昔からこういうもので頭を麻痺させてやりすごしていたのでしょう。