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話を「聴く」ことについて
僕には、相手の話を聴く時にいくつか意識していることがある。
1つは黙って最初から最後まで聴くということだ。相手が話している時は黙っている。例え何か言いたいことがあっても黙る。自分が話すのは相手が話し終わってからだ。また「うんうん」と相づちを過剰に声に出さない。その代わりに頷きで応答する。とにかく黙って相手の話を最後まで聴くことが1つである。
もう1つは、決めつけないということだ。相手の話を聴いていると、「こんな感じのことを言いたいのかな」「おそらくこういう話だろう」と、最後まで聴かずに決めつけてしまうことがある。そうすると、その決めつけに沿って相手の話を解釈してしまったり、自分の決めつけに沿わない話は切り捨てられる。その結果、相手の話をきちんと理解しないということが起きる。
そして最後が、相手の方向を向くということだ。自分の話を「聴いているよ」と言われても、身体や顔が全くこちらを向いていないと、本当に聴いているのか不安になる。だから、相手の方向を向くことで「あなたの話を聴いています」という意思表示を意識している。もちろんいつ何時でもできるとは限らない。そのような場合はせめて顔だけでも相手の方向に向けるようにしている。
このように意識するようになった背景がある。ある時、僕、先生、もう一人の学生(以下Aさん)の3人で話していたときのことだ。確か授業のことで先生に質問があって、先生の研究室を訪ねたら、たまたまAさんも用があって、3人で話をすることになったのだと記憶している。
Aさんが先に話すことになって、僕は先生とAさんの会話を見ていた。Aさんはとても真面目な学生だと先生は言っていた。おそらくそうなのだろう。ただ僕がどうしても気になったことがある。先生が話している最中、Aさんは熱心に聞いているのだが、相づちがとても多く、先生の話と被ってしまっていた。また先生が話し終わる前に、Aさんが話し始めるため、会話にズレが度々起きていた。
この経験から、僕は上述のようなことを意識するようになった。これは常に意識している。文章にすると単純に思えるが、実際に意識してみると意外にも難しい。
なぜかといえば、場合によっては、話したくなるからだ。例えば、自分自身にとても関係のある話題だった場合、あるいは以前から関心を持っていたり意見を持っていた話題だったりすると、つい言いたくなってしまうことがある。僕なら、ずっと読書が好きだったから、読書の話題になると、言いたいことは山ほどある。また、10年間サッカーをやってきたから、サッカーの話題になるとついつい熱が入ってしまう。これら以外の話題でも、関心がある話題だと聴くよりも、話したくなってしまう。意識しているとはいえ、まだまだ道のりは果てしない。
また、意識するようになって何かが変わったとかは実感できていない。おそらく長い時間をかけて続けることで、やっと認識できるのだと思う。
だからこそ、意識して相手の話をしっかりと聴くことを心がけていきたい。
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