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はじめてのアメリカ旅行へアドバイス
2025年1月にアメリカ ロスアンゼルスを旅行した。
旅行を振り返り、ちょっとした気づきや持っていって良かったもの、いらなかったものなどを忘備録がてら誰かの役に立てばと思い記録を残しておく。
特に個人ではじめてアメリカ旅行に行く人が参考になれば。
あくまでロスアンゼルス滞在時の記録になるので他の都市では事情が異なる可能性がある点に注意。
ちょっとしたアドバイス編
海外保険
無保険はお勧めしない。万が一アメリカで病院を利用することになると100万円以上請求される可能性がある。
飛行機の予約時にクレジットカードで決済していると、カードによっては海外保険が自動で付帯されるので最低限それには加入するようにしておきたい。
もちろんクレジットカード付帯の保険は最低限なので、不安な人やクレジットカード付帯がない人は有償の保険を検討したい。空港には保険会社のブースがあり、出国手続き前に10分程度で保険に加入することができる。
空港で加入した場合の費用は2025年1月時点でアメリカ7日間のプランが約8000円。個人的にはちょっと高いと感じたが必要経費。
会話
相手の英語が聞き取れないときは”excuse me”を使いまくってよい。相手も東洋人の旅行者が流ちょうな英語の会話をできるなどと期待していない。
最もよく聞かれるのは、レストランで「ここで食べるか、持ち帰りか // For here or to go ?」と支払いの際の「現金かクレジットカードか // cash or credit card ?」
チップ相場と支払い方法
レストランや配車サービス(Uber)ではチップを要求される。相場は購入代金の15%~25%。
レストランでは会計を希望するとはじめにテーブルにチップなしのレシートが置かれる。
クレジットカードで支払う場合、テーブルに座ったままウエイターにカードを渡して、いったんチップなしで支払いをする。
その後、チップを記入する欄がついたレシートが2枚渡されるので1枚にチップの金額またはチップを含んだ合計金額を記入して席に置いて席を立つ。レシートにチップの選択肢として18~25%の金額が提案されていることが多い。
もう1枚は自分用の控えなので持ち帰ってよい。
チップを支払うときはクレジットカードは出さなくてよい。退店後、あとで勝手に店がチップの料金をクレジットカードの支払いに上乗せする。
チップの支払いが渋いと次回以降、店員の対応が悪くなるらしい。
指定通り支払うのが無難だが、旅行で一度しか使わないのであれば、お金の余裕のない人は無理して相場通りに支払う必要はなく、1~2ドルの少額でもよいと感じる。
配車サービスの場合は、降車後にアプリ上でチップの支払いが求められるので、指示に従ってチップ金額を入力する。
スーパーマーケットや売店ではチップは不要。
レストランでもモバイルオーダーなら支払う必要はない。例えばスターバックスならアプリからモバイルオーダーした場合はチップ不要。
治安
ロスアンゼルスの治安はおわっている。
路上のあちこちにホームレスがおり、男性であっても一人で路上を歩くことはお勧めできない。
しかも中心部のダウンタウンでは、建設中の高層ビルが倒産のために施工がストップしてしまいホームレスビルとなってしまっている有様。
NBAの試合やコンサートのあるクリプト・ドットコム・アリーナの横のビルなので、試合観戦の予定がある人は注意。
たぶんアメリカの都市部は大なり小なり治安は似たようなものなので、ちょっとした移動でもできるだけ徒歩は避けてUberなどの配車サービスを使用することをおすすめする。公共交通機関も危険なことが多いのであまりお勧めしない。
『地球の歩き方』をはじめとしたガイドブックなどで治安の悪い地域が記載されている。そういった地域にはそもそも足を踏み入れないようにする。
チケットの購入
コンサートやスポーツ観戦のチケットはチケットマスターというWEBサイトから購入する。
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これが曲者で、チケットを購入するとチケットマスターアプリをインストールするよう指示されるのだが、チケットマスターアプリはアメリカ国内でしかダウンロードできない。
(アメリカに到着後にダウンロードしようとしても日本で設定したアカウントではダウンロードできない)
WEBからでもチケットを表示できるのでアプリをインストールする必要はないのだが、個々人にチケットを渡す場合、受け渡しのために全員がチケットマスターのアカウントを登録しておく必要があったり、席の確保の仕方も独特で難しく、間違って購入した場合、日本からだとチケットの返金はまずできない。インフレのためにチケットも高額で、万が一手続きがうまくいっていないと大損になってしまうのでとにかく神経を使う。
下記サイトが比較的詳しいので旅行前に十分に確認して購入したい。少なくとも突発的に現地でチケットを購入するのはやめた方がよい。
運転免許
日本の運転免許証や国際免許証を取得すればアメリカでも運転することができる。
ロスアンゼルスは公共交通機関が少ないかわりに、車社会を前提として街が設計されているので、高速道路も無料かつ、幹線道路は片側3~4車線の大きな道が多く交通量のわりには渋滞も少ない。ドライバーの交通マナーもよい。
しかし車線が日本と逆のために気を付けないと逆走しかねない。それ以外にも赤信号でも右折OKといった交通ルールの違い、路上駐車を前提としている割に路上駐車に細かいルールがあるなど、日本人が実際にロス市街を運転するためのハードルは高いと感じた。
レンタカーを借りての街中の移動はお勧めしない。
※アメリカでの免許の取扱は州によって違い、また法律が変わる可能性もある。正確な情報は必ず信頼のおける情報源から取得して確認すること。
お土産NG品
肉製品は日本への持ち込みはNG。ジャーキーやソーセージのような加工品は当然だめで、厳密には肉を含む加工品(肉を含むカップラーメンなど)もお土産として持ち込めないので注意。
政府広報:要注意!海外から肉や肉製品の持込みは禁止! ASF(アフリカ豚熱)等の家畜の伝染病の侵入を防ぐためです。
酒はワイン3本相当の量までは関税がかからないが、それ以上は関税がかかる。
機内での過ごし方編
アメリカへの渡航では機内で10~15時間を過ごさなければならない。
機内で快適に過ごし、ぐっすりと寝ることができるかが旅行の質を大きく左右する。
暇つぶしに何をするか、快適な睡眠をするために何を持っていくべきかはよく考えておこう。
持っていったほうが良い睡眠グッズ
アイマスク
機内が消灯されていても隣の人のスマートフォンの明かりが気になったりする。アイマスクは強く推奨。
ネックピロー
首の位置が安定するので持っていくことを推奨。
耳栓
特にLCCを利用する場合、家族連れや若い人が多いためうるさい。ナショナルフラッグであっても周囲にうるさい人が来ないとも限らない。あったほうが無難。
スリッパ
機内で10時間以上靴を履いたままでいるのはきついのでスリッパに履き替えること推奨。ナショナルフラッグならスリッパが提供されるので持っていかなくてもよい。LCCではスリッパは提供されない。
また、服装もルーズな服を推奨。寝られるか不安な人は睡眠導入剤を用意してもよいかもしれない。
寝ている間に盗難にあうといけないので貴重品はセキュリティケースに入れて身に着けて寝ると安心。
機内の過ごし方
ナショナルフラッグならシートにある画面で映画を見ることができるが、LCCだとシートに画面がないことがある。
代わりに自分のスマートフォンで見るシステムになっているところもあるのでタブレットがあるなら持参を推奨。
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電子書籍
機内は暗くされることが多く、読書灯があっても紙の本ではあまり読書に集中できない。読書するならタブレットやスマートフォンで電子書籍を準備するのがおすすめ。
機内のWi-Fi
最近は多くの航空会社が機内でのWiFiサービスを提供している。しかし、接続が途切れたり、通信速度が非常に遅かったりするので期待しないほうが良い。
電子書籍や音楽、動画は事前のダウンロードを推奨。
携帯アプリ編
ESTA
ESTAはスマートフォンアプリを通じての申請を推奨。申し込みから完了まで2-3日かかるので遅くとも1週間前までには行っておきたい。
〇Google Playアプリ
〇App Store アプリ
WEBブラウザからでも申請できるが、公式を装って余計な費用を要求する悪質なサイトや代理店が後を絶たないので要注意。現在のESTAの費用は21ドル。これより高い費用を支払わせようとするのは代理サイトなので注意。
配車アプリ(Uber・Lyft)
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ロスアンゼルスは公共交通機関が発達しておらず、一部バスや電車があるものの頻繁に犯罪が発生して危険。バスや電車はないものと考えたほうが良い。
配車サービス(Uber・Lyft)は比較的安全性が高く、市街や空港なら5分ほどですぐに来てくれる。
ロスアンゼルスに限らず空港からの移動には配車サービスが推奨されることが多いので、アメリカに到着してスマートフォンを開通したら、まずはUberかLyftのアカウントを作りたい。
UberとLyftは類似のサービスであり、どちらを使ってもよい。
両方ともに降車後チップを要求される。払わなくてもよいが、チップの払いが良いほどすぐにドライバーが来てくれて、払いが悪いと全くドライバーが来なくなるらしい。
何度か使う予定なら最低限はチップを支払っておいた方が無難。
ロサンゼルスでは一部地域でGoogleの自動運転配車サービスWaymoも利用できるが、街中だけしか利用できない。空港は範囲外なので注意。こちらは当たり前だがチップ不要。
空港会社のアプリ
空港会社が独自のチケットアプリを提供しているのでアカウントを作ってチケットを紐づけておいたほうが良い。
スマートフォン上でチケットが表示されるほか、飛行機の遅延等の情報が手に入りやすい。
Instagram・X
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店や施設が開いているかどうかの案内はHPではなくinstagramやXで告知されることが多い。
アカウントがないと閲覧できないのでアカウント取得&フォローしておき、行く前に開店しているが調べておくと無難。
またレストランのメニューは文字だけで写真が載っていないので、SNSアカウントやGoogle Mapのレビューの写真で食べたいものを事前に決めて来店すること推奨。
Google Map
GoogleMapにはマイマップという機能があり、目的地を登録しておいたり、同行者に共有できたりする。
行きたい場所を片っ端から登録しておくと、旅行プランを立てる際にルートを決めやすく、旅先で時間が余ったときなどの突発的なプランを考えるのにも役立つ。
また旅先でレストランを決める際はGoole Mapの評価や写真を見て決めるのが無難。
旅行の携帯品 必須~推奨編
同行者 (必須)
一緒に旅行に行ってくれる人は必須。
旅慣れた人でない限り、単独で海外に行くのは絶対にさけたほうがよい。
一人で旅行中に、スマートフォンや財布をなくす、道に迷う、事故に巻き込まれる、といったトラブルと遭遇すると解決するのに非常に苦労する。
トラブルフリーだとしても一人だとレストランに入るのすら浮くので楽しめない。
simカード (必須)
海外でスマートフォンが使えないのは死活問題なので必ず購入する。価格は1週間で2000~3000円程度が相場。
自分のスマートフォンがesim対応していれば物理simではなくesimを推奨。紛失するおそれもない。最近のスマートフォンはほとんどがesim対応している。
事前に日本国内で開通手続きが必要な場合があるので早めに買っておこう。
利用日を設定するさいには、日本時間を基準にしているのか、現地時間を基準にしているのかに注意。間違った時間帯で設定してしまうと旅行初日や最終日にスマートフォンが使えなくなる。
クレジットカード (ほぼ必須)
アメリカで現金を使う機会はほとんどない。
代わりにほぼすべての決済がクレジットカード対応している。現金でもなんとかなるがクレジットカードは必須と思って問題ない。
デビットカードでも代用できる。
クレジットカードは使用時に電話番号による2段階認証を要求されることがある。海外用にsimを切り替えていると電話番号が変わってしまい2段階認証が届かなくなってしまうので注意。
事前にクレジットカード会社に連絡しておき、電話番号以外の方法で2段階認証できるように要請しておきたい。
上記の2段階認証トラブルのほか、まれに海外でクレジットカードの認証がはじかれるので、できればブランドの違うカードを2枚用意しておくと安心。
パスポート (必須)
21歳以上であることが証明できないとレストランでもスーパーマーケットでもアルコールの購入ができない。明らかに21歳以上でもパスポートの提示を求められることが多いので入出国時以外にも常に携帯したい。
あわせてパスポートや貴重品を入れておくセキュリティケースもあったほうが吉。ポーチのような密着型がお勧め。
大容量モバイルバッテリー (強く推奨)
スマートフォンの充電が切れることは死活問題となるので、大容量のモバイルバッテリーを持っていったほうがよい。最低でも5000mAh以上を推奨。
水筒 (推奨)
乾燥した気候のため日本にいるときよりも喉が渇くが、売店の飲料は水やコーラが4~5ドル、レッドブルやビールなら5~7ドルもする。
多くの施設に給水機が設置してあるので水筒を持参すれば無料で補給できる。給水機の水は飲料用となっている。
スーパーマーケットに行けば500mLペットボトルの水が24本で10ドル前後で購入できるので、初日にスーパーマーケットで購入してペットボトルを持ち歩いてもよい。
個人的には、売店で水を買うくらいなら、そこらじゅうにあるスターバックスでアイスコーヒーを購入することを検討したい。
最大サイズTrentaなら920mL(30oz)と日本のグランデの2倍ほどのビッグサイズが5~6ドルで購入できる。売店の500mLペットボトルの飲料を買うよりも体積あたりの金額は安い。
またマクドナルドのようなファストフードのチェーン店でソフトドリンクを注文すると、空の紙カップを渡されて飲み放題となっていることが多い。
ソフトドリンクを持ち帰っても何も言われないので、朝食や昼食でファストフードを利用したときにはソフトドリンクを汲んで水筒代わりにしてもよい。
保湿クリーム (推奨)
ロスアンゼルスは乾燥しやすい気候なので唇や手のひらが乾燥でカサカサになる。
女性なら携帯して当たり前だろうが、男性でもリップクリームや保湿クリームは持っていった方がよい。
薬 (推奨)
レストランの提供量は一般的な日本の提供量の2~3倍ある。
日本人のモッタイナイ精神ですべての食事を食べ切っていると、食べ慣れないこともあわさって胃もたれが発生しやすい。胃薬は持っていってもよい。
また時差やで寝付けないこともあるので、起床に支障がなければ睡眠薬を利用するのも手。
その他、痛み止めや風邪薬、酔い止めの薬など、家にある常備薬は念のためもっていっておきたい。
ノートPC・タブレット (余裕があれば)
ホテルや空港をはじめとして多くの施設でFree Wi-Fiが提供されているので、軽量なノートPCやタブレットがあれば持参推奨。
現地で旅行プランを考えたり、チケットの予約や地図の確認を行ったりするにはパソコンやタブレットのほうが便利。
またタブレットに電子書籍や動画を入れておけば機内の暇つぶしにもなる。
旅行の携帯品 なくてもよいもの編
以下は持っていった/利用したけど必要なかったもの。
現金(ドル)
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不要。使うことはほぼない。駐車場代や露店などでまれに現金のみ受付がある。気になる人はお守りに10ドル程度両替すればよい。
変圧器・プラグ変換器
今のスマートフォンやPCの電源には変圧機能が備わっていることが多いので、電子機器の充電だけなら変圧器は不要。アメリカのコンセントは日本のプラグが差し込める形状なのでプラグの変換器も不要。
プライオリティパス・クレジットカードラウンジ
プライオリティパスや特定のクレジットカードを持っていると成田空港・羽田空港ともに専用のラウンジに入ることができ、出入国の際に軽食やドリンク(アルコール含む)を無料でとることができる。
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プライオリティパスで使える羽田空港のラウンジ
プライオリティパスで使える成田空港のラウンジ
クレジットカードでつかえる羽田空港のラウンジ
クレジットカードでつかえる成田空港のラウンジ
いっけん素晴らしいサービスにみえるが、航空会社専用ラウンジと異なり、この専用ラウンジはかなり混みやすく順番待ちの行列ができることもある。
利用する航空会社がLCCでない限りどうせ機内で食べ物や飲み物が大量に出てくるので、わざわざ並んでまで事前にラウンジでとる必要はない。
おわりに
一個人の意見なので鵜呑みにしないように。それでは良い旅を。