<コロンビア大スポーツ経営学修士課での学び>MetLife Stadium観察 (第二弾)
*本投稿記事は、過去別サイトに投稿したものをnoteに移管したものです。よって少し時系列が変になっている可能性があります事、お許しいただき度。
先日第一弾をブログに記載させて頂きましたが、今回はその続きをこちらに記載させて頂きます。補足ですが、MetLifeスタジアムは、ニューヨークを本拠地とするNY JetsとNY Giantsの両チーム共同で所有する、最大キャパ8万人のアメフトスタジアムです。
少し誤解を与えない様に丁寧に書きたいのですが、先日僕が業務に参加したDelaware North社というのは、スイートのサービスを専門に扱う会社でなく、コンセッション(売店)、スイート向けコンセッション、ケータリングを総合的に扱う会社です。
さて、今回はそのDelaware North社のGeneral ManagerであるBill Lohr氏により確認できた、より細部の話を紹介したいと思います。(昨日Lohr GMが授業に登壇し、そちらにて確認した内容の一部です。契約内容などは機密性が高い為、もちろん省略しております。)
Q: 最も売れるコンセッション商品は?
A: MetLifeスタジアムをはじめとするアメフトスタジアムでは、ほぼ例外なく①ビール、②ホットドッグ、③チキンテンダーの3商品がダントツで売れる。MetLifeでは、それ以外にチーズステーキサンドも売れている。ちなみにこれらのレシピや製造は、全てDelaware社のIn-Houseのもの(一切Delaware社からは外注されていない)。
尚、ホットドッグについては、カルチャーが理由なのか、MLBの試合の方が圧倒的にうれる。
Q: 1試合を通じて何個のホットドッグが売れるのか?
A: 今は5万個から8万個の間かな。昔は11万個から15万個売れていたよ。今はホットドッグ以外の食事オプションが増えたから、その売り上げが減ったものだと思う。ただそれでも凄い売り上げ量だよ。
Q: コンセッションで販売される食事や飲料の価格はどうやって決められているのか?
A: 原則は、僕たち(Delware North)がオーナー陣に提案の上、決めている。ただ、その提案の際には同じ地域にあるMadison Square Gardenや、Barclays Center、Yankees Stadium等で提供されている飲食物の価格を参考にしている。
Q: ビールがUSD 11で売られているが、これはスタジアム内だとDelaware社が飲料などの独占販売権を持っているからあえて高くしているのか?
A: 正直にこの価格でないとやっていけないというのが答えだよ。決してぼったくりをしている訳でなく、コンセッション収入のXX%(弊注:数字表記できないものの、40-60%のとても大きな割合)をMetLifeに土地レント代として収める必要あり、それを考えるとあまり残らないだ。だからそれらを計算した上である程度利益が出る数字がコンセッションで見る販売価格だよ。
Q: Delaware社が他のサービスコントラクターと優れているのは?
A: ゲストサービスの質だね。これは社内でシークレットショッパー(極秘の捜査員が、Delaware社職員には内緒でサービスの質を調査するもの)を頻繁に行っているのと、外部の専門コンサルに定期的に調査に来てもらっているからだと思う。あと社内のトレーニングももちろんしっかりしているよ。