Nets/アナリティクス
渡邊雄太の活躍により、最近Netsに関わる日本からの投稿が増えていて凄く嬉しい自分も、同チームがNBAでは極めて珍しい戦術を取っているのはご存じだろうか?
今回はそのアナリティクス観点から見て、今のNBAでは極めて珍しいNetsの取り組みを簡単に紹介したい。
1) ミドルレンジの復活
現在ホーバス監督の下、男子日本代表でも3Pと、ゴール下といった最も得点効率が良い2つのシュートが重宝されている。
NBAでもこの潮流が10年前頃から始まっており、90年代に主流だったミドルレンジでのシュートは絶滅しつつあった。
その中ボーン氏がナッシュHCの後任についてからは、そのミドルレンジからのシュートが劇的に増加。
なんと(以下図から分かる通り)、NBAで定説とされてきた3Pとゴール下よりもミドルレンジのシュートが多いチームへと変貌を遂げたのだ。
そして、驚くべくはこれによるNetsのオフェンス数値である。
2) オフェンス効率(efficiency)が逆に向上!
ここ10年は、ミドルレンジを打つと上記数値が落ちるというのがNBAの定説だったが、Netsでは逆にそれが増加する事でオフェンス効率も向上。リーグ19位から、6位まで急なジャンプアップ。
(余談もDefenseもHC交代で劇的に向上)
3) 定説に捉われず、「チームの強みを活かす」戦術に
近年ミドルレンジがダメとされてきたのは、3Pを33%で決める方が、シュート成功率が5割を切る事が多いのに2点しか入らないミドルより得点効率が良いとされてきた為だ。だが、Netsには歴代最高級にミドルが上手なKD、Kyrieがおり、その彼らの強みを活かす事考えたボーン新HCは、戦術をガラリと変え、1点目の通りミドルシュートを(特にKD/Kyrieによる)劇的に増やすシステムに変更。
Netsはミドルを正確に決め続けた結果、その試投数を劇的に増やしても、NBA全体の3Pによる得点効率よりも高いものにミドルを変えてしまったのだ !
結果、今では優勝候補に再び返り咲いており、今季渡邊雄太選手の活躍と共に、チームの躍進からも目が離せなくなる事に!
アナリティクスはもはやNBA各チーム必須な領域も、世間の流行に乗るのでなく、チーム構成をを理解しながら同分析内容を有効活用できる事が今後はより大事になりそう!
Special thanks to the Nets for helping me make this tweet tree. I look forward on your team going further and further into the playoffs, and hope Yuta Watanabe wins the MIP for your team!