卒業して一般参加する今だから振り返るCLS高知の歴史と運営スタッフの体験
はじめに(CLS高知運営スタッフを卒業して一般参加します!)
みなさん、こんにちは。CLS高知運営スタッフを卒業して、初めて一般参加する片岡幸人です。淳ちゃんじゃない方の片岡ですので、お間違いなく。CLS高知 2024戻鰹編 はいよいよ今日からワーケーションに突入ですね。今回も皆さんと高知でお会いできるのを楽しみにしています!
アドベントカレンダーも今日で31日目、皆さんから色々な視点でCLS高知について発信されてますね。運営スタッフの理佐さんが記事を見やすくまとめていますので、以下を是非ご参照ください。
また、参加される前に「CLS高知とは」を再度確認しておくと良いでしょう!
で、今回のアドベントカレンダーで私は何を皆さんにお伝えするのが良いかと考えたのですが、初回からCLS高知の運営に関わってきた方は少なく、運営スタッフ卒業後に一般参加するこのタイミングで、CLS高知の歴史に沿ってその体験をお伝えしたいと思います。CLS高知についての理解を深めたい皆さんや、CLSを各地で運営する(これから運営したい)皆さんに、少しでも参考になる内容でしたら幸いです。
CLS高知が始まるきっかけ
忘れもしない 2017/09/09(土)、東京で開催した高知県のイベントで、尾崎知事(当時)と、後にCLS高知発起人となる小島さんの対談がきっかけで、翌年に高知県が主催した「コミュニティリーダーズサミット in 高知」(CLS高知)がスタートしました。
たまたまその場に居合わせた私、小島さんからFBで「道は作りますので、ぜひみんなで進んでください!」とのコメント(巻き込み事故とも言う)をもらい、CLS高知の初回から参加しました。
こういう巻き込みに「はい、Yes、喜んで」で参加できた事は、後々に素晴らしい体験や学びに繋がりました。
実は、CLS高知の初回を迎える前に、開催気運を高めるため CMC_Meetup 高知 の初回を私が担当しました。その後CLS高知に注力して CMC_Meetup 高知 は放置していましたが、現CLS高知理事の藤田さんがリブートしてくれています。その辺りの経緯は以下を参照ください。
ここで大切なことを1点だけ、CLS高知 と CMC_Meetup 高知 の違いは以下の小島さんのスライドをご参照ください。
高知県の運営でCLS高知がスタート
最近参加された方はご存じないと思いますが、CLS高知の初回と、第2回は高知県が主催しています。先にもお伝えした知事との対談の流れで、小島さんのサポートで県庁が予算を確保して準備を進め、本会と懇親会、大人の遠足を開催しています。
ただ、始まったばかりの CLS高知 のために高知までわざわざ来るきっかけを作るためには、もっと高知らしい価値を提供しなければという主旨で、今ではすっかりおなじみのひろめ市場の鰹の塩タタキの名店「やいろ亭」で32名の有志の前夜祭を開催しました。(現在は32名の大人数は予約できません。)
CLS高知で私が最初に担当したのが、この前夜祭でした。
更に、本会とセットで開催した懇親会後の2次会のご案内を担当し、その時私からの巻き込み事故で助けてもらったのが現CLS運営スタッフの淳ちゃんや杉本さんでした。この時に参加された皆さんに高知にわざわざ来る価値をお伝えできたことが、後に高知県が主催を外れ有志で開催する際にも皆さんに来ていただけた要因の1つになったと推察しています。
運営が高知県から有志の実行委員会に変わる
順調にスタートしたかに思えたCLS高知ですが、第2回の懇親会中にいきなり高知県の方から「来年は県庁主催では開催しない」旨の話が私にありました。まだ第2回を終えたばかりなのに、いきなり継続のピンチです。
しかしながら、CLS高知に関わった有志仲間では継続したいという思いが強く、2018年11月頃の東京出張のタイミングで小島さんに相談、有志で実行委員会を立ち上げて、翌年春に無事第3回のCLS高知を継続することができました。
継続で大変だった1つが運営費用の確保でした。第2回までは県庁の予算があり、その前提でCLS高知の内容が設計されていました。なるべくお金をかけずに体験値をキープできるよう努めましたが、それでも運営には会場費やセッションに登壇いただく皆さんのお足代などの費用が必要でした。
参考までに、現在の登壇者の皆さんにお足代はありません。そのように運用できる理由は登壇いただいている皆さんにもCLS高知での登壇が価値を提供できているからだと思っています。当時はまだCLS高知が始まったばかりで、そもそもお足代だけで無償で休日に登壇に来ていただけるだけでも有難いことでした。
運営を助けていただくためのスポンサー確保も大変で、個別にコミュニティ活動に理解のある企業さん他に個別にお声がけしたり、運営スタッフの所属先の協力などで、なんとか費用を賄っていました。当時のサポータの皆さんにはまだまだ知名度が低かったCLS高知の意義に賛同し、助けていただいて感謝しかありません。無論、その後もCLS高知が継続できたのはサポーターの皆さんのご支援によるもので、感謝しています!
今振り返れば多くの反省点もあります。当時はCLS高知がまだ一部にしか知名度がないにもかかわらず積極的な情報発信に取り組めず、CLS高知の価値を伝えることができていませんでした。スタッフも不足していたとはいえ、打てる手はあったと思いますので、反省しきりです。
現在はCLS高知のHPやSNSの情報発信に加え、参加された皆さんのアウトプットも多くなりました。更にCLS道東やCLS三島らへん、CLS長崎などの広がりもあり、CLSの価値をお伝えしやすくなりました。他のCLSの運営スタッフの皆さんはこの辺りを当初からうまく活用されていると思います。
また同時に、この当時からしばらくは地元の参加者が増えないことに苦労しました。先に述べた情報発信の問題も影響していると思いますが、運営スタッフのアプローチも「CLS高知とは何か!」をしっかり言語化して、共通認識として伝えきれてなかったことも影響していたと思います。
現在はCLS高知のHPに運営スタッフは無論、参加者にもわかりやすく説明されています。再度のご案内でくどいようですが、初めてCLS高知に参加される方も、リピータの皆さんも、当日前に再度以下をご確認いただけると良いでしょう!
今年の夏に1回目を開催したCLS三島らへん の立上げは、CLS高知で私たちが最初に苦労した部分をうまくショートカットしてスタートするなど、これからCLSを地元で立上げたい方の参考になると思います。先ずコアメンバーで #0(0会) を開催し、事前にCLS高知に多くの運営メンバーが参加したことで理解や熱量をアップしてから、初回の開催に臨んでいます。以下の CLS三島らへん #0 の小島さんのスライドが参考になると思います。
コロナのピンチとオンライン配信
苦労しながらもCLS高知の 第4回 2019初鰹編 、第5回 2019戻鰹編 を実行委員会主催で無事開催することができ、これからさらに価値あるオフラインイベントに!と考えていた矢先、コロナによる自粛期間に入りました。運営メンバーが手ごたえを掴み始めた矢先ですので、今から振り返っても苦労して発火した焚火に水を差された感が半端なかったです。
結果、第5回だけはCLS高知唯一のオンラインのみでの開催になりました。
とはいえ、単なるオンライン開催に留めないのがCLS高知です。オンラインでも高知のオフライン参加の体験に少しでも近づくように、第6回 2020初鰹編 は鰹のタタキや、しらす、クラフトビールなどを送るデリバリーチケットを準備しました。
ピンチでもできることで挑戦する!大変な時期でしたが今から振り返っても良い挑戦ができたと思います。
オンライン開催となると当然ですが、配信する必要があります。たまたま私が過去に配信経験があったため、第5回以降、第9回の 2022初鰹編 までオンライン配信をすることになります。特に第6回 2020戻鰹編 は当時はまだ珍しいオンラインとオフライン併用開催でしたが、大きなトラブル無く配信を終えることができました。その様子は以下のnoteにまとめています。
これがきっかけとなり、後に配信のコミュニティでの登壇機会や、配信の仕事の依頼が来るとは思ってもみませんでした。(現在は配信の仕事はしていません。)
今から振り返ると、運営スタッフの皆さんも数々の苦難を乗り越えて、今後開催を継続してゆく不安が少しづつ解消してきた頃だったと思います。そして第6回 2020戻鰹編 のセッションのお題にもなった「ワーケーション」が発端となり、現在のCLS高知の一連の開催フレームが揃うとともに、現在活躍している若手運営メンバーとの繋がりを生むことになります。
ワーケーションから始まった若手への運営シフト
第7回 2021初鰹編 から、CLS高知に新たにワーケーションが追加されました。以降のCLS高知では、ワーケーション、前夜祭、本編、後夜祭、大人の遠足 のフレームで運営されています。
最初のワーケーションを企画するにあたり、3カ月以上前から運営メンバーの有志で現地の下見を行いました。これは現在も続いていますが、事前に運営メンバーで現地確認や体験をしたうえで、ワーケーションのプランを決めています。(遠足も同様です。)結果、県内の方も知らないようなデープな高知の体験を皆さんにお届けできているのではと思います。この体験値は回を重ねる毎に、新たに加わった若手運営メンバーでバージョンアップされ続けています。
このワーケーションは、CLS本編に向けて事前に交流を深めることで当日に向けて理解と熱量を上げることを目的としています。当初は日中は自由行動をベースに推奨観光コースをご案内して、宿泊場所で合流しての夕食を兼ねた懇親会を実施していました。この懇親会は現在も続いていますが、この交流を深めることで、リピーターの皆さんと同じような熱量を持って本会に参加されていると思います。現在は地元の方との交流もふんだんに盛り込まれ、地元の参加者が増えるきっかけにもなっています。
また運営スタッフにも多大なメリットがあり、参加された皆さんと膝を交えてじっくり話ができる機会を得ることで、多くの学びを本人から直接いただくことができます。CLS高知に参加される皆さんは、各方面で活躍されていたり、レアな経験をされているような方が多く、このような機会でもなければ得ることができない体験です。
また、このワーケーションでテントサウナを企画するにあたり、テントサウナコミュニティの皆さんに助けていただいたことから交流が始まり、現CLS高知代表理事の松田さんを経由して、地元の若手運営メンバーや、参加者が増えるきっかけとなりました。
これまで直接リーチできなかった皆さんに、ワーケーションを媒介に偶然つながったことが、結果としてコミュニティや世代の違いという縦軸を横に繋げるきっかけになりました。言い換えれば相互に越境するきっかけですね。
以降、テントサウナはCLS高知ワーケション最終の金曜日のコアコンテンツになっています。
この辺りから高知の若手がCLS高知にも参加するようになり、高知の若手コミュニティの代表格的な存在で、高知の課題解決を目指した「まんまる高知」のメンバーとも繋がりました。まんまる高知のメンバーがCLS高知に参加したり、登壇したことがきっかけ(発火点)となり、運営メンバーに若手が増えました。さらにそのメンバーが周りを巻き込んで現在もスケールしていると思います。
新たに参加した若手運営メンバーが考える企画や、それを楽しみながら実現する様子を見ていると、最長老の私の役目はそろそろ終わったかなと考え始めたのが、CLS高知の参加者が約150名にスケールした第12回 2023戻鰹編 辺りでした。
持続のための法人化と世代交代
運営スタッフ卒業を考え始めた頃に、1つの大きな課題がありました。
高知県から実行委員会の運営に変わった際に、会計管理は私が一手に引き受けて来ましたが、CLS高知の参加者がオフラインで100名に達し始めた第10回 2022 戻鰹編 辺りから扱う金額も大きくなっていました。
また、任意団体のままでは銀行のネットバンクが利用できないため、通帳とキャッシュカードで入出金を管理する必要があり、手間もかかっていました。
そして最大の懸念は、営利団体ではなくても多少手元資金が残ることがあり、法人化して確定申告をしないとそろそろ問題になりそうなことでした。
そのようなこともあり、第12回の 2023戻鰹編 の後にCLS高知の一般社団法人化を提案し、運営スタッフの皆さんにも賛同いただき、社団法人化の準備がスタートしました。
幸いにも、現理事の藤田さんが登記や会計に明るく、彼が中心となって法人化の準備を進め、同時に会計も引継いでいただきました。面倒な裏方役を引き継いでいただいた藤田さんには感謝しかありません。
一般社団法人CLS高知は、代表理事を松田さん、理事を藤田さん、武田さんに担当いただき、今年の4月に無事設立されました。
参加者が初めて200名を超えた前回の 第13回 2024初鰹編 だけは、念のため当日スタッフのみを担当しましたが、それを最後に無事CLS高知の運営スタッフを無事卒業することができました!
運営スタッフだから得られたこと
以上のように、CLS高知の歴史を運営スタッフとして参加した私の主観で述べてきましたが、実は言語化したのはごく一部で、この話題だけで1冊の本が書けそうです。大変なんで書きませんけどね!
結論としては運営スタッフの約6年半、他では得ることのできない素晴らしい体験をさせていただきました。
何といっても、各方面で活躍されている皆さんとコミュニティ軸で繋がり、学びをいただいたことは感謝しかありません。また、世代を超えて若い皆さんからの気づきや学びを頂けるこのような場に運営スタッフで参加できたことは本当に幸運だったと思います。
また、運営では普通は体験しそうにない新しい挑戦もいくつかさせていただきました。
先にも書きましたがが、最初は無理と思い込んでいたひろめ市場の名店やいろ亭を30人を超える懇親会で利用できたのは貴重な経験でした。コロナ後にひろめ市場の運営が変わってしまったため、もう実現はできないでしょう。
また、「昼スナ 引き出し」の紫乃ままをお迎えして、CLS高知「夜スナ」開催できたのも思い出深いです。会場となるスナックさがの貸切は前払いで、お金は立て替えて支払ったものの、貸切の金額に見合うだけの皆さんに参加いただけるのかドキドキの企画でしたが、結果は大盛況に終わりました!今ではスナックさががCLS高知で最後までやりきる場所の1つになりました。流石に朝3時までヤリキルのはそろそろ歳なんで辛いくもありますが。
その他にも、最初のCLS高知ワーケーション企画など、挙げればきりがありませんので、この辺りにしておきます。
こういう普段では体験できない挑戦をやれたことが、後々の自分自身の貴重な経験になるとともに、やればできる(なんとかなる)というマインドアップにもつながっています。
最後に
CLS高知ワーケーションが始まっているこの時点で、読む方を置き去りにして7000文字を超える長文となりましたが、ここまで読まれた方がいたら感謝です。本番は3日後の10月26日(土)ですので、万全の体調で参加ください!
運営スタッフ卒業後にはなりましたが、特に感謝を述べたい方がいます。
先ずは小島さん、JAWS-UG高知に続き、CLS高知への当初からの巻き込み事故ありがとうございました!はい、Yes、喜んでのノリで参加させていただき、貴重な体験ができました。
CLS高知で最初の1番ピンのTさん、Tさんがいて最も大変な1番ピンを担っていただきました。私なんぞはTさんがいたから、その周りで活動することで素晴らしい体験をさせていただきました。是非とも出世して、この先の高知を担っていただきたいです!
一般社団法人CLS高知設立にあたり、理事を引き受けていただいた松田さん、藤田さん、武田さん、重責を担っていただきありがとうございました!おかげ様で、素晴らしい形でCLS高知運営を卒業することができました。
これまで立ち上げにかかわったコミュニティで、コミュニティが進化する状態で運営を卒業できたのは初めてです!過去に1番ピンを担当した高知Linuxユーザ会をはじめ、世代交代できずに消滅したコミュニティ多数ですから。
そしてCLS高知運営チームの皆さん、高知らしく飲み会などで楽しみながらスタッフ同志でミッションを共有し、また個人としても経験値をアップするなど、益々のご活躍に期待しています。CLS高知が更に進化することを楽しみにしています!
運営スタッフを卒業した私は、今回より1参加者として草葉の陰から応援しています。