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スペインでの新居探し

1. バレンシアの家

バレンシアに着いて最初の2週間はAirbnbの部屋を押さえてありました。
2週間で大丈夫なのか不安になりましたが、スペイン人エージェントによると「10日もあれば決まるだろう」ということで、もし決まらなければAirbnbでの生活を延長することにしていました。

Airbnbの部屋は、床が伝統的な陶器タイルでデザインされた物件でした。昔イベリア半島を支配していたイスラム教徒の文化で、地中海沿岸の厳しい暑さを凌ぐための知恵から生まれたそうです。部屋によって模様が異なり、レトロさもあってとてもかわいい!(お見せしたかったのですが写真を撮っていませんでした…残念)

日本にいる時からスペインのサイトでいろいろな物件を見ていました。
はじめは「バスタブ付きの市街地にあるマンションの部屋」を条件に探していましたが、郊外も見てみると、同程度の金額で一軒家でプールと大きな庭とテラスがついているような物件がいくつも出てきました。

わたしも夫も俄然テンションが上がってしまい、これは、市街ではなく郊外で探すべきなのでは?!と盛り上がったのですが、子どもの通学(バスルート)や交通の便(車をすぐに確保する必要があるか、ペーパードライバーのわたしが運転するか)などの問題があり、結局まずは市街地で部屋を見つけることにしました。


2. 部屋探し

日本にいる時から、夫が二つの不動産会社とやりとりをしていました。
ひとつは賃貸の物件をメインで取り扱う会社で担当者とのやりとりがわりとスムーズに進み、もう片方は売買も扱う会社で担当者からの返信に少し時間がかかりました。

それで、まずは連絡がまめな方の担当者と内見の日程がまとまりました。
サイトで見ていた部屋を内見したいと不動産会社に連絡していましたが、すでに入居者が決まってしまい、同じような別の物件をいくつか見せてくれるという事でした。

集合場所に向かうと、担当者と別の家族がいました。アメリカから移住してきたという30代半ばくらいの夫婦とベビーカーに乗った1歳のお子さんでした。わたしたちは一緒にふたつの物件を見て、三つ目からはもうひと家族が加わりました。こちらはアイスランドから移住してきた家族で、40代後半くらいの夫婦と10歳くらいと13歳くらいのお子さんでした。

わたしたちは全部で4つの物件を案内してもらいました。
1つ目は賑やかな大通り沿いにあり、バーベキューもできる大きなテラスがあり、ふたつのバスルームのうちひとつにバスタブがある家具付きの現代的な部屋でした。
2つ目はAirbnbの部屋のような伝統的な陶器タイルの床で、ベッドルームが5つあり、ふたつのバスルームのうちひとつにバスタブがあり、オーブンなどはあったもののベッドなしの物件でした。アメリカからの家族はこの部屋を気に入っていたようでした。
3つ目は静かな大通りに面しており、リビングダイニングに大きな窓があって明るくアイランドキッチンもある物件でした。家具付きですがふたつあるバスルームにバスタブはありませんでした。
4つ目は、お店が多く立ち並ぶエリアの伝統的な街並みの中の路地にあり、ふたつのバスルームにバスタブがあり、オーナーの趣味でオリエンタルなスタイルになっていました。

もう一人の担当者ともアポがとれ、数日後にオフィスに行きました。バレンシア市街でファミリーが住みやすいエリアやどんな物件があるかなどの説明をしてもらい、エリア分けされた地図を渡してくれ、それを参考に見たい部屋を教えてと言われて解散になりました。
その日にも物件が見られると思っていたので少し残念でしたが、自分たちで実際に歩いて感じたことと教えてもらったことを結びつけながら各エリアに対する理解を深めることができました。

3. 新居

わたしたちは、最初に見学に行った物件の中のひとつを契約することにしました。検討する際に重要視した点は以下です。

  • 寛げる部屋か

  • 安全な地域か

  • 生活に必要なものがあるか(スーパーなど)

  • 子どものバスルートがあるか

  • 近くに公園はあるか

  • ある程度の家具がついているか(ベッド、洗濯機、空調機器など)

「寛げる部屋か」というのは日本にいる時には思いつかなかったポイントでしたが、実際に帰る家のない状態でホテルやAirbnbで半月過ごしていると、ほっと安心できる場所を持ちたいという気持ちになり、とても大切なポイントでした。
その点、決めた部屋は木目を基調とした床や家具が揃えられ、リノベーションされたばかりで清潔感もあり、日本人にとって馴染みのある居心地のいい空間になっています。
また、部屋の作り的に玄関のようなスペースを設けることが可能なため、屋外履きと室内履きを分けて生活することができます。

バレンシア(スペイン)は街中にカフェが溢れていて、お客の立場としては楽しいのですが、家のすぐそばに人気店があると夜に騒がしくなってしまいます(カフェと言っても朝からずっとお酒が飲めるしテラス席が人気なので)。こちらの夕飯は遅いので、子どもが寝る時間になっても毎日外から楽しんでいる声が聞こえるとなると少しストレスを感じそうだったので、それを避けられたことも良かったと思います。
それから、引っ越してきて気付いたのですが、借りていたAirbnbの部屋のある地域よりも道路の”犬の落とし物"が格段に少ないです。これは思わぬ幸運でした。

また、とても大きな公園と、それ以外にも遊具のある公園が近くにあるので子どもをすぐに連れて行けるし、美しい建造物も毎日見られるし、ただただ歩いていても時を過ごせます。

スーパーやデパート、ドラッグストアなども徒歩圏内にいくつかありますが、これは市街地だったらどこでも似たようなものかなという印象です。
日本ならコンビニがあるのにな!とバレンシアにきて数日は考えていましたが、それはスーパーを有効活用できていなかったことも理由の一つだと思います。
とにかくたくさん大きなスーパーがあって(入り口が小さいので中が広くてびっくりする)、9時から22時くらいまでやっていて、さらにそれぞれのプライベートブランドの食品や日用品を売っているのでそれを試してみるだけでも面白いです。

結局、エージェントが言っていたように2週間かからずに部屋を契約、入居することができました。これは本当にほっとしました。
新居で暮らすにあたり新しく買い揃えたものや、それにまつわる小さなトラブルなどもあったので、また記事にしたいと思います。

おわりに

バレンシアでは11月13日と14日に再び大雨が降る可能性があるとして、州から警告が出されていました。子どもの学校は2日間休校となり、14日にはスーパーやデパートなどのお店も臨時休業したり午後からの開店になったりしていました。

結果としてひどい雨にならなかったのは良かったですが、10月29日の洪水からの復興はまだまだ先が長いようです。市内では引き続き支援物資が集められ、ボランティアに向かう方の姿が見られます。わたしもフードバンクを通して少しばかりながら寄付を行いました。

日本語では、以下の記事の案内が一番わかりやすそうだったのでシェアします。バレンシアC Fの日本の公式ファンクラブが運営されているページです。
もし日本からバレンシアへの支援の興味がおありでしたらご参考ください。

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