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3歳児はじめてのインター
1. 学校について
子どもの通っている学校はイギリス式のインターナショナルスクールです。
1歳から18歳までの生徒が通う学校で、日本でいう保育園から高校までを網羅しています。
誕生日が12月の3歳の息子は、Nursery(3-4歳)か Reception(4-5歳)かクラスを選ぶことができました。彼は英語もほとんど知らないので Nursery からはじめることにしました。
Nursery は4クラスあり、それぞれに20人ほどの子どもたちがいるので、学年では約80人になります。
アプリ経由で学校の様子が写真やテキストで送られてきますが、それを見るところ息子のクラスには他にアジア系やアフリカ系の子はいないようです。7割くらいはスペインの子だと聞いています。
この記事の見出し画像は、見学に行った時に撮った Nursery など Early Years の校舎の写真の一部です。
2. 学校でいるもの
学校で必要なもので、これまで日本の保育園では要らなかったものや違いがあったものは以下です。
ユニフォーム(コートや靴下、靴などを含む)
スモック
お昼寝用シーツ(通っていた保育園では園で用意して洗濯もしてくれていました)
指定された絵本(2冊が必須で4冊は任意)
水筒
お弁当
また、持ち込んではいけないものとして、ステッカー、おもちゃ、お菓子、キウイやナッツなどのアレルギー性を持つ食品などが挙げられています。
わたしにとって一番インパクトのある違いは、毎日お弁当を持たせる必要があることです。最初に知った時にはちょっと怯みました。
けれど、よくよく確認し調べてみると、それは「アルムエルソ」と呼ばれる2回目の食事(メインの朝食)のことであり、多くの場合ボカディージョ(ボカタ)というサンドイッチを指すことがわかりました。
ボカディージョはバゲットにトルティージャ(スペイン風オムレツ)やハム、チーズなどを挟んだボリュームのあるサンドイッチですが、うちの3歳児にはちょっと重いし食べにくいので、スライスされた雑穀パンで作ったサンドイッチとバナナを持たせています。(こちらのパンのスライスは薄いのでちょうどいいです)
一度、たまにはちょっと違うものをと思ってホットドッグにしたところ、帰り道で「いつものパンがいい」と言われました。
また、バナナをミニトマトに変えた時にも「バナナにして」と言われたので、当分はこの組み合わせになりそうです。(息子はミニトマトも好きで毎日食べるのでいいかなと思ったのですが)
サンドイッチの包み紙にメッセージやクイズなどを書いてるのですが、ポンプ消防車のイラストを書いた時に、バスで隣になった子に「取られそうになって泣いたの」とのことで、それ以来バスで誰かと隣になるのが嫌だそう。
3. 初めての登校
学校は9月から新しい年度がスタートしているのですが、渡航が間に合わなかったので息子は11月から通い始めました。
登校前、息子は新しい学校に通うことに緊張していましたが、日本を出発して以来2週間ほど大人としか接していなかったので、同じ年頃の子たちと遊べることを楽しみにしているところもありました。
また、3歳ながら状況を理解していて、新しい学校には日本語を話す人がいないこと、バスに乗る時にお別れしたら帰ってくるまで親には会えないこと、学校では英語を勉強することなどを分かっていました。
初めての登校日、まだAirbnbの部屋にいた私たちはタクシーで早めにバス停に向かいました。
スクールバスは座席がかなり高いところにある大型の観光バスのような見た目です。
その日バスが来たのは規定時刻の17分後で、夫とこういう温度感なんだなと学びました。
けれどその後は10分後だったり3分後だったりするので、日々学習データが増えています。
「パパママばいばーい」とバスに息子が乗って、目隠しフィルムの貼ってある窓越しににこにこ手を振っているのを見たら、健気で少し涙が出ました。
初めて保育園に預けた時にはそんなことはなかったのですが、今回は本人が状況を理解している分、胸に応えました。
慣らし保育のようなものはなく、初登校でいきなり朝から夕方まで学校に滞在し、17時にまたバスで帰ってくるというのも少し不憫に思いました。
17時にバス停に迎えに行くと、息子は満面の笑みで「パパママ〜」と言いながらバスを降りてきました。
「学校どうだった?」と聞くと「ちょっと泣いちゃったわ」とのこと。
親がいなくて淋しかった時と、言葉がわからなかった時の2回泣いてしまったそうです。
「楽しかった?」という質問には「楽しかった」と返事があったので安心しました。
4. 学校のスケジュールやイベント
息子のクラスのスケジュールは、朝から順に、Activity×2コマ、Break(アルムエルソ)、Activity、Lunch、Siesta、Activity、Snack Time、となります。Activity には Music、Swimming、P.E(体育)が週に1回ずつ含まれます。次の学年からはこれにスペイン語が加わるようです。(Swimmingのみ別途申し込みが必要でした)
あれ、と思われた方もいると思うのですが、そうです、食事が3回もあるんです。初登校から帰ってきた息子も「食べてばっかだった」と言っていました。
また、海外インターに子どもが通う友だちに聞いてはいましたが、区立保育園に通わせていた身からすると、イベントがとにかく多いと感じます。
直近のものだけでも、Odd Socks Day(個性の違いを尊重して左右別の靴下を履いていく日)、Christmas Jumper/Accessory Day(クリスマス柄のセーターなどをきていく日)、Wear a Scarf to School Day(子どもが自分たちのメンタルヘルスについて学ぶイベントの一環でマフラーをして登校する日)などがあり、親としては忘れずに用意して当日着用させて送り出さなければとプレッシャーを感じています。
Odd Socks Day については、子どもが「左右でちがう靴下を履きたくない」というので、一応左右ちがいの派手なソックスをリュックに入れ、普段通りの規定の靴下で行かせました。
また、親が参加するイベントも多く用意されています。
献血やチャリティーマジックショーという公共の福祉に貢献する場や、Nursery Parent Activity Afternoon というようなものもあったりします。
私たちは間に合いませんでしたが、親子での Welcome Party や、両親のための Wine Party もあったようです。
5. 子どもの学校生活
さて、うちの3歳児の様子はというと、登校2日目の感想は「昨日より泣いちゃったわ」、3日目の感想は「いっぱい泣いちゃったわ」、4日目の登校時にはバスに乗ることを拒否し、なんとか頑張って自分で乗ったものの、バス内で「パパ〜ママ〜バイバイ〜泣」とバスの発車まで叫び続けるといった感じでした。
頑張れたかな〜と心配して4日目にバス停に迎えにいくと、けろっとして「泣いちゃったけど楽しかった」とのこと。
3日目と4日目の間に大雨警報の影響で2日間学校がお休みになってしまったことも、行くのがより辛くなった原因だったかもしれません。
その後も、朝は「行きたくない〜。英語を話せるようになったら学校行かなくていい?」という感じで悲しげですが、帰りは「まだ学校にいたかった。もうちょっと帰るの遅くできない?」とにこにこしています。
Class Activity や Music の時間に歌ったり踊ったり楽器を鳴らしたりすることが楽しいらしく、帰り道や家でも歌っています。
また、クラスの子がうるさい時に先生が言う「セニョリータ(女の子たちへの呼びかけの言葉)」がお気に入りで「せにょりーた〜!」と連呼した日もありました。
街中でも叫ぶので、道で立ち話をしている中学生セニョリータたちが振り向いて笑ったりしていましたが、本人は気づいてもいないようです。
何度も「みんな僕が日本から来たって知ってるのかな?」と言うのですが、どうやら英語やスペイン語で話しかけられるので、自分が言葉を分からないことを知っているのか疑問に思っているようです。
言葉がわからないから話せない、話したくない、と言っている息子ですが、クラスメイトに話しかけられた時に「Japanって言ったの。日本語しかわからないから」と聞いて、どんな一言であれ、自分の気持ちや意見を伝えようとしたのは大進歩で、精一杯頑張っているんだなと感じました。
時間が経てば徐々に学校への思いやクラスメイトたちとの関わりも変わってくると思うので、引き続き注意深く見守りたいと思います。