ポンコツ一家のトンデモ事件簿 ママ締め出される
うさぎのハイジを愛でていると、もみじが隣に座って、イカ耳になっている。
何やら不満顔だ。
自分もうさぎを愛でたいのか、愛でられたいのか?
抱き寄せると、ひとしきりうさぎ吸いをして、満足そうに寄り添ってくる。
朝からモフモフだあ〜(´∀`)
…なんて、呑気にしてる場合じゃない!
仕事に行かねば!
職場では、助成金の書類作ったり、ストレスチェックのフィールドバック会議やらで午前中は慌ただしい。
そんな所へ娘から電話が入る。
「マサんちの鍵どこにある?」
「私持ってる…」
新築の引っ越し日に合鍵を預かって、なくしたらいけないと、自分のキーホルダーにつけたまま、もう2ヶ月も持ち歩いてる。
アホだ。
いざという時の為に、玄関に置いておこうと思ったのに、今日がいざという時だったようだ。
なんでもお嫁ちゃんが子どもたちを幼稚園に送り届けて自宅に戻り、玄関に置いてあったゴミ袋を家の前の集積所に持っていくのに、下の子を玄関に座らせて外に出たら玄関扉が閉まって、オートロックがかかってしまったという。
哀れママは締め出しを食い、赤ん坊玄関に置き去り。
合鍵を預けたのはうちだけ、家から近い実家には預けて無いんだって…、しかも3本合鍵をキーケースに入れたままだと…なかなかのポンコツぶり、さすが我が一家に嫁に来ただけある。
鍵屋さんを呼んだらしいが、
「壊して入ったら、ドアの修理も含め20万くらいかかる、持って来てくれる人がいるなら持って来てもらった方がいい」
というので、娘が会社に鍵を取りに来て、そこから高速道路で届けに行った。
娘が到着した時には、近所の人も出て来て、玄関でぎゃん泣きしている赤ん坊の声に、おろおろしているママがいた。
持って行った鍵でドアをあけて、赤ん坊を救出する。
無事にママの腕に抱かれて泣き止んだ赤ん坊は、玄関で転んだのかおでこにたんこぶ、ほっぺが砂まみれだったそうな。
いやあ…ホントに無事で良かった…。ママも気が気じゃ無かったろう…。
トンデモ事件が解決して、仕事に戻った娘から夕方家族LINEが入った。
水引きの中級上級の試験に合格したとの報に、おやじ天使が祝勝会だ!と言い出し急遽、飲み会となった。
20時過ぎ、駅近の気になってる居酒屋で待ち合わせ。
3人で乾杯!
お孫ちゃんも無事救出できたし、試験に合格したし、久々の飲み会だし、めでたしめでたし。
住宅の設計を生業としている娘、資格だけなら、大きな重機で建てるビルも設計できるのに、手先で細工する水引きにのめり込んで、水引き大使を目指している。
一体どこに向かっているのやら。
もはや、リビングは水引き工房と化している…。
まさに
プランドハップンスタンス(Planned Happenstance)※で、どんな未来を創っていくのか、楽しみではあるのだけど…。
※クランボルツ教授の「計画的偶発性理論」
(キャリアというものは偶然の要素によって左右されるものが多く、偶然に対してポジティブなスタンスでいる方がキャリアアップにつながる」という考え方。 )