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第一発見者未遂事件その2

かつて、ひとり暮らしの母の孤独死第一発見者になるかも!と言う事件があった。

今日は、その2をお届けしよう。

土曜日の夕方訪問した私に、「朝早い訪問だね」などと言って、ボケ疑惑が発生した母が心配で、ばばあずのグループLINEに安否確認のメールを送った。

叔母と姉からはレスがあったが、肝心の母の既読がつかない。

今日はリハビリの日だから、朝迎えに行って出てこなければ連絡があるはず。まあ、あの人LINEみないこともあるからな…。

夜になっても既読がつかない。
ちょっと不安になり、家電話に電話してみた。
…出ない。

トイレに入ってるかもしれないと、10分おきに電話してみるが出ない。

外出してるのかも…携帯に電話してみる。
…出ない。

姉の家に行ってるのかな?
姉に連絡しようかと思ったが、もし、姉宅にいなかったら、重篤病人2人介護で、すでに家がパニック状態の姉に追い討ちの心労をかけてしまうので思い留まる。

コレは見に行かないとダメかな?
いや待て、娘がまだ職場にいたら、帰り道に寄ってもらえるかも…とLINEしてみた。

いや、ホント怖いよね。
ごめん。
でも引き受けてくれる潔さがたよりになる。ありがたい。

いやあ、倒れてたらさ、救急車か警察か?って話になるじゃない。
前回の自分の逡巡を、娘に味合わせるのか?って話ですよ。

まあ、嫌だと言われたらそれも仕方ない、その時は自分で行くとは思ってましたが…。

でも、これまでの人生経験から言って、最悪の時に矢面に立つのは自分だと思ってるので、きっとどこかに出かけてるんだろうと思ってた。

父が脳挫傷で最期の通告を医師から聞いたときも、私より先に病院に駆けつけたはずの姉ではなく私だった。

でも、最悪の状態もありえないこともないので、確認だけはせねば安心して眠れぬと、ダメ元で娘に託した。引き受けてくれた娘も、なかなか根性が座ってると思う。

旦那は既に晩酌を終えて寝る時間。
でも、なんかあったらすぐ駆けつけなきゃと、待機状態。

程なく娘から電話がかかってきた。
「ばあちゃんいないよ。杖はある」
「バギーは?」
「ない」
「ああよかった!じゃあ出かけてるんだ!」

旦那「ええ?この時間に?どっかで倒れてるんじゃないの?」
「外で倒れれば、救急車で運ばれるからいいんだよ」と私。

風呂場もトイレも見たけどいないと言うので、ホッとひと安心。

娘はその後、その辺に倒れてたらと、団地周りをひと回りしてくれたらしい。
そしたら、ちょうど帰って来た母に遭遇して事情を聞いてきた。

結局、母は姉の家に行っていたのだった。義兄の具合が悪いと言うので、「茶碗蒸しでも作ってやろうと、のこのこ出かけて行ったの。携帯忘れちゃって…。」だそうだ。

携帯忘れちゃって…。

それが今回の騒動の発端か!!!
母の携帯の履歴には、私の鬼電履歴が残っておるだろう…。

今回は、娘の第一発見者未遂事件なのであった。

何はともあれ、無事でよかった…。
コレで今日は安らかに眠れる…。
おやすみなさい。

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