行ってきました(レポ)
どこへ?
それはこれからご説明します。あ、表紙画像でわかったそこのお方、ズバリ通の方ですね?(笑)
かなりの長文(5000文字オーバー)になりますが、しばしお付き合い下さいませ、お嬢様、お坊ちゃま。
そもそもの始まりは、先日Asumiさんと行った火星カレーでの会話でした。
こちらのお店は座席が少ないため、カレー王にゃろさんにも、大食い王ハルクさんにも声をかけずに、私とAsumiさんの二人で行きました。
ですが、その前に創作バトンでハルクさんと会っていたAsumiさん、うっかり口を滑らせた(笑)そうで、「自分も行きたかった」と言われたそう。
「悪いことしましたね」
「次はお誘いしましょう」
「次…そういえばハルクさん、執事喫茶に興味があるとか言ってましたね」(参照:小松パラさんによる「アニメ痛徒」まとめ)
「執事喫茶…行ってみます?(笑)」
「行きましょうか?(笑)」
…とまあ、こんな流れで、密かに「ハルクさんを連れて執事喫茶へ行こう!」プロジェクトが動き出しました。
ここで簡単に「執事喫茶」についてご説明します。
執事喫茶とは何か?それは、主にイギリスの上流階級に見られる上級使用人「執事(バトラー)」に扮した男性従業員による接客をメインにした、飲食店のことです。
乱暴な言い方をするなら、「メイド喫茶」の「メイド(女性使用人)」を、「執事(男性使用人)」に置き換えたもの、と考えればよいかと思います。
ブーム後に定着した感のある「メイド喫茶」に比べると、店舗数も少なく知名度も低いのではないでしょうか。私も今回軽く調べてみて知ったのですが、それなりに名前が知れていて、現在営業中のお店は、そう多くないようです。
すぐ出てくるお店としては、老舗の「Swallowtail」(池袋)、外国人執事が売りの「バトラーズカフェ」(渋谷)、ちょっとコンセプトが変わっている「地下宮殿」(池袋)、鋭角計画の上司さんお気に入りという噂のある「執事の館」(名古屋)があげられます。
(他にもあるかもしれませんが、すぐ出てきたのはこれくらい)
今回、体験先として選んだのは、本邦初の執事喫茶をうたう、開店から9年経つ老舗、「Swallowtail」です。
(というか、そもそも知ってたのはここだけ。実は9年前の開店時にニュースになっていたのを、たまたまリアルタイムで見てましたw)
こちらのお店は完全予約制なので、まずは予約可能な日時を調べ、お互いの予定を確認した上で、ハルクさんをお誘いしてみました。また、このお店は、予約枠が1~2名と3~4名単位なんです。それで、せっかくなので男爵もお誘いしてみたのですが、多忙とのことでした。残念!
さらに、後日、肝心のハルクさんが都合により来られなくなるという、プロジェクトの根幹にかかわる事案が発生!
どうなる!執事喫茶プロジェクト!
メインゲストが不在という、予想外の事態。
しかし、ここで中止したら、もう二度と執事喫茶に行く機会はなさそうな気がしていました。そこで、当初のプロジェクトの趣旨からは外れてしまいますが、急遽、ほかのnoterさんに声をかけてみることにしたのです。その結果、山内たまさんが参加してくださることになりました。
こうして、プロジェクトは再び動き始めたのです。
メンバーが決まったので、正式に予約を入れます。仮予約メールから予約専用サイトに飛んで……うわああぁぁΣ(゚Д゚)
……すみません、お店の本気度を侮っていたようですorz
予約には、代表者の住所氏名などを入力する必要があるのですが、そのほかに執事喫茶ならではの入力事項があります。
・お出迎えの呼び方
このお店には、「外出していたご主人様が自宅である館に帰ってきて、使用人たちに迎えられる」というコンセプトがあります。そのために、帰宅したご主人様の呼び方(お嬢様、奥様、旦那様、お坊ちゃま)を指定できるのです。メイド喫茶でいうところの「お帰りなさいませ、ご主人様♪」というやつですね。
これについては事前知識があったので、まだよかった。
問題はこの後。
・お見送り台詞
えーっ!Σ(・∀・;)
確かに、既定の時間(80分/120分制)になると、「ご主人様が再び出かける」という設定で送り出されるというのは聞いていましたが…台詞まで指定するんですかー!
予想以上にこだわりぬいた、ガチな世界観を目の当たりにして、うろたえる私Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
動揺のあまり、アワアワしながら同行のお二人に台詞を選んでもらったりしてたので、一部の方に私のうろたえっぷりを思い切りさらしてしまったのでした…( ;∀;)
執事喫茶…ファンのこだわりが生んだお店だけあって、侮れません…!
そんなことがありつつも、無事に予約は完了し、あとは当日を待つのみになったのです。
さあ、当日です。やってきました池袋!
駅から10分ほど歩いた先で、お店の看板を発見しました。
ここが執事喫茶…!
ドキドキしながら入口階段を下り、ドアマンに予約詳細を伝えると、すぐに扉が開きました。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
うわー!ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿アセアセ(とか思いつつ、顔には出さないようにがんばる私w)
まずは、一番役職が高い執事がお出迎え。次に、今日のテーブル担当となるフットマンを紹介されます。執事がフットマンに指示を出し、大きな荷物や上着はクロークへ、手荷物はフットマンが運ぶかたちで、席へと案内されます。
赤いカーペットの敷かれた床、木製のテーブルと椅子、豪華なシャンデリア。壁際にはカーテンで区切られたブースのような席もあります。また、茶器が収められたガラス扉のサイドボードなどもあって、「貴族の館のサロン」という世界観を表現しようとしているのがわかります。
それぞれのテーブルには、プリザーブドフラワーとオイルランプが飾られています。
着席するときは、ひとりひとり椅子を引いてくれますよ。
着席後、メニューを渡されます。
今回は「久しぶりのご帰宅(=システムを知らない新規客)」ということで、お店のシステムや今日のメニューの簡単な説明を受けます。
デザートが供される時間帯だったので、選べるメニューは、デザートプレート、アフタヌーンティーセット、軽食になります。
セットのお茶を選べるのですが、シングル、ブレンド、ハーブティーと40種以上もあるので、あまり詳しくない私は、軽く途方に暮れました(笑)
熟考の末、私たちがオーダーしたのは、アフタヌーンティーセットの「Anna Maria」。3種のプチデザート、スコーン、サンドイッチまたはキッシュが、三段スタンドに載せられて出てくるものです。
また、お茶は、私が秋摘みダージリン(Papilio)、Asumiさんがダージリンセカンドフラッシュ(Papillon)、たまさんはフットマンに相談のうえで、レモングラス、レモンバーベナ、レモンピールをベースにしたハーブティー(Cherie)を選択。
この時、たまたま同じ茶葉を選んだ私とAsumiさんに、フットマンが笑顔で説明してくれます。
「ファーストフラッシュというのは、10代の若者。とにかく若いです。セカンドフラッシュは、20代から30代。落ち着いてきてはいますが、まだ棘がございます。秋摘みは40代から50代。大変落ち着いて、柔らかく穏やかになっているのですよ、お嬢様。
そうそう、飲み比べをなさるなら、私の見ていない時にお願いします(にっこり)」
…こんな感じで、とにかくコンセプトに忠実に、お嬢様にお仕えする執事という基本姿勢を崩しません。雰囲気が命ですもんね。
たまさんによれば、「しっかりと接客の教育をされている感じがする対応」とのこと。演技力と、なにがあってもうまく執事トークで受け答えする機転も必要でしょうねえ。
私たちのテーブルを担当してくれたのは、まだ若い感じの方でした。他のスタッフも、全体的に若い人が多い気がします。最初に対応してくれた責任者らしい執事さんが最高齢。
「ロマンスグレーの人はいないですね(ちょっと残念)」とか、3人で言っていたのは内緒です(笑)
とは言いつつ、イケメンさんがたくさんいたので、じゅうぶん目の保養になりましたwww
なお、スタッフは全員、黒の燕尾服を着用しています。フットマンは素手で給仕をしてくれますが、執事さんは白手袋も着用。
この白手袋に萌えるAsumiさんとたまさん。スタッフの手元をガン見して、「燕尾服の袖口はこうなってるんだ…」とか脳内資料データベースに登録する私(笑)
燕尾服なんて、間近で実物を目にする機会はあまりありませんからね。衣装好きの方にもよろしいかもしれません。
さて、そうこうしているうちに、アフタヌーンティーセットとお茶が運ばれてきました。
もちろん、フットマンがサーブし、お茶を注いでくれます。お嬢様方は、勝手に皿を取ったり、あまつさえ手酌で自らお茶を入れたりしてはならない決まりになっていますw(あとでこっそりAsumiさんがやったら、フットマンが飛んできて謝られてましたw)
通常はフットマンがそれとなくチェックしていて、すかさずお皿を替えたり、お茶を注いだりしてくれるのですが、もしも用事があるときは、テーブルにセットしてあるハンドベルを鳴らしてスタッフを呼ぶことになっているそうです。
ちなみに、化粧室に行きたい場合も、勝手に席を立ったりせず、執事を呼んで案内させるみたいですね(;´∀`)
さて、お茶とフードについてもレポートを。
もともとこのお店のスイーツは本格的なものらしく、綺麗に盛り付けられて出てきました。
私はプレーンのスコーンと、プリザーブとしてクロテッドクリームと季節のコンフィチュール(マンゴーとパイン)を頼んだのですが、クリームが濃厚ですごくおいしかった!クロテッドクリームっておいしいけど、あんまり売ってないし、賞味期限も短いから、自分では買わないんですよね。今回味わうことができて幸せ(^o^)
サンドイッチは、たまごとロースハム、エビのトマト煮、コーヒー風味マスカルポーネ、の3種が一口サイズのフィンガーサンドイッチとして出てきたので、どれもおいしく頂きました。
プチケーキ、プチシュー、ジュレのデザートセットも、とてもおいしかったので、プチサイズなのが残念でした。
紅茶も、力を入れているだけあって、うっとりするような香りと味でした。
私は基本コーヒー派なんですが、「すごくいい香り!」とか大喜びしちゃいましたし(笑)
機会があったら、他の茶葉も試してみたいですね。
また、こちらは茶器も本格的なものを使っています。今回は執事おまかせで、ロイヤルコペンハーゲン、ミントン、ロイヤルアルバートが出てきました。
お茶はポットで提供され、3杯分ほどあります。お店オリジナルのティーコゼーをかぶせてくれるので、最後まで温かいお茶を楽しめます。
デザートタイムは80分なのですが、おいしいアフタヌーンティーセットとお茶を楽しみながら、女子会トークを繰り広げていると、あっという間に時間が経ってしまいます。
フットマンに時間を告げられた時には、「え、もう時間?」という感じでした。メンバーズカードの説明を受け、テーブルでお会計を済ませると、もう出立の時間になります。
「そろそろ乗馬のお時間でございます。お嬢様」
(わー!きたー!ヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノ)
再び執事とフットマンに案内されて玄関に向かいます。
ここで預けた荷物を受け取るのですが、上着を預けた場合は、丁寧に着せかけてくれます。
「行ってらっしゃいませ、お嬢様」
執事、フットマン、ドアマンの言葉とお辞儀に見送られて、私たちはお店…もとい、館を後にしたのでした……
「なんか、すごかったですね……」
「すごい体験でしたね……」
ちょっと呆然としつつ、現実世界に戻ってきました(笑)
色々な意味で、めったにできない体験でしたね。楽しかったです(^o^)
なかなか興味深かったので、一度体験しておいてもいいんじゃないかと思いますよ。
なお、この世界が気に入ったお嬢様は、メンバーズカードを作って何度も訪問すると、回数に応じて、好きな名前で呼んでもらえるとか、茶器を指定できるとかの特典が受けられます。
この日はちょうど、4回訪問した誕生月のお嬢様がいらしたらしく、拍手で祝福されていました。
気になる方もいると思うので、この日の客層についても少し。
場所とコンセプトのせいか、利用客は圧倒的に女性が多いですね。日本人はもちろん、アジア系と思しき方々もいたようです。
一人で利用しているお嬢様、複数いらっしゃいました。たぶん常連さんなのではないかと思いますが、優雅に読書を楽しんでおられました。
また、お店は女性専用ではありません。お坊ちゃまや旦那様も(女性連れでしたが)おいででしたので、興味を持たれた紳士のみなさまも、機会があればぜひトライしてみてくださいませ。
「お嬢様」呼びされると大変こそばゆいんですが、雰囲気にのまれず、「ここはそういう世界なんだ」と開き直って、がっつり堪能した者勝ちです、たぶん(笑)
さて、このレポートに写真が少ないことにお気づきの方もいると思います。実は、このお店は店内の撮影厳禁、携帯使用禁止となっているのです。
というわけで、このレポートは記憶を頼りに書いています。確認できるところは確認していますが、細部で間違いがあったらこっそり教えてくださいw
なお、ご一緒したたまさんから、素敵なイラストをいただきました!
すごく雰囲気が出てますので、このイラストから感じ取ってください(*^^*)
たまさん、ありがとうございました♪
以上で、執事喫茶体験レポートは終了です。
気になることがありましたら、コメントに書いていただければ、できるだけお答えしますよ♪
長い長いレポートを、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
※ossoさんの素敵な罫線素材をお借りしています。
ありがとうございます!