伊勢市ワーケーションに参加致します!

始まりは一本の電話だった。

「遊かりさん、伊勢に興味ある?」

伊勢….? 連雀亭昼席が終わってへとへとで、神田須田町の路上、9月の残暑の中ぼーっとした頭に、伊勢は遠かった。

「え~っと、それは、日本料理屋さんかなんかの落語会ですか?」

いや違う違うよ…。あの伊勢、三重県の伊勢だよ…と電話の向こうで説明が続く。

コロナ禍で旅の仕事にもずいぶん行っていない。「伊勢」の響きはあまりに甘美だった。第一、伊勢‼ あまり喋ってないけど、小学生の頃父の転勤の都合で四日市に四年住んでいた。三重県を第二の故郷のように思っていて伊勢はとても身近な場所だったし、住んでいた頃は何年も初詣に行った。(長い行列に並んで、半分寝ながら母の手にぶら下がるようにして歩いていた)海の物が信じられないほど美味しく、母の大好物の赤福が待っている(母は一人で一箱の半分をぺろりと平らげるほどだ)。他にも、神社が大好きで、大人になってから巫女舞を習い、お師匠さんと一緒に大神神社に奉納したりした経験もある。

「はい、滅茶苦茶興味あります、行きたい、行きたいです~!」

その一言から始まり、伊勢市ワーケーションに参加することになりました。

11/12より一週間伊勢で過ごすことになりました。伊勢神宮や遊郭跡、酒蔵などを巡り様々な体験と出会いを通して噺を作って行きたいと思っています。

11/14(土)17時半~、伊勢古市資料館2F研修室にて、

「伊勢にゆかりの 遊かり落語会」も開催させて頂きます。(木戸銭1000円)

面白いもんで、このワーケーションに参加することになってから、久しぶりに会った友人から猿田彦神社のことを聞いたり、終映間近に滑り込みで見たシネマ歌舞伎「風雲児たち」の主人公大黒屋光太夫が伊勢の商人だったり、20年来の付き合いの信頼する美容師さんが、毎年伊勢に初詣に行っていて神宮参拝の仕方を教えてくれたり、巫女舞を踊ったことのある大神神社のある三輪山が、元伊勢と呼ばれる、倭姫命が訪ねたところだったり…。数日間で色んなご縁が降ってきました。

友人でもあるその美容師さんから「倭姫命という女の人が定めた、女性の神様が祀られている伊勢神宮に、女性の落語家である遊かりさんが行くなんていいよね~」と言われてしまった。素直に嬉しいです。

有難い。折角のご縁をどんどんつないで参ります。

これは、その記録です。どうぞよろしくお願いします!

よろしければサポートをお願いします! 頂戴したものは、伊勢ワーケーションへの恩返し、独演会、新しい会、新作を書く為に使わせて頂きます!