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アンドロメダのリミト 1話
「水の星に行こうよ!あの青い星!」
リミトはルカに言いました。
ルカは、七色に輝く湖面の光を、遠くの夕日を眺めるように、静かに見ています。
「また地球にいくの?」
ルカはかなり乗り気ではありません。
「また水遊びかぁ、、、。」
ルカため息をつきました。
アンドロメダでは、地球のように水遊びは出来ません。水はありますが、水があんな風に流れたり、落ちたり溜まったりしないので 、とても新鮮なのです。
最初のうちは、それが珍しくて、楽しく遊んでいたのですが、何度も続けて地球に行くようになり、ルカは水遊びに飽きていました。
それでもリミトは、
「行こうよ!!」
と、キラキラした瞳を輝かせています。
このキラキラした瞳に、だいたいいつもルカは負けていました。
「しょうがないなぁ、、、。」
と、ルカが言うと、リミトはルカの手をつかんで、地球のワープゾーンまで飛びました。
二人はオリオン座の星雲内の、大きなドーム状の建物のなかにいました。
その中に広がる、向こう岸がが見えないほどの大きな湖。
湖全体に、輝く混沌が広がっている。
まるでドームの観客席のような、、、
階段状になった席が、ぐるっと湖を囲むように作られています。
湖面は輝き、赤い光、黄色い光、緑の光、、、。
光は、湖の中からユラユラと運ばれて、それぞれ美しい光を放っています。
ここは、色々な星の人たちが訪れる場所で、
ドーム内は、いつも沢山の人たちで賑わっています。
アンドロメダの人たちは、星から星への移動をする時は、簡単に自分たちの力でワープをすることができますが、次元の違う星に行くには、オリオン座の混沌の湖をを利用しています。
湖上には、ホログラムが浮かび、それぞれの銀河や惑星の特徴や文化などが写し出されています。
「せーの!!」
リミトが無邪気に言いました。
混沌の湖は二人にとって、自分たちの庭のようなものです。今まで、数えきれないほどワープしていますから、もうすっかりシステムに慣れていました。
ホログラムの説明は聞き飽きているので、聞かなくてもいいのです。
二人は元気よく飛び込みました。
地球のワープゾーンは、水色の宝石のように美しく輝いています。その心地よい光に包まれて、、、、
二人のお気に入りの場所に到着しました。
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