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わたしが麻酔科医になった理由

先日、同じ女医の友人とランチをしていて、今後医者を続けていきたいか?

という話になった。

そこから色々思いを巡らせ、なぜわたしがこの道に進んだのかを記しておきたくなったので書いてみる。

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医師になりたいという崇高な志はハッキリ言ってなかったw

祖父と父は歯科医だったけれど、歯科医になれと言われたことはない
(ちなみに歯科と医科は別物)

医師になるにはまず医学部に入学しなければならないけれど、大学受験を控えた17・18歳の頃のわたしは自分の人生について何も考えていなくて、行きたいと思う大学も、なりたいと思う職業もなかった。

これは勉強ができる子あるあるだと思うけれど、そういう子は大抵東大か医学部を目指す笑

わたしも文系なら東大文3、理系なら医学部を目指そうと思い、とりあえずつぶしが効くからという理由で理系を選択。

医学部に行きたい気持ちよりも、浪人したくないという気持ちの方が強く、当時のわたしの作戦は

「医学部もその他の学部も色々受けて、どこか受かったところに行く」
というもの。

結果、医学部、理学部、国際系の学部に合格し、せっかく受かったので医学部に進学し、医師の道を歩むことになった。

、、、我ながら理由がしょーもない!!

でもこれが現実。

✳︎

6年間の大学生活を終え、国家試験に合格して晴れて医師免許を取得すると、2年間の研修医生活が始まる。

研修医の間に様々な診療科をローテートし、研鑽を積みながら自分の専門科を決めていく。

わたしが最初に配属されたのは内科。

そこで担当した患者さんの中に肝硬変の末期の方がいた。回復の見込みがなく、状態も悪く、端的に言うとあとは人生の終わりを待つのみの状態。

積極的な治療はせず、最低限の点滴だけ使ってあとは待つのみという方針を先輩医師から聞いた時、わたしは悲しくて号泣してしまった。

たまたま同じチームに同じ中高出身の先輩女医さんがいて、号泣するわたしに対して、

「医療にはできることとできないことがある。でもあなたのその悲しいと感じる気持ちは大事にしてほしい」と声をかけてくれた。

この時の経験から、わたしは人を看取る経験が多い科は無理だなとわかった。

(癌とか辛い治療のある患者さんと向き合うドクターってほんとすごい、、、わたしにはできない)

次に配属されたのが麻酔科。

麻酔の作業はわたしの性格に合っていて、とても楽しかった。

・薬や器具などを正確に几帳面に準備すること

・「手技」と呼ばれる、針を刺したり、人工呼吸のための呼吸の管を入れたり、器用さと繊細さと迅速さが要求される作業

・患者さんの状態や手術の進行状況に合わせて、薬剤や輸血を瞬時に調整する思考力、判断力

・投薬の反応が数秒、数分で現れる急性期医療

・心配蘇生や循環作動薬の投与など、人の生死にクリティカルに関わるスキルの習得

このどれもにやりがいと楽しさを感じられて、2年間の研修を終えたわたしは、麻酔科医になることを決めた。

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そこから約10年が経つが、麻酔科の選択は間違っていなかったと思う。

2つの大学病院で、日本最先端の心臓外科症例や臓器移植症例、海外の学会で発表できるような特殊な症例など豊富な経験をさせていただき、専門医資格も取得・更新することができた。

このように麻酔に熱中できる時期を過ごせたことはとても幸運だった。

現在は麻酔の仕事にやや「飽きて」しまったので、週1.5日の勤務がちょうど良い。

これからは、どうしようかな。

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起業、不動産投資、SNS発信など医師以外のことをしていたら、

サンクチュアリ出版様にお声がけいただき、なんとトークイベントをやらせて頂くことになりました。

・望む人生をつくるために価値観をアップデートしよう

・そのために人間関係やコミュニティを戦略的に選ぼう

・ワーママが人生を謳歌する方法

・「正しく狂う」って何?笑

などを思いを込めてお話しします。

ワーママライフを苦しまずに楽しんでいく話をするので、ぜひ聞いていただけたら嬉しいです^^

特に、医師になってしまうような頑張り屋さんに伝えたい話ばかりです。

お会いできるのを楽しみにしています^^

詳細はこちらより↓


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瀬戸ゆかり@女医ママの賢く上質な自己実現
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