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福岡市立小笹小学校×6年生総合「トントン山再生プロジェクト①」/出前授業
1. クラウドファンディングって?
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さて、いつもだったらゲストティーチャーが表紙に写っているはずなのに、今日はいつもとちがうな?と気付かれた方はいますか???
(そんなあなたはもうスポティー仲間です♪)
SPOT TEACHER事業を開始して約半年。
今回、実はある小学校から6年生が新たなことにチャレンジするので力を貸してもらえないか?という相談が舞い込んできました。
その新たなチャレンジとは…
クラウドファンディングです!
クラウドファンディングとは、「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語で、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する」ことを指しています。
コロナ禍くらいからここ数年で聞かれるようになったクラウドファンディング。(「クラファン」という方がわかりやすいかもしれないですね。)
ただ“小学生がクラファンに挑戦する”というのはあまり聞いたことがなかったので、まずはくわしく経緯を教えてもらいました。
2. そもそもトントン山って…?
今回相談があったある小学校とは福岡市立小笹小学校といって、福岡市の中央区に位置する学校です。
福岡市の中でも都会の中にある学校なんですが、そんな小笹小学校の中には大きな大きな「トントン山」という山があります。
実際に私も見学させてもらいましたが、学校の中にあるとは思えないくらいスケールの大きい山です。
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②遠目に見てもわかるこの広さ!実はもっと奥まで続いているのでかなりの広さでです!
この「トントン山」が今回の主役となります。
小笹小学校の才守校長先生は、昨年度小笹小学校に異動してこられました。
異動したばかりの学校で、当時の5年生(現6年生)から
「トントン山にはいつ入れますか?」
「トントン山には卒業までに入れるようになりますか?」
などと何度も聞かれることが多かったそうです。
才守校長先生は異動した小笹小学校にトントン山があることは引継ぎで知っていましたが、トントン山は雨で土が下がっており、木の根が剥き出しになっていて危険なため、現在は「立ち入り禁止」になっていると聞いていました。
ただ子どもたちがトントン山に入ることを熱望している声を聞いて、もう少しくわしく調べてみると…
もともとトントン山というのは60年程前に地域の方々が有志で子どもたちのためにと学校の敷地内にたくさんの木を植え、作ってくれたものであったこと
周年記念誌にも常に登場し、「小笹小学校と言ったらトントン山」と言われるくらいOBの方々からも愛されている山だということ
立ち入り禁止となる前は、昼休みなどの休み時間に子どもたちが自由に入れて遊ぶ場所だったこと、また生活科や理科・図工などの様々な教育活動でも使われていた大切な場所であったということ
「トントン山」が長年愛され、そして小笹小学校=トントン山という図式ができあがっているほど廃れさせてはいけないものであることを知ります。
そのことから、小笹小学校に赴任している間に、トントン山を再生させるべきなのではないか?と考えるようになったそうです。
ただ現在の小笹小学校で考えると、今の6年生が唯一トントン山の思い出がある子どもたちであり、そう考えると、卒業する前になんとかトントン山に入らせてあげることができないものか…とも考え始めます。
※現5年生は1年生の時に入ったことはあるそうです
3. トントン山再生にあたり出てきた課題…
トントン山を再生させようと校長先生もまずはいろいろと調べてみたそうですが、学校の敷地内にあるというのが信じられないくらい大きな山で、更に状態も悪く金額がすごく高額になりそうだということがわかりました。
(トントン山、入ってもらったらわかります。かなり広くて壮大です!)
今年度分の教育予算は前年度に決まっているため、教育委員会に伝えても、6年生の卒業には間に合いません。
そこで校長先生はある決断をします。
__トントン山はまさしく学校や地域の大切なシンボル__
__このまま廃れさせて荒れ果てさせていくわけにはいかない__
なので、子どもたちが本当にトントン山に入れるようになって卒業したいと願うのであれば、保護者の方や地域の方、たくさんの方にも協力してもらいながら「トントン山を自分たちで復興させよう!」と決意します。
そうなった時の1つの案として、コロナの頃からさかんに見聞きするようになった「クラウドファンディング」という新たな資金調達方法も考えられるのではないか…でもそれは実現可能なのか…と悩み続けていたそうです。
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※特別に入らせてもらったトントン山。
木の根っこはむき出しになっていて、すでに支えきれずに倒れている木もたくさんありました。これは確かに危険で入らせられない…。
4. 小学校の大きな挑戦を応援!
1年後には卒業していく子どもたちのためにも、小笹小学校のシンボルを廃れさせないためにもどうしたもんかと悩んでいた校長先生…。
そこでちょうど私が別のスポットティーチャーを小笹小学校にお連れしていた時に相談が入ったという流れです。
「子どもたちとこれから決めていくことになるけど、もしもうちの学校がクラウドファンディングを行うと決まったら、その知見がある方を紹介することができますか?」
という校長先生からの相談に対して、私は
「おります!ぜひとも必要な時はお声かけください!」
と、気付けば即答で返事をしていました。
その後、6年生の先生方ともお話をしたり、教科は総合学習として行うことを確認したりさせてもらいましたが、年間を通して取り組む計画がしっかりと立てられており、大変感心しました。
ただ、忙しい6年担任の先生方です。
他の教科もあるなか、総合だけをやるわけにもいかないのは想像がつきます。
なので計画がしっかりとされていた分、私もその合間に紹介できるスポットティーチャーがいれば随時紹介させてもらおうと思いました。
もちろん学校側も大変ありがたいと了承してもらいましたので、この小笹小学校6年生“トントン山再生プロジェクト”に協力&応援隊としてガッツリ関わらせていただくことになったというわけです✨
ということで、これからこのトントン山はシリーズものとなります🐼
今もまだプロジェクト進行中ですので、できるだけ時系列にそって投稿をしていきたいと思います!
新しい総合学習の授業提案の形としても、少しでも参考になるといいです!
ということで、まずは第1弾!
最後までお読みいたただいてありがとうございます!
第2回目の投稿も楽しみにしていてくださいね~😊
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