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「西安、中国の京都って聞いてたけど全然京都じゃない」青年海外協力隊になる前、2ヵ月間1人旅した話③

前回↓(乗り換え地・仁川国際空港でスパ堪能&ひと悶着)

日本を出発する前、まずは西安に行く、という話を確か母にしたと思う。

そしたら、「いいねぇ。西安は日本の京都みたいなところだもんねぇ」と言われた。

なるほど、西安は日本でいう京都みたいなところなのか。

テレビの旅番組で西安の存在を知り、旅のスタート地とするまで、私は西安のことを何1つ知らなかった。だから、「西安は京都みたいなところ」という言葉は私の中で「西安」という街を想像しやすくした。


西安に到着した今、分かったことがある。

西安は京都と全然違う。


まず何が違うかっていうと、古い町並みの保存の仕方が違うと思う。

確かに西安も京都同様、古い寺院や歴史的な建造物がたくさんある。

でも、京都はその古い景観を守ろうとする。

コンビニや自動販売機は茶色に統一され、高いビルは建てない。


一方で、西安はそんなことはしない。

城壁の中には高いビルは建っていないけれど、一歩城壁の外に出れば現代的なビル群が立ち並んでいる。

600年前、城壁内に造られた巨大な木造建築物「鐘鼓楼」は、夜になると赤や黄色のチャイナカラーでギラギラした電飾が施される。

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ちなみに城壁や、城壁内にある建物も大抵夜になると鐘鼓楼と同じようにチャイナカラーの光を放つ。

そしてその周りは、豪華にライトアップされた古代建築物と一緒に写真を撮ろうとする中国人観光客で溢れかえっている。

私は中国語を理解できないけれど、誰も「歴史的建造物に電飾を施すなんて!」と怒っている様子はなく、むしろみんな喜んで写真を撮っている。


京都は古い町並みを残そうとして、それを害するものは排除しようとするけれど、

西安は古い町並みを残しつつ、現代中国的なものを融合させているところがおもしろかった。


それから、西安にはイスラム街やモスク(清真寺)がたくさんあって、実際にイスラム教徒の恰好をした人をちらほら見かける。

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ここが大昔、本当にシルクロードの東の起点で、色々な民族が行き来してたんだなぁと不思議な気持ちになる。その名残が今でも見られるなんて。


イスラム街は西安の街中にいくつかあり、大抵細い路地に小さな商店や飲食店がひしめき合っている。

どの店も色とりどりの電光掲示板を看板に出していて、そんな混沌とした路地に大勢の中国人や観光客が詰めかけている。

イスラム街はテレビで紹介されるようなB級グルメの宝庫らしく、有名店には行列ができていた。

私は西安の中で、イスラム街が一番好きだった。

見ていて全然飽きない。

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そろそろ暗くなってきた。今日はユースホステルに帰って明日に備えよう。

明日は世界遺産の兵馬俑に行きたいな。







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