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ジメンシィ

さくらクレパスの一番くじ、誰が買うんだよ! と思うはずなのに、商品見た時の「欲しい!」の気持ちの方が上回ってしまった。家にこんなクッションあったらご機嫌じゃないか

でも家に置くものって馴染んじゃって特別感無くなるから嫌なんだよな。あんまりモノに執着しない人間で、推しジャンルがグッズとか出しててもデザインが余程いいなと思わなければ買うことがない。ライブグッズとかも。ライブのタオルは普段使いしてしまうし

地面師たちを観ました。⚪︎水ハウスに許可取るとかしてんのかな
騙されたい、と思ってしまった。億単位の損失を出して会社をめちゃくちゃにしたい。時々そんな衝動に駆られることがある。万単位で従業員がいて、なんで当たり前みたいに規範が生きているんだろう。一人めちゃくちゃなことを思いついて実践すれば壊すのは簡単なのに、社会はあまりに性善説すぎる。土地とか不動産とか、目に見えるものを扱ってないと詐欺にかかりにくい業種なのかもしれないけど、役職がつけばより会社のことめちゃくちゃにできるんだよなあ。思いっきり騙されたい、という、破滅願望に似た気持ちがある

それはそうと、演者が濃くてよかった。高校と友達が一生「トヨエツがいい」と言ってて当時はあまり意味が分かってなかったけど、15年ぶりぐらいに理解した気がする。狂った男と絶望した男のBLだった。幸の薄い男、何かに失望して生きる気力を失った男を演じるのに綾⚫︎剛は向きすぎている。全員ちがうタイプの色気があったな。小池さんはなんかまた一つ新しい領域に踏み入れていて、壮絶な美貌という感じ

地面師たちでも物語の出発点には家族がいた。家族ってやっぱり一般的には大事なものなんだよな

私はいまだに父の命日を覚えていない。七夕の夜
に東京でオフ会に参加しようとしてたら危篤の連絡があって、汗だくのまま夜行バスで地元に帰ったこと、そのちょっと後に亡くなったことは覚えているから、多分先月の終わりとかだったんだと思う
夏の時期の遺体はよく冷やされていた気がする。鼻をクンクンと動かしてみたけれど肉が悪くなる嫌な臭いはせず、人って意外と簡単に腐らないもんだなと思った記憶がある。自滅して死んだような人だったから、悔しいとか悲しいとかいう涙は出ず、ただ見殺しにしてしまったなという後悔と懺悔のような気持ちがあった。妹たちは泣いていた。自分を作った人は自分より先に死ぬのか、という当たり前の事実を受け止めた時、不思議な感覚があった。それはただよく知っている人が死んだ時に誰もが抱く一般的な感情と同じだったかもしれない

夏になるとなんとなく父のことを思い出すけれど、毎年命日が思い出せない。病院で医者に病名などを告げられるとき、地元の他校の先輩が研修医をしていてたいへん気まずかった

健康って簡単に損なえる。人間は死に向かって生きることも選べてしまう、自滅していった父を時々追いかけたくなるが、痛いのや苦しいのが嫌なのでここに止まっている
めちゃくちゃに騙されて会社をめちゃくちゃにしたいという願望と繋がっている気がする

「地面師」って名前がかっこよすぎるの、よくないと思う。もっとダサい呼び名にしたら積⚪︎の事件も起こってなかったんじゃないか。「振り込め詐欺」ってちょっとダサくないか? と思っている。どうせならもっとカッコいい知能犯的な詐欺師でありたい。「師」が持つかっこよさと、「地面」の手堅く渋い雰囲気がよくない。「なりすまし詐欺」とか「土地だまし」とか、もっとみっともない名前つけたらいいのに。「美人局」とかもカッコ良すぎるんだよな〜

リリー・フランキーの話す速度が完璧だったな。あれぐらい低い声で抑揚を抑えてゆっくり話したい。つい早口になってしまうが、仕事ができる人は意外と話すのがゆっくりの割に中身があって説得力がある気がしている。私もゆっくり意味のあることを意味ありげに言える大人になりたい。早口でたくさん話すのって雑魚っぽいし

「仕事」ってなんなんだろう。詐欺は犯罪であって仕事ではないと言われていた。法に触れていなければいいのか。労働して賃金という対価を得ることをもって仕事と定義していいのか。家庭や人生は仕事ではないのか。最近会社で「まあ仕事だからねー」と言いながら、自分に対して「仕事ってなんだよ」と突っ込んでいたりする。倫理とか規範って考えるほど輪郭がぼやけていく。私は今、正しく仕事をできているのか

みんな言ってるけど、このセリフ仕事で言いたい。会議で言ってさらけさせたい……これもまた破壊願望みたいなものの一つなのかな

地面師たちの一番くじ出すなら、A賞はこの台詞が刷られたクッションかな。嫌すぎる

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