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1月上旬 0・100ではない

1月1日(水)

新年、夫とうさぎをさわりながら迎える。
まさか結婚して家にうさぎがいるなんて、去年の今頃は到底想像していなかった。来年はどうなっているのだろうか。
寒いので初詣はあきらめる。

午後、わたしの実家へ。
お互い数日間実家で過ごすので、ケージごとうさぎも連れて行く。牧草やらペレットやら掃除用具やら、お世話セットを全部詰め込んだら後部座席が満杯になった。大仕事。
親族大集合で夜まで過ごす。大人ばかりで静かになりがちなところ、自由にかけ回るうさぎが癒し要員になってくれて和んだ。


某日

夫の実家へ。豪華なおせちやケーキなどをご馳走になる。
夫、海老のうま煮の殻を剥いてくれる。実家では母が剥いてくれた。甘やかされて生きている。


某日

午前中に母と近くの山に登ろうと話していたのに、起きたら14時半だった。わたしはどんだけ寝られるのか。
夜、中学の友人たちと会う。地元の居酒屋を5軒ほど回ったのだがどこも満席。正月の地方都市、侮れない。


某日

午後、高校の友人たちと会う。
ランチから喫茶店に移動して、8時間近く喋りつづけていた。喋りすぎである。近況報告から学生時代の思い出まで、とにかく話が尽きなかった。めちゃくちゃ笑った。
部活で暴君だった頃を知られているので、高校時代の友人には今さら何も取り繕えない、と思う(でも一生懸命だったのだ……)。それでも今も仲良くしてくれていてありがたい。


某日

イカゲームのアナウンスの物真似がしたい、という動機でDuolingoを入れてみる。ハングルのリスニングから始まったのだが、「ヤ」「ヨ」「そのあいだ」みたいな音があることを知った
ちなみに、今のところは「〜ニダ」しか聞き取れない。


某日

結婚祝いでいただいたイッタラのグラスを割ってしまった……。
とても気に入っていたし、心のこもった贈り物だったのでかなり落ち込む。割れやすいですよ、と言われたことを今さら思い出す。
年末にも食器を欠けさせてしまったのだよな。厄落とし的な役割を担ってくれたのだと思うしかない。


某日

西宮神社で初詣。
おみくじを引くと、わたしは吉で夫は大吉。特に心に残る言葉がなくて、写真も撮らず結んできてしまった。
家内安全と家族の健康をひた祈る。それから夫の仕事の成功。それ以上望むことなんてない。あとはなるようになってくれ。

そのあと西宮ガーデンズへ。
こまごまと日用品の買い物。わたしの推しドラッグストアはココカラファインなのだが、西宮ガーデンズのものがいちばん広くて美容トレンドも押さえられていて楽しい。
無印でボディソープを買ってみる。数分の一の価格で買えるものにお金を出すと、それが数百円の差であったとしても豊かな気持ちになる。
ここ数年でじわじわとQOLが上がっている。ただし、一度上げた生活水準はなかなか戻せない。


某日

花嫁美容、調べ出したらキリがなくてギャーとなる。
そろそろ日付から逆算してスケジュールを組み始めてもいい頃のようだ。ネイル美容院まつげ眉毛などマストのところはさておき、シェービングとエステとホワイトニング、どうしよう。
シェービングはやっぱりセルフじゃまずいのか?ピーリングもまた受けた方がいいだろうか。ご経験者の皆さま、よろしければ教えてください……。


某日

性被害について男性にわかってもらおうとする時「自分の彼女や娘が被害に遭った場合を想像してみてください」と説明することが多いが、どうして自分自身に置き換えて想像するのではなく、わざわざそうしなければならないのか。

女は男の所有物だから、所有物を傷つけられたことに対する男の怒りを指しているだけ。 

上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!
/ 上野千鶴子、田房永子

少し言葉は変えているが、心に刺さった箇所。
インターネット、特にXを見ていると男女の不均衡とわかりあえなさに絶望するが、ひとつひとつ向き合って、それはおかしいと根気強く声を上げていくしかない。


某日

何名かのnoteで立て続けにお見かけしたカードゲーム「サンレンタン」、こりゃ絶対好きなやつやと確信したので購入。

さっそく夫とプレイしてみたら、なるほどこれはおもしろい!
お題によって難度が異なるが、これは楽勝と思ったものも、選択肢は合っていても順位が外れていたりして侮れない。友人や家族とも一緒にやってみたい。


某日

今後のキャリアについて思うところがあり、感情のままXに連投していたら友人が連絡をくれて、急遽会うことに。やりとりの1時間半後くらいには合流していた。フッ軽すぎる。

特に地元では、学校を卒業してからずっと同じ勤め先にいる子がほとんどだし、インターネット上のコミュニティには、自身の仕事に誇りを持っていきいきと働いている方が多いように感じる。
就活時点からそのシステムに疑問を呈していた身、そもそも週5労働の会社員をやるのが難しいのでは?といよいよ確信し始めた身として、「なぜみんな己の仕事に矜持を持ちながらやる気を損なわずきちんと役割を果たせるのか」と話すと、「そう見えるだけでみんな0・100ではないやろう」と言われる。確かに……?誰しもあるべき自分とありたい自分がグラデーションになっていて、その割合は流動的なものなのかもしれない。


某日

夜、鍋。きのこの旨鍋スープの残りにプチッと鍋のキムチを足し、さらにキムチの残りも投入する。
ごはんは食べず締めに雑炊。少ないかなあと言いながら1/3膳ほど入れてみたら非常にちょうど良かった。いつも軽く1膳くらい入れた結果苦しくなっていたのだが、こんなに少なくて良かったのか……。


某日

ふるさと納税の海老が届いた。大袋が二つ。
そのほかにも冷凍野菜やお正月の餅などが冷凍庫を圧迫しており、来月以降にもふるさと納税の食材が届く予定なので、そろそろ消費していかないとまずい。
となった結果、夜はいろいろぶち込んだ豪華カレー。基本の食材に加えて、ほうれん草、ブロッコリー、豚、海老入り。
海老、ぷりぷりを通り越してぶりぶり。札幌市の返礼品なのだが、原材料を見ると「インド産」となっていた。そういうのって、いいんやっけか?


某日

Netflixで『阿修羅のごとく』のドラマを観る。昨夜原作の脚本を読んでいたのだが、思い浮かべていた情景がそのまま映像になっていて感激した。

昼 昨日つくった野菜スープに鶏団子と餅を入れて食べる。簡易お雑煮みたいでおいしい。


某日

メルカリの購入者さんから「息子の受験でバタバタしており、ご返信が遅くなってすみません」とメッセージが届く。そうか、そんな時期ですね。むしろそんな大変なときにご購入くださりありがとうございます……。
ご健闘をお祈りします!とか言おうかと思ったけ ど、そんなん余計な心配かなとひよってしまい、結局当たり障りのない返事を送る。


某日

昼、またもなんちゃってお雑煮。白だしに鶏団子と餅。ねぎと七味をかけて食べる。しみじみとうまい。

ひさしぶりに運転。IKEAにゆき、そのあと練習がてら30分ほど離れた回転寿司店へ。
ドラッグストアに寄るたびソフィーナiPのクリームを探すのだが、メーカー欠品中らしくどこにもない。

帰宅後、約1年ぶりに楽器を吹く。
結婚パーティーで夫と一緒に演奏予定なのだが、弦(と歌)&管楽器の二重奏となると、なかなかしっくりくる曲が見つからない。やっぱりディズニーかなあ。迷う。


某日

朝方、身体を折り曲げるほどの胃痛で目覚める。
よもや食中毒かとびびったが、1時間ほどして寝落ちたあとは落ち着いた。そういえば数ヶ月前までは日常的にそうで、薬が手放せなかったことを思い出す。


某日

映画『ロボット・ドリームズ』を観た。
普段アニメーションを映画館で観ることはあまりないのだが、大好きな佐伯ポインティが激推ししていたのですべりこみで観に行った。

めっちゃくちゃ、良かった。
恋人でも友人でも仕事相手でも、他者とかかわる月日の中には蜜月があって、仮にその季節を過ぎたとしても、共有した感情や思い出の価値は決して損なわれないし、ましてやなかったことにはならない。
ボタンのかけ違いやタイミングのすれ違いで関係性が変わるのは仕方ないときもある。けれども、全部を否定する必要なんてない。
人生讃歌ともいえる映画だと感じた。

思えば、二人が一緒に過ごしたシーンの描写って全体の割合でいうとかなり少なかったかもしれない。
むしろそれぞれの新しい生活や出会いの描写に時間が割かれていて、多分お互いのことを忘れている時間も長いのであろうことが想像できる。
にもかかわらずのラストシーン。蜜月がよみがえる。思い出す。でもそれぞれの生活に戻っていく。いま大切な人の元で生活を続ける。そこにすさまじいリアリティを感じた。

二人がべつべつの場所で一緒に踊るシーンは泣けて仕方なくて、一旦落ち着いたけどエンドロールで思い出して涙が溢れて、また落ち着いたのにトイレに向かう道中で三度泣いた。
ストーリーはぜんぜん違うけれども、鑑賞後の感情はララランドのそれに似ていた。出会えて良かった映画が増えた。


1月17日(金)

1.17のつどいへ。灯籠にろうそくを灯して黙祷。
わたしは震災を知らないし、生まれてから一度も大災害に直面したことがない。
兵庫県に生まれて、いま神戸市に住んでいることを思う。想像することしかできない。祈ることしかできない。けれども、せめて知ることをやめずにいる。ほぼ確実に、生きている間にまた大地震はやってくる。




こちらの日記は今年初投稿。
うさぎ、実家の畳がいたく気に入ったようで毎日かけ回ってました。ぜんぜん帰りたくなさそうでちょっと寂しかった。

やっぱりすみっこが好き

漫然と過ぎているようでいて、やっぱり同じ日は一日もないんやなということを、たまに日記を読み返すと感じます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします!

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