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「会えないしんどさ」は強烈な副作用だった

緊急事態宣言が発令されて、1ヶ月と少し。

私と彼氏が会わないようになってから、もうすぐで丸2ヶ月。

お互いの家までは電車で30分ほどの距離に住んでいるので、会おうと思えば会えないこともない。でも私達は、「もしも自分が保菌者だったら」という最悪の前提を想定して、そして最悪の結果にならないように、緊急事態宣言が発令される少し前の3月末から一切会わないようにしている。

それまではほぼ毎日一緒に大学に行っていたし、大学が春休みの間だって毎日のように会っていた。それが嘘だったかのように、ぱったり会えなくなってしまった。

最初の1週間は、お盆やお正月に私が帰省するのと同じくらいの期間だったので、まあまあ余裕だった。なんならちょっと新鮮で、この状況を楽しめるくらいだった。

次の1週間も、なんとか頑張れた。会えない間に綺麗になってびっくりさせよう!とか、会えた時の楽しみを励みにして過ごすことができた。

でも、2週間が限界だった。それから後は、ひたすら会えない寂しさに耐えるしかない毎日。日々増える感染者数や世界中の逼迫した医療現場の情報なども相まって、すっかり心が疲弊してしまった。

同棲していたらよかったのかな。この状況下でも恋人に会える人が羨ましい。私達は会わないように我慢しているのに、ずるい。感染の可能性が0じゃないのに会うなんて正気なの?でも結局好きな人と会えているのは、やっぱり羨ましい。ずるい。なんで私たちばっかり。

私より大変な思いをしている人はたくさんいるはず。医療従事者の方、インフラを支えるお仕事や物流を支えるお仕事をしている方、そのご家族の方。恋人と会えないくらいで、って言われてしまうかもしれない。

でも、人には人の地獄があるから。

こんな感じで、堂々巡りに考えてもしょうがないことばかり考えて、無駄に世の中のカップルを呪ったりしていた。別に誰も悪くないのにね、ごめんなさい。

でも呪いの言葉を吐き続けるのは、意外となかなか疲れるし、いい加減そんな自分にも飽きてしまった。でも相変わらず、心の中はもやもやで一杯で、とてもサッパリ切り替えられる状態じゃない。なんならまだ呪ってる。

そこで、私はひとしきり彼氏に電話でぶちまけた後(それを受け止めてくれた彼氏には感謝しかない…)、もやもやを解消するべく、紙に書き出して因数分解することにした。

その結果、私は呪いをスッパリ断ち切れそうな結論をひとつ見つけた。

「会えない」というしんどさは
お互いの命を守るための、強烈な副作用なんだ

ということ。

私達が会わないようにしている理由は、「お互いが感染しない・させないため」というひとつだけ。そしてそれは、今の状況下において何よりも優先したいこと。

もしも会って、それが原因で相手が感染してしまったら、一生後悔なんてレベルじゃ済まない。

会えないのは死ぬほどしんどい。

でも、会ったら本当に死んでしまうかもしれない。

会えない間は、お互いがお互いの命を守っているということ。一番大事なのは、ふたりが健康でいること。そうしたら絶対、会えるから。

普段通りの生活に戻るにはまだまだ時間がかかりそうだし、そもそも戻れるのかも分からない。ニューノーマル時代とも言われているし、いろんなことが変わっていくのかもしれない。

でも私達は、会えなくても変わらない。なんなら、今までより仲良くなった気もする。この試練を一緒に乗り越えられたら、もっともっと仲良くなるんじゃないかな?

なんて考えながら、でもやっぱり会えないのは寂しくて死んでしまいそうなので、早く会いたい。


余談。

こんなにしんどい思いをしながらお互いの命を守っているのに、どこか違うところで感染したりしたら許さないし地獄の果てまで追いかけるから!😡と彼氏に言ったら、プンスカ怒る子どもをたしなめる顔文字😀を返された。拗ねてみたけど、悪い気はしなかった。

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