ブラジルは危ない?
サンパウロの愉快米です。
先日、「ブラジルの治安」についてFacebookライブでお話ししました。本当は、3年後にブラジルに行くよ~と言ってくれている友人との対談の予定だったのが、二人共初めてで入り方が分からず・・・結局一人で話す形になりましたが、ひとりじゃなかなか勇気が要ったので、きっかけをくれた友人に感謝しています。
Facebook@愉快米でライブ配信のアーカイブが残っていますので、よかったら覗いてみていただけると嬉しいです。
https://www.facebook.com/100051770292152/videos/236746551394353/
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「ブラジルの治安」について。
だれもがブラジルと聞くと、まず思うのが「危ないんじゃない?」ということだと思いますが、
来月で丸12年サンパウロに住んでみて思うのは、自覚を持って行動することと、天に守られる行動をすること、この2つを忘れなければ大丈夫だということ。
逆を言えば、それでも事件に巻き込まれるのなら、それは運命で仕方がなかったんじゃないかと思います。
「怖いと思うこと」を大きく3つに分けると、
1.TVニュースになるような大きな事件、殺人事件
2.ホームレス
3.一番身近な危険
に大別できると思います。
1.TVニュースになるような事件
ブラジルのTV番組は日本と違ってとても種類が少ないので、1日TVをつけていると、かなりのニュースを目にすることになる。
しかも、ニュースの大半が強盗、殺人、レイプ、誘拐、行方不明、警察の暴行事件、汚職、交通事故・・・
最初はポルトガル語の勉強にとニュースを一生懸命見ていましたが、あまりにもひどい単語ばかりで、そのうちに外に出るのが怖くなり、私はTVを見るのをやめた。
これだけ聞くと、ブラジルってやっぱりやばいトコみたいですが、実はそんなこともないと思っている。
TVニュースで見る大きな事件、そのほとんどは恋愛のもつれや元夫婦、元恋人の嫉妬、もしくはお金目当ての愛人がらみ、もしくは顔見知りの犯行で、大体がたまたま起きた事件ではなく、関係者が決まっている。
そうでなければ、
いくつもの偶然が重なって起きた事件が多く、これはもう過去世のカルマの清算とか、何らかの目に見えない力が働いたと思える。
もうこれは運命だから、仕方がなかったんじゃないかと思ってしまう。
だから、ブラジルだからといって、むやみに危険な目に合うかと言われると、私はそんなことはないと思っている。
2.ホームレス
ブラジル全土かは分からないけど、少なくともサンパウロやリオデジャネイロなどの都市では、いたると所でホームレスの姿を見かける。
ホームレスには2種類あると思っていて、ほとんどのホームレスは、1日の大半を路上で過ごす路上生活者。場所によっては危険な雰囲気が漂っているけど、距離を取って普通にしていれば、よっぽど危険なことはないと思う。
うちの近所のホームレスは、仲間で集まって昼間からお酒を飲んでしゃべっているか、自分の荷物と居場所を確保して生活しているか・・・
街中へ行くと、身なりも匂いもやばそうなホームレスの人たちが集まって生活している場所があるけど、もちろんそこには近づかない。
危ないと思うホームレスの人は、ドラッグやお酒で精神的に破壊されてる人。完全に視点が合ってなくて、足元もふらふらで、道路のど真ん中にも平気で出てくる。
こういう人は正気じゃないので、危ない。どこから見てもおかしいと分かるので、まず近づかないこと。
3.一番身近な危険
一般庶民にとって、一番身近な危険は日々の生活のどこにでもありうる。これに関しては、日本に比べるとやはり「治安は良くない」といえる。
でも例えば、
高級なアクセサリーをジャラジャラつけていたり、高級な腕時計や金のネックレス、ブランド物のバッグを持って、道を歩いていたら・・・危ないに決まっている。
家から車でショッピングセンターやパーティー会場に直行ならまだいいと思うけど、それでも、信号待ちの間はバックや携帯、アクセサリーを外に見せないなどの配慮は必要だと思う。
じゃないと、窓ガラスを割られたり、開いた窓から手を突っ込んで持っていかれることはありえる。
でも、逆をいえば、そういうことに普段から気をつけていれば、危険は防げると思う。
私がブラジルに来てすぐの頃、旦那が口をすっぱくして何度も私に注意していた。最初はそれを聞いていても、日本人の平和ぼけが抜けてなかった私は、頭では理解しても体では全然分かっていなかった。
近所で狙われたり、路上でつけられたり、車の盗難に合ったりするうちに、どういう行動をすれば危なくて、反対にどういう風に気をつけていれば危険を回避できるのかということが、だんだん分かるようになった。
実際に怖い思いをした話については、Facebook@愉快米のライブ配信の中で話しているので、よければ覗いてみて下さい。
https://www.facebook.com/100051770292152/videos/236746551394353/
もうひとつ思うのは、天に任せるということ。宗教大国ブラジルでは、キリスト教だけでなく、実に様々な宗教があって、本当に多くの人が信仰深い。
私は宗教があまり好きではなくて、日本にいた頃は勿論、ブラジルに来てからも、スピリチュアル的な存在は信じていても、ブラジル人が手を合わせて拝むような信仰は持ち合わせていなかった。
それが、何度も怖い思いをして、その度に大事にならずによかったーと思う経験を重ねるうちに、ある日突然、私は天を見上げた。
なぜだか分からないけど、見えない存在に守られているのだとはっきり感じて、近所の道のど真ん中で、息子を抱っこしたまま、両手を胸の前で組み、天を仰いだ。そして、感謝の思いがこみ上げてきて、初めて天に向かって感謝したのだった。
それ以降、自分は守られているんだと自覚するようになった。
ブラジル生まれブラジル育ちの旦那は、特定の宗教を信仰してはいないけれど、自分を守ってくれてるのはマリア様だと、なぜか知っていて、出かける前には必ず天に向かって祈ってからうちを出る。
正直なところ、日本に比べたらブラジルの治安はやっぱり悪いと思う。でも、同じように生活していても何度も怖い目に合う人と、全然大丈夫な人がいる。だから、これはもう単純に、みんなに平等に危ないとは思えない。
私の勝手な意見だけど、
ブラジルでは、必要最低限の当たり前のこと・・・
例えば、狙われるようなものを見せびらかして歩かない、車の中に物を置いて出かけない(荷物はトランクに入れる)、路上で歩き携帯しない、路上でむやみに立ち止まらない、危ない人や危ない雰囲気の場所には近づかない、常に前だけでなく、横も後ろにも意識を向けておく、大きな声で日本語で話さない(日本人は金持ちのイメージなので現地人のふりをしたほうがいい)など
自分で出来る自覚ある行動をすること。
その上で、普段から天に守られるような在り方を心がけること。そして、出かけるときには「天使」などの目に見えない存在に対して、「一緒に来て下さい」とか「守ってね」なんてお願いしておく。
そしたら、あとは天に任せていればいい。私はここ数年、怖い目に合ったことはないし、何かあったとしたら、それはもう運命やカルマの清算であり、仕方のないことだったと思う。
その他
他に気をつけることがあるとしたら、人に道を聞くこと。
サンパウロやリオデジャネイロには、町のあちこちに「ファベラ」と呼ばれるスラム街がある。ひとつ道を間違えると、知らないうちにファベラに入り込んでしまうこともあるくらい密接している。
サンパウロはたいてい、危ないことはない。でも、リオデジャネイロでは、間違って入り込んだ車を無差別に撃つという事件が度々あるので、より注意したほうがいい。
旦那がいつも言うのは、人を信用してはいけない。本当に道に迷って困ったら、近くの人に声をかけて道を聞くことはあるけれど、もしかしたら、わざとファベラに行く道を教えて誘導するようなこともあり得ると、頭の片隅において置くこと。
あとはGPSも完全に頼りきってはいけない。地図がなくても、初めての場所でも、気軽に道案内をしてくれるGPS。とても便利になってありがたいけど、残念ながらGPSはファベラの存在までは区別してくれない。
先ほどのリオデジャネイロの事件は、GPSの案内に従った結果、知らないうちにファベラに入り込んでしまったということらしい。
だから、GPSに全てを任せず、出かける前に一通り道を確認して、だいたいのルートを把握してから出かけるようにしている。
もしくは、ガソリンスタンドに寄ってスタッフに道を聞くか、落ち着いて地図全体を見直してルート修正するようにしている。
結局、日本の感覚でいると危ないけど、ブラジルにいる感覚で自覚ある行動をして、見えない存在の加護をお願いしておけば、あとは運命に任せるしかないというのが、サンパウロに12年住んで思うことでした。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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