来春のランドセル商戦が早くも始動! 「ランドセル市場」の注目は < 軽量かつ大容量化・サステナビリティ・多様性 >
2024年2月7日(水)に、1965年に創業した工房系ランドセルメーカーの老舗「土屋鞄製造所」の「2025年入学用ランドセルラインアップ発表会」が開催され、2025年度に入学する小学生向けのランドセル全52製品が、2024年2月14日(水)から発売されることが発表されました。
販売場所は、全国10都府県にある15店舗(直営11店、系列1店、提携3店)と自社ECサイトです。また3月3日(日)から順次、全国30都道府県で出張店舗も開くとのこと。
カラーバリエーションの多様化
2025年度入学向けの製品は全9シリーズ52種で、約40色を揃えます。性別にとらわれない色味と型にこだわったジェンダーレスカラーのランドセルが豊富です。「女の子は赤、男の子は黒」という固定観念がなくなり、“好みの多様化”と“多色化”が進むランドセル市場において、豊富な種類、多彩な色をラインアップ。価格帯は幅広く、6万円台の人工皮革を使用した物から、10万円台後半の天然牛革やコードバンを使ったモデルまで多数揃っています。
一般社団法人 日本鞄協会 ランドセル工業会の調査「ランドセル購入に関する調査2018年・2023年」によると、例えば従来の定番「赤・黒」以外の選択肢として「紫系」や「青系」が増加しているといいます。男の子のランドセルでは、2023年度も相変わらず黒が1位ですが、2018年と比べると黒の割合は減少し、第3位の青(ブルー)が伸長しています。
女の子のランドセルでは、2023年は赤が第4位で、紫・薄紫(スミレ、ラベンダー等)が第1位を獲得しています。第3位に水色(スカイブルー)が入るなど、性別にとらわれない自由な色選びが見て取れます。
荷物の増加に伴う、軽量・大容量のニーズ
また、製品の軽量化にも引き続き注力しており、革など素材を見直し、製品全体の6割強にあたる34種を、前年よりも約5~70グラム軽くしているそう。人気ブランド「ミナ ペルホネン」とのコラボモデルの新デザインは、前年より約70グラム軽量化し、6種発売します。
これは、教科書のサイズや頁数アップ、科目の増加と補助教材の増加、タブレット端末・PCの持ち運び、コロナの影響による水筒持参など、小学生の荷物の重量増加といった子供への負担を考慮した結果だといいます。 また、近年ではナイロンや布製のランドセル型リュックもいくつかのメーカーから登場しています。
ランドセル選び(ラン活)の早期化
ランドセル選び(ラン活)の早期化も特筆すべきところです。2018年にはラン活は8月が最も多かったのですが、2023年は5月のGWが最も多いという結果に。GWと夏休みが2大ピークで、特に5月までの購入が増加しています。 背景に「多様化する選択肢の中から、納得の一つを選びたい」という意識が働いていることが理解できます。
卒業後修理サービス
卒業までの6年間、万が一故障や破損があった際の「6年間無料修理保証」に加え、卒業後も修理を請け負う「卒業後修理サービス」を、今年度から新たに開始します。
卒業後のランドセルは3割が「そのまま保管する」一方で、「破棄する(12.6%)」「きょうだいや親戚などに譲る(5.3%)」という声があります(2023年12月土屋鞄製作所調べ、インターネット上のアンケート調査)。
まだ使えるランドセルを捨てずに、きょうだいへの“お下がり”に活用したい人に向け、自社製ランドセルを対象に有償で行います。修理専門のランドセル職人が、ファスナーやベルトの交換、補色、ほつれ直しなどを行います。高い技術を持つ職人と、約150ものパーツからなるランドセルだからこそ提供できるサービスです。
料金は修理内容によって異なります。土屋鞄のお問い合わせフォームからお申し込みを頂いた後、見積もりを行い、修理するか否かを決定していただきます。見積もり期間は約2週間、修理期間は約3カ月です。思い出の詰まったランドセルが、卒業後もお子さまとご家族に寄り添います。
ランドセルをペンケースなどにリメイク!サステナブルな選択肢を多彩に用意
思い出の詰まったランドセルを、ペンケースなどの小物やミニチュアランドセルなどに仕立て直すリメイクサービスが好評です。リメイク品は5種から選べます(税込11,000円~)。3月中旬以降、複数回に分けて、自社ECサイトで予約を受け付けます。卒業の記念として、お子さまやご家族が、ランドセルをより身近に感じられるアイテムです。
土屋鞄製造所は「ランドセルリメイク」サービスや「6年間無料修理保証」「卒業後修理サービス」など、SDGsの「つくる責任」の観点から、製品を永く使っていただくための各種取り組みを進めています。
株式会社土屋鞄製造所の代表取締役社長 土屋 成範(つちや・まさのり)氏は、「土屋鞄製造所は私の父土屋國男が1965年にランドセル職人として独立し、創業しました。日本の感性と職人の手仕事、そして長く愛せる丁寧なもの作りを大切にしながら、デザインから製造、販売、修理まで一貫して行っています。創業時二人のランドセル職人から始まった当社も、創業59年目を迎え従業員も700名を超える企業となりました。
ミッションは「時を超えて愛される価値をつくる」、そしてビジョンが「人とものと時間を大切にする、日本の丁寧を世界に」です。お客様に土屋鞄らしいブランド体験を生かしてお届けできるよう、全社一丸となってこれからの価値にしていきたいと思います」と語っています。
以上、土屋鞄製造所のランドセルについてご紹介しました。シンプルなデザイン、6年間使える耐久性、そして体への負担を軽減する機能性を併せ持った土屋鞄製造所のランドセルを、ぜひお子さまの6年間の相棒に選んでみてはいかがでしょうか。