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暮らしの中の困りごと

こんにちは、アッシャー症候群のyukaです。

アッシャー症候群と診断されるまでや、診断された時の気持ちなんかを書いた記事はこちら

自他ともにアッシャー症候群の人になったわたしが、どんな感じで過ごしているか、どんなことに不便を感じているのか…今日はそんなことを書いてみようと思います。


診断される前からこんなこと思ってました

網膜色素変性と診断されたのは13年くらい前の話で、アッシャー症候群と分かってからはまだ2年ほど。
ですが、診断されるまで何も感じずに暮らしてきて診断は青天の霹靂だったのかと言われるとそんなこともありませんでした。

例えば、体温計のピピピッという電子音。
ソファに座って脇に体温計を挟んでいるわたしが聞こえないのに、なんで離れたところに立っている母には聞こえるんだろう?

テレビの音、すぐ大きいよって注意されるんだけど。

みたいな耳の不満?不思議?は割とこどもの頃から抱いていたように思います。

眼に関しては、明確なことは覚えていませんが(見え方を人と比べたりすることってあんまりないですもんね)、星はみんなが言うほど見えてないと感じていたし、集合写真撮るときすんごい眩しいんだけど…!!と思っていた記憶はあります。

大学生くらいになると合宿所の夜道などで、どうやら人より暗いところで見えてないっぽいということはハッキリしてきましたし、夜電気を消してからのひそひそ話は聞こえないから寝た振り、みたいなこともよくありました。
今思えば、暗闇のひそひそ話って難聴だし暗くて唇も読めないからそりゃ分かるわけないわって感じですが。

でも難聴と夜盲(当時は鳥目って解釈していましたが)を結びつけて考えることはおろか、それぞれが病気であると考えたこともなかったんですよね。

就職はどうなったか

さて新卒での就職は、接客業だったのもあると思うんですが面接で面接官の声が聴こえない(みなさんしっかりハキハキが染み付いているのだと思います)とかそういうこともなかったですし、働いていてもそう困ることもありませんでした。

しかし!
3年目で転職しようと考えたわたしが定めた先は事務職で、その面接あたりから、相手によってはかなり聞き取れないぞ?と感じたんです。
面接で緊張しているため、そこにプラスでお相手の声が小さかったりすると焦って更に聞こえなくなるという。

結果的に転職先は決まり、そこでは6年以上働かせてもらいましたが、その時も名前呼ばれた?私かな?というようなタイミングは実は結構ありました。

眼はどうだったかなぁ、でもディズニーランドなんかで(おそらく)普通に閉園まで遊んだりしていたしそういう時に一緒にいる人に何かを指摘されたこともなかったので普通を装える程度だったのではないかと思います。

診断されてスッキリしまくった

色変と診断されて、網膜色素変性はこんな病気なんだと理解したときも、難聴と診断されたときも、とにかく感じたのははそりゃ今までできなかったことがあるわけだよねー!という納得感でした。

特に耳に関しては、もう少し早く知っておけば人生のドキドキが減っていただろうなと思います。
網膜色素変性で〜と言ってさっと理解してもらえることは恐らく少ないでしょうが、難聴なので〜と言えばほぼ全員が意味を理解して対処してくれようとします。

今の困りごとはこんな感じ

今日常生活での困りごとに順位をつけるなら、1位はやっぱり夜盲です。

夜盲は、太陽の光でいうと完全に日が落ちなくても見づらくて、夕方も鬼門。
冬は日が暮れるのが早いので、例えばこどもの習い事の送迎帰りなんかは私が送迎してるのかこどもに一緒に歩いてもらってるのか?みたいなことになりがちです。

そうそう、それが当たり前過ぎて選外になりがちですが、こどもの送迎といえば自転車に乗れず車を運転できないこともネックでした。
住まいが都市なので車必須社会ではなく、そんなわたしでも割とどこへでも連れて行くことができる環境だったのは幸いでしたが。

夜盲に話を戻すと…ムーディーに暗めのホテルやトイレの移動もなかなか苦痛です。
飲食店だとトイレは近くにスタッフルームがあったりして同じドアが並んでいて、サインもぱっと見つからなかったり。
いざ中に入ってもボタンどこ〜?!となることはよくあります。

自宅は慣れているから暗いときでも歩けますが、慣れないホテルでは室内も手探り足探り。
やっぱり困りごとのナンバー1は夜盲ですかね。

ナンバー2は、耳かなぁ、視野狭窄かなぁ、悩むところです。
視野狭窄はわたしの場合主に下が欠けているので、前を見ながら階段を降りるのは結構ドキドキです。
目線の高さをみている時に小さなお子さんやベビーカー、リードでお散歩中のわんちゃんなんかが前を横切ると気づけません。
検査の時とは違って日常生活では目玉も顔も動かせるので、キョロキョロすることで情報を補っている状態です。
同病者であるある話をするとよく出るのは、車止め?歩道の端にありがちな低い石や金属のポールとかの見落としと衝突ですが、あれに当たると位置がまさに弁慶の泣き所でめちゃくちゃ痛いので心が折れます笑

落としてしまった小銭などの細かいものをさっと見つけるのは本当に下手になりました。
視野の欠けているところに入っちゃうんでしょうね、ちょっと立つ位置を替えたりするとすぐ目の前に落ちているのが見つかったりして驚くこともよくあります。

ロービジョンな暮らし

(矯正)視力はあるけど視野は狭く夜盲もあるロービジョンの困りごとはざっとこんな感じでしょうか。

白杖を持っている人は目が見えない人、という感覚はまだまだ圧倒的なんじゃないかと思います。
実際にはわたしのようなロービジョン、弱視、目が見えにくい人で白杖を使っている人もたくさんいるわけですがそういう人たちはもし白杖を持っていなければ見た目にはわからないことが多いですし、どんな風に見えているのかどんな風に見えていないのか、何に困っているのかが分かりにくいですよね。

そんなロービジョンの人として、こんな人もいるんだよってことが少しでも伝わればいいなと思って今回の記事を書きました。

今日も読んでくださってありがとうございます。
また次の記事でもお会いできますように!


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