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ラオスのモン族とベトナムのモン族を比較してみたら

こんにちは!

ベトナム北部ムーカンチャイでJICA海外協力隊として活動中のYukaです🌻

今回も任国外旅行ラオス編🇱🇦

3日目は今回の旅のメインイベント!

ラオスのモン族に会ってきました!

私は普段ベトナムのモン族と一緒に生活や活動をしているので、ベトナムのモン族のことを知れば知るほど、

他の国のモン族のことも知りたい!会ってみたい!

と思うようになり、今回ラオス行きを決めました。

元を辿れば中国から南下してきた同一の民族なのでもちろん同じ部分もあったのですが、国が変われば生活環境も周りの文化も異なるのは当たり前で、異なった部分も見ることができてとても勉強になりました。

こんなマニアックすぎるNote誰得とかは気にせず、自分用に記録しておきます。笑



モン族ガイドさんとモントーク

今回お世話になったのは日本語が話せるモン族ガイドのサンちゃん☀️

イケイケの若いお兄ちゃん。笑


まずラオスの民族についてですが、ラオスの人口が750万人で、うちカム族が35%、モン族が19%、残りは全てラオ族らしいです。

*細かく分けるともっとあります

ラオスのモン族の民族衣装


そしてベトナム戦争の際、実は一部のモン族はアメリカ側に仕えていました。

およそ20万人のモン族が亡くなったと言われ、悲しい歴史を乗り越えてきました。

戦争が終わってアメリカ軍が国に帰ると、アメリカ側だったモン族の一部もアメリカに移民しました。

(ミネソタ州に約30万人のモン族コミュニティがあるとYoutubeで観たので、いつか行ってみたい、、)

「グラン・トリノ」という映画にもモン族が描かれているので観てみてください。

この映画です


また、ベトナムのサパでもよく聞く話ですが、モン族が観光客に大麻を売っているという話をご存知ですか?

ラオスでも同じようなことがあるらしく、サンちゃん曰く、あれは実はアメリカがモン族に大金を払って大麻を作らせたことから始まったらしいです。

ただ、今も売り続けている人たちは少なくとも違法物を売っているという認識はあるだろうからそれはどうかと思うけど、元を辿ればアメリカからの指令だったと思うと、「モン族は大麻を観光客に売ってるやばいやつ」って言われているのを聞くとちょっと複雑な気持ちになります。

モン族博物館でモン族を学ぶ

そんなこんなでモン族のことを色々聞きながら移動していたら、モン族の博物館に到着!

20,000kip(約140円)で入場できます 


ここは実際のモン族の家が博物館になって色んな展示がされていて、他のツアーで参加している観光客もたくさんいました。

家の中はこんな感じ
全ての展示物にラオ語と英語でラベリングされてました


スタッフの方も英語が話せるのでどんな時にどうやって使うのかまで説明しながら案内してくれます。

ちなみに私のモン語レベルは簡単な挨拶がわかる程度ですが、ムーカンチャイで教わった単語は通じました!嬉しい!!

ラオスのモン族は白モン、黒モン、柄モン?の3種類だそうです。

左から、白モン、黒モン、柄モンの民族衣装


ちなみにベトナムのモン族は、白モン、黒モン、赤モン、花モンの4種類です。

ただ、最近は民族衣装を着ているモン族はほとんどいないらしく、お年寄りの年代とか山奥のモン族だけが着ているらしいです。

また、家の中にあった神棚や道具などはムーカンチャイの村の家でもよく見るものとほぼ変わらず、ラオスの多くのモン族はもう最近は使っていないらしいのですが、元の生活様式は一緒だったのがよくわかります。

衣装は気候や環境に合わせて過ごしやすいようにすぐに変えられる文化ですが、言葉とか知恵のようなすぐに変化できないものはほぼ一緒だということがわかって面白かったです。

ルアンパバーンのモン族の村を訪問

村の入り口


その後は博物館からさらに1時間くらい山道を進んだところにある、ロンロゥ村というモン族が暮らす小さな村に行きました。

110世帯500人くらいが住んでいるらしく、水道とガスはくて自給自足の生活。
料理には湧水を汲んだものを使っていて、火元は焚き火。

民族衣装?っぽいのを着ているおばあちゃんがいました


お昼ご飯はサンちゃんが料理を振る舞ってくれました。

モン族料理?


モン族料理だよって言われたけど、多分これが日常ではない。

食材や調味料はルアンパバーンの街中で調達したものだし、調達できるような市場は近くになかったので、ツアー仕様で作ってくれたんだと思います。

ちなみにサンちゃんは元シェフらしく、味は美味しかったです。

村のモン族ファミリーと食べました


ちなみにここの村のモン族も織物をやっていて、刺繍している女性を何名か見かけました。

色味は違うけど模様は似てる!


マーケットでもモン族グッズを発見

ツアーは終了し、サンちゃんともお別れ。

普段日本語でモン族のことを聞ける機会はないので、とても貴重な経験となりました。

ルアンパバーンの街中に戻ってきて、この日もナイトマーケットへ。
モン族の商品も多く、刺繍ろうけつ染めを取り入れた商品や民族衣装など、ムーカンチャイの市場でもよく見るような商品もありました。

刺繍のテイストは違かった
ろうけつ染めはほぼ一緒!


民族衣装も観光客向けに販売されていましたが、この衣装を着て生活しているモン族には一度も出会わなかったので、「ルアンパバーン旅の記念に」と買って帰る観光客は少なそう、、。

一見鮮やかで綺麗だけど、プリントでした


ムーカンチャイのモン族はむしろ民族衣装がデフォルトなので、市場では現地の人向けに販売されていますが、いずれにせよ観光客の方は手に取りにくい商品なので、民族衣装を観光客向けに販売するのはなかなか商売にならないんじゃないかなとあらためて思いました。

ラオスのモン族を知って

ベトナムでモン族のことについて学んでいるうちに、他の国に住むモン族のことも知りたい!と思い決めた今回のラオス旅。

ベトナムのサパとちょっと似た匂いがしましたが、ラオスのモン族はかなりブランド化されていると思います。

モン族に会いに行くツアーもたくさんあって、多言語対応可能且つなかなか良い金額でパッケージ化されています。

でもその割にベトナムのモン族ほど独自の文化が残されているのを感じなかったのは面白い発見でした。

モン族博物館のお兄さんと


きっとラオスのモン族からしたら、ムーカンチャイのモン族の暮らしや生活スタイルは何年も前の姿を見ているような感覚なんだろうなと思います。

ただ、文化や伝統を残しつつも発展を遂げるって難しいことだろうし、昔ながらの姿を残して欲しいって思うのはエゴに過ぎないかもしれませんが、少なくとも、今でも民族衣装が普段着だったりアイデンティティに誇りを持ったりしているムーカンチャイのモン族は魅力的です。

モン族に本物も偽物もないけど、モン族に会いたくてルアンパバーンに行くならムーカンチャイに来た方がいいよー!って思った1日でした。笑


Yuka

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