3ベットレンジ(6)
QQは3ベットを多くする事を考えないハンドです。とりわけ、タイトなレンジに対してはです。しかし、広いレンジに対しては、3ベットするいくつかのメリットがあります。ポストフロップにおいて、中程度のランダウンをドミネートできる可能性があるからです。それでは、下の表を検証していきましょう。スーツは全て最も高いカードになっています。
明らかな事ですが、タイトなレンジに対して、プリフロップのエクイティアドバンテージを押しつける事はできません。実際のところ、ランダムQQのエクイティは、25%のレンジからようやくイーブンになり始めるのです。そして、いくらかのプレイアビリティという論点があります。QQJTdsと言った強いハンドでさえ、タイトなレンジに対してはわずかに有利であるだけです。さらにこのハンドは、非常に広いレンジに対して大きなエクイティアドバンテージがあるわけでもありません。しかしKKと同様に、相手のレンジが広くなるほど、こちらが有利になっていきます。
ここまでの想定を、ハンドをAKQQdsに変えて行ってみましょう。ブロッカー効果によって、相手のレンジから相応の数のハイペアを除けるため、全体のエクイティが非常によくなっています。よって、利益的な3ベットが出来るようになり、ポストフロップでのあなたのレンジを、いくらかデセプション(偽装)する事も可能になるでしょう。したがってQQは、4ベットがほとんど返ってきそうにない広いレンジに対してであれば、利益的な3ベットもできます。QQが4ベットを返されるというのは、極めて厄介な事です。AAやKKに、プリフロップの時点ですでに大きく負けているからです。フロップのSPRが非常に高くならない限り、QQで4ベットにコールするというのは利益的ではありません。
通常、QQより低いペアハンドでは3ベットするべきではありませんし、QQでする時も、注意深く状況を評価しなければいけません。JJやTTはひょっとしたら3ベット出来るかもしれませんが、普通可能なのは、ダブルペアになっている時だけです。この事については、「ダブルペア」のパートで詳しく見ていきます。
まとめ
♠スーツやコネクトがあれば、ハイペアには多くのバリューがあります。
♠KKやQQは、Aが付いていない限り、タイトなレンジに対して上手く機能しません。
♠全てのプレミアムでないペアハンドは、ポラライズドエクイティディストリビューションです。
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