"English Journal"と"多聴多読"

 どちらも英語雑誌。"English Journal"(EJ)は一般の雑誌サイズであり、価格を比較すると少し高め。"多聴多読"はA5サイズくらいで、厚みでカバーしているだけでなく、ダウンロード用のコンテンツを別途追加できる形になっている。

 さて、どっちがいいでしょう?

 もちろん、一番重要なのは中身。ちょっとのぞいてみる。もちろん、桜川の偏見たっぷりの視点で見るので、その点は悪しからず。

 "English Journal"の特徴は、世界中の英語を「そのままの形で」提供しているところ。アメリカ、イギリス、カナダなど、英語圏はもちろん、それ以外の国の訛りのある各種英語をそのまま、その国独自の表記も含めて、特徴たっぷりのまま掲載している。

 一方の"多聴多読"だが、こちらはかなり極端な特集があるようで、2月号は、やたらとイギリス英語ばかりが並んでいる。毎年同じ月にやるので、わかりやすいという利点はある。
 ただ、気になる要素がある。明らかにイギリス人、もしくはイギリス英語に詳しい人物が書いたらしい文章(長文のリーディング記事)と、さほど詳しくない編集者が聴き取って書いたらしい文章とが、文章をスキャンするだけでわかってしまう。要するに、イギリス英語の表記が正しく書かれていない記事が結構ある。イギリス英語として読むと、スペルミス、不要なフルストップのオンパレード。語彙リストまで間違っている始末。
 たぶんアメリカ英語だけやりたい人には、問題ない。

 難易度的には、EJのほうが高い印象。どちらかというと、"多聴多読"は低レベル層向けの内容が多い印象。中学生や高校生が基本的な学習をするのに向いているが、難易度の高い学習をしたい人には、ちょっともの足りない感じがする。イラストだらけのページもあり、小さい子どもが親といっしょにチャレンジできそうだ。
 EJは1か月で全部学習しきるのが大変なくらい、分量がある。分量だけでなく、難易度も相応なので、自分のレベルに合わせて記事を選んで使う感じになる。忙しい人、レベルが低い人にはついていけないかもしれない。"多聴多読"のほうは、その気になれば、ほかにやることがあっても、2週間で完了できる。

 個人的には、EJを好きな号だけ使うのがいい。もちろん、これは私だからであって、ここに書いた内容は私の偏見による比較なので、この記事を読んでも"多聴多読"を選ぶ人たちがいると思う。

 

 


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