余裕

兄と妹への愛が増している。
全員大学で実家を出たが、コロナや就職を機にまた一緒に住み始めてから、みんなの良いところ、というかすごいところを実感するようになった。


まず、2人ともすごく優しい。
妹は雨が降っていたら「車出そうか?」と自ら言ってくれる。雨の度に駅まで送ってもらうのは申し訳なくて、こちらから言い出しづらい時ほどそう言ってくれる。感動する。そして甘える。
私は”自分のことは自分でどうにかする”というのがモットーなので、逆の立場だったら絶対に面倒くさいと思うだろう。
妹みたいな優しい子になりたい。

兄のすごいところは、相手を否定的な気持ちにさせないところ。
これは本当に尊敬できるところで、例えば私が的外れなことを言っても、
「何してんの?笑」とかではなく(これは私が言いそう)、
「それもありかもだけど、こっちは?」てな具合に。


共有スペースに私物を溜める人に対して、私がキレて「どういうつもりですか?」と写真をグループLINEに載せたことがある。謝る犯人(?)に対し、兄は「溜めない方法を考えよう」と言った。
全員がいつ片すの?と不満を募らせていたことは知っていて、私は自分の余裕のなさから毒を吐こうと思って言った。意図的に。
けれど兄は違った。


優しさを身近で感じて、自分のダメさが浮き彫りになったような気がした。
余裕がなくて良いことなんてひとつもないな。

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