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初心者のフルートは、アマゾンで買える安い楽器でも大丈夫?

皆様、こんにちは😊
フルート奏者・作家の向(むこう)由佳でございます。
本日もご覧くださり、ありがとうございます♪
感謝致します🩷

さて。本日は「初心者のフルートは、アマゾンで買える安い楽器でも大丈夫?」という標題でお話しします。

この問題は、特にフルート業界界隈で色々な方がお話しされているのですが、私は「楽器はアマゾンで買わない方がいい」という考えです。

何故なら、フルートのメーカーのわからない状態で楽器を選ぶのは非常に危険なことだからです。やはり、楽器を購入するなら、楽器屋さんで、きちんと楽器を作っているメーカーのものを「試奏してから」選ぶのが正解だと私は思っています。

確かに、私は安価なフルートを吹いていますが(2024年9月3日現在)、それでも当時の価格で17万円ぐらいしています。きちんとしたフルートメーカーのエントリーモデルとしては、当時(1999年6月9日)なら平均的な価格です。

初心者のうちから100万円もする楽器を購入する必要はないと私は思っていますが、5万円とか、1万円台の楽器は、音程などのバランスが悪く、故障しても修理できないなどの色々な問題が起きます。また、音程の悪い楽器を使用して練習していると、その悪い音程に耳が慣れてしまい、演奏能力の向上が見込めなくなります。また、質の悪い楽器を使用することにより、変な癖がついてしまうこともあるので、最初の楽器は安価でも演奏技術の向上が見込める「作りのしっかりした楽器」であることが重要かと思います。

ですので、購入するなら、ムラマツ、ミヤザワ、パール、ヤマハ、アルタス(あずみフルート含む)、サンキョウなど、「フルートを長年作っているメーカー」のフルートを購入することをお勧めします。

現在のエントリーモデルは20万を超える金額になるかと思いますが、それでも充分な音色です。
ヤマハでは10万円台の機種もあります。

初めて楽器を選ぶ際、特に演奏経験が無い場合は、プロの選定品を購入するのも良い方法です。また、先生に習っているのであれば、先生に選んでもらうのも良いと思います。

あと、これは私の感覚での話になるのですが、ここ10年ほどの間に日本でもゴールドのフルートを使用している方が非常に増えていますが、必ずしもゴールドのフルートがご自身に合う楽器とは限らない、ということを念頭に置かれると良いと思います。

確かに、海外のトッププロ奏者の多くはゴールドのフルートを吹いていますが、ゴールドのフルートを吹きこなすには、それなりの體(からだ)が出来上がっている必要があります。ゴールドのフルートは大きな音がでますが、(一般論として)音量の調節が自在にできる楽器でないと表現力の面では苦戦することになります(ゴールドの楽器で音量の調節が自在にできるのでしたら、ゴールドの楽器も良いと思います)。確かに、ゴールドフルートの音色はキラキラしていて華やかな音色がするので、お好きな方もとても多くいらっしゃいますし、私自身もゴールドフルートの音色に憧れがあり、一時期はゴールドのフルートが吹きたいと思っていたのでお気持ちはとてもよくわかります。

ただ、価格的な問題で(私が)ゴールドを選ばなくなった……というのも一つの理由ですが、自分のインナーマッスルの状態ではゴールドのフルートに負けてしまうなと思うところもあります。私は微細な表現をしたいので、必ずしも私自身にゴールドのフルートが合うとは限らないと思っています。

また、カバードキィとリングキィで迷う話も聞きますが、私も一時期まで買い替えるならリングキィに、と思っていたのですが、自分の演奏の癖や特徴を考えると、リングキィが必ずしも合っているとは限らないという思いに至りました。指がキィから外れるならシリコン製のプラグを入れればいい等の話があるのですが、どうもそれだと音程が低くなるそうなのですね(N響 神田寛明さんのお話より)。ですので、プラグで塞ぐぐらいなら、カバードキィの方が効率が良いと私は思うわけです。

また、オフセットとインラインについても意見が分かれると思いますが、私は高価な材質の楽器を購入することになってもオフセットにする予定です。インラインは見た目が美しいですが、演奏する際の自分の指の形状を考えると、また、長年オフセットで演奏してきて慣れているのもあり、オフセットの楽器を選ぶのではないかと思っております。

ですので、やはり。試奏できる環境で入念に試すことをお勧めします。アマゾン等で購入するのは安価かもしれないですが、楽器が鳴らなかったり、音程が悪いなどの弊害が出る可能性があります。また、そのような楽器は楽器店で修理することは非常に困難ではないかと思います(修理の際は、メーカーにパーツを取り寄せたりするので。1万円台の楽器は修理を受け付けないところもあるかと思います)。

プロ奏者の方が、安価な楽器でも良い音色を鳴らすこともありますが、それはフルートの基礎ができているからこそ成せる技。初心者の方が同じことをやると同じ結果になりませんので、そこは注意が必要です。

必要な方に届きますように。

※画像は「写真AC」よりダウンロードしました

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