強さと、温かさと。人の間で生きていきたいから願うこと
オフィスで、たまにご飯会を開催しています。起業してから5年目、一度だけ同じエリアでお引越しをして広くなってから、オフィスが人が集まる「場」になりました。つくづく思うのは、私は人の間からエネルギーを得ているんだなということ。
今日、ある人に「あなたはすごく、ちゃんとした人だよね」って言われて、心底びっくりしたんです。私は私をちゃんとしているって思ったことがなかったから。むしろ抜け漏れが多くて、パッと考えてパッとやるから失敗だらけ。むしろちゃんとしたい…。
正確に覚えていないのですが、"しっかりしているというか、明るい"という言葉も続けてあったような。なんかびっくりして、飛んじゃったんですよね。きっとこれ、私が思う「ちゃんとしている」とちょっと違うんだろうなぁ。
こういう風に、人からどんな人だって言ってもらえる機会ってありがたいですよね。立ち止まって考えるきっかけを貰うことができます。だからやっぱり、人と会うことには時間を投資していきたいのですよね。
人を惹きつける人と、距離を置きたくなる人
3年前、「ハーバード・ビジネススクールの必読書」なんていうキャッチフレーズがついた本を読みました。コミュニティでオススメされた本で、私だけだったら書店で手に取ったかちょっとわからないタイトルです。
『人の心を一瞬でつかむ方法―――人を惹きつけて離さない「強さ」と「温かさ」の心理学』うんでも、ちょっと気になるかも…。
今これ、セールでkindleなら68%引きですね。私、定価で買いましたが。いいな、518円って安っ。(2019年2月4日現在)
同性であるとか異性であるとかに関わらず、なぜか周囲に人が集まる人っていますよね。その人が現れただけでパッとその場の空気が明るくなって、話しかけに行きたくなるような人。 一方で、そこにいるだけで緊張感が漂い、居心地が悪くなったりする人もいます。
何となく人を惹きつける人と、何となく距離を置きたくなる人。2人の著者たちは、その違いは「強さ」と「温かさ」のバランスにあると綴っています。 強いだけでも駄目だし、温かいだけでも駄目なのだと。これがものすごくしっくりきたんです。
私は新卒で、ファーストフードチェーンの本社に入社しました。店舗研修に半年間3店舗に渡って放り込まれて、海千山千のアルバイトさんたちに囲まれて非常に苦労したし、その分たくさんの学びがありました。
3店舗に入ったことで、お店のリーダーである「店長」にもいろんなタイプがいることを知りました。細かいことは何も言わないのに店がまとまっていて、店長がまったく悪者になることのないお店。逆に、店長が入店してくると明らかに雰囲気がピリッとして、いわばその恐怖感でまとまっているお店。
人がそれぞれの才能を思い切り発揮するには、萎縮していたら絶対に無理で、まず「安心・安全」が必要です。お店はどうしたって一人で営業することはできません。いくら仕事がものすごくできたとしても、所詮一人はひとり。他人から距離を感じられるような人間だったとしたら、そもそもダメなんですよね。
その上で、仕事である以上求めていかないといけないことを伝える力もいる。
優しいだけの店長も、厳しいだけの店長も、それぞれちょっとずつ足りないんだな。研修生という立場で、少し俯瞰してお店を見ていて感じたことです。その時はちゃんと言語化できなかったけれど、何年も経ってこの本を読んだ時になんだか合点がいったのです。
遠くまで行きたいから、身につけたいもの
私が言われた「ちゃんとしている」ことと「明るい」ことが、この本でいう「強さ」と「温かさ」に当たっているといいなって思いました。
私は仕事が好きで熱中してしまう性質なので、どうしてもそれが厳しさとなって発揮されることが多かった気がします。本質的には人を緊張させてしまうタイプの人間なのだと自覚しています。
けれど私は、人の中で人と一緒に遠くまで行くことを望んでいる。常にチームで働くような仕事を選んできたことからも、それははっきりしているんです。だとしたら、私がまず身につけたほうがいいのは間違いなく「温かさ」。
それは笑顔や共感ということになるのですが、まぁうわべだけのそれらは確実に相手に伝わります。経験から言って、一番いいのはシンプルに相手を好きになることなんですよね。人の良いところをたくさんたくさん見つけることを癖にする。これ、お互いに幸せにしかなりませんしね。
まだまだ遠い道のり。
ふと人からもらった言葉で、立ち返ることができました。相手に考えるきっかけになるような言葉を贈れるって、素敵ですよね。それこそ、そんな人になりたいものです。
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Yuka Shibayama
会社を経営したり、オンラインサロンを運営したり、秘書をしたりしているワーママです。