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編著『IISS and Japan』のローンチ

12月12日にIISSから二冊目のアデルフィーブックを出しました!

戦後日本の戦略的思考がどのように発展してきたか。

中でも、ロンドン本拠地があり、冷戦時代からキッシンジャー元大統領補佐官をはじめ、世界中の政府高官や戦略家の拠点となってきた国際問題戦略研究所(IISS)は、日本やアジア、欧米の政策関係者や戦略家の交流を活発化さるため、どのような役割を果たしてきたか。

そして、高坂正堯氏や中曽根康弘元総理をはじめIISSと深く関わってきた日本の外交安全保障分野の専門家や政策関係者は、日本が国際社会において果たすべき役割についてどのように考え、対外的にどのようなメッセージを発してきたのか。

今回のアデルフィーでは、戦後日本とIISSの歴史に焦点を当てたものとなっております。

私は共同エディターとして今回のプロジェクトをまとめ、1960年代から現在までのIISSと日本の歴史を論じた章(第二章)を担当しました。序章と一緒にこの章も日本語訳(仮)を同時に出しましたので、是非ご覧ください(以下のリンクに出てくる青いタブからダウンロードできます)

Connecting Western and Japanese Strategic Thought from the Cold War to the War on Ukraine

本の中身ですが、過去にIISSに寄稿、或いは、登壇したことのある日本人研究者や政策関係者の論考・スピーチの中から特に重要なものを24本ピックアップしたものになっています。さらに3本のオリジナルの論考を加え、最終的に26章500ページ超えという大作に仕上がりました。

過去にIISSに研究員として滞在された佐藤行雄大使、藤崎一郎大使、佐々江賢一郎大使、長い間IISSの評議会のメンバーとしてご活躍された西原正先生には本執筆の過程で取材もさせていただき、大変お世話になりました。深く感謝を申し上げます。

恩師の細谷雄一先生も大変お忙しい中一章ご担当くださいました。ローンチイベントにもご参加いただき、日英にとってのIISSの意義や、この本の重要性などお話くださり本当にありがとうございました。

ローンチイベントの様子はこちらからご覧ください。

IISSと日本の歴史について掘り下げれば掘り下げるほど、この組織で日本人初めてのリサーチ・フェローとして4年間活動できたことに対して、身が引き締まるような気持ちになりました。

業界でも珍しいグローバルなシンクタンクに身を置き、広い視野を持って研究活動を行うきっかけくださり、サポートいただいた船橋洋一先生、松本恭攝さん、佐俣アンリさんには、改めまして心より感謝を申し上げます。

2019年にIISSに新設されたジャパンチェアプログラムを立ち上げるというミッションをいただいてから4年が経ち、チェアのロバート・ウォードとともに2冊の本を出版し、数々の論考を出し、様々な国で日本の安全保障政策について登壇し、ジャパン・メモポッドキャストもローンチしました。

目に見えるアウトプットも着実に増え、東京での活動も広がってきました。スタートアップでいう、「ミドル・ステージ」に突入したと言っても良いのではないでしょうか。

現在チップマン会長が東京に出張しており、上川外務大臣や木原防衛大臣に本書を届けられたようです。

IISSと日本の関係の次のチャプターがどのようなものになるのか、楽しみです!

IISS理事会会長でエコノミスト誌元編集長の
ビル・エモット氏と

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