術後の入院生活(後編)

2018年11月26日。入院から6日目。今日は友人2人がお見舞いに来てくれた。貧相な病院食ではなかなか提供されないフルーツをたくさん持ってきてくれて、それだけで食生活が豊かになった。友人曰く、私は病人に見えないほど元気らしい。確かに食欲もあるし、ドレーン部分と傷口が少し痛む以外は以前と変わらない。友人たちからは、「今回の経験で、さらに一つ上のステージに上がるね。その経験を発信することで、救われる人たちがたくさんいると思う」というコメントをもらう。私の経験を共有することで、少しでも元気が出たり、やる気が出たりする人がいるなら、やはり発信する意味もあるのかな、と思う。

11月30日。やっと、やっと、やーーーっと、4本のドレーンが抜けた!!!4本もあるもんだから、いつも絡まって大変だったけど、これですっきり身軽になった。ドレーンが取れた翌日に退院できることになってるから、明日退院だーーー!やっとシャワーに入れる!やっと普通のご飯が食べれる!(病院では普通食だったけど、内容が貧相すぎて・・・)

ちなみに、ドレーンは排出される体液の量が一定を下回れば抜けるのだけど、私の場合は4本もったので、全部一斉に一定量を下回るのが難しくて、予想より2日くらいドレーンを抜くタイミングが伸びてしまった。あと、主治医によって基準が厳しかったり、緩かったりするみたいで、私の主治医は厳しいタイプだったみたい。サブの先生が回診の時に「私だったらもう抜いちゃうところだけど、○○先生(=主治医)は、きっちり1週間は確実につけておく派だし、結構厳しいのよねー。」と言っていました。あ、あとはドレーンを抜く時が、かなり痛かった!手術前の背中の麻酔注射や、術後の傷跡なんかよりもずっと痛くて、「えーー、ここでこの痛み!?」と戸惑うほどに(笑)。抜いてくれた先生の腕の問題かも知れないけど、再建手術の時もドレーンがあったら、抜く時が恐怖!(笑)

病院に1週間以上滞在して思うのは、医療従事者ってすごいな、ということ。乳腺外科の私の主治医の先生は、週末も必ず顔を見せてくれた。月・水・金は朝から夕方まで診療(診療後に病棟を回診&手術を受ける患者への説明)、火と木は朝から手術(手術後に病棟を回診)、土日は午前中に病棟を回診って、いつ休んでるんですか、先生!!!と、心配せずにはいられない。患者にとってみれば、とても安心できる先生だけど、先生のプライベートライフが気になって仕方がない・・・。看護師の方曰く、私の主治医は「精霊」と呼ばれているらしい。いつもそっと穏やかにそこに居る感じ(笑)。

主治医の先生以外にも、乳房再建を担当して頂く形成外科の先生や、看護師さん達にも、本当に良くしていただいて、感謝しかない。夜勤もあって、何から何まで世話が必要な患者もたくさんいて、就業環境としては過酷なはずなのに、何が彼らのモチベーションになっているのか、色々聞いてみたかったな。毎日のように看護師が変わるので、そんなに仲良くなれた人がいなくて残念。今度入院する時(再建の時)は、もう少しリサーチしてみよう。

プライムビデオでテレビドラマや映画を見まくって、Kindleでも本を買いまくった入院生活も、明日で終了。そんな生活も4-5日経つと飽きたけど、退院となると少しだけ未練が残る。家に帰ったら、家事もしないといけないし、家族の相手もしないといけないし、今みたいに気ままな日々じゃなくなっちゃうなー、と。人間とは本当にないものねだりな生き物ですね、はい。

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