第百二十話:2週間連続で事故に遭う
毎日朝どんよりとした気持ちで朝目覚め、ざわざわした気分で過ごす日が1か月半ほど続いていた。色々なコネクションを使い解決への道を探りながら、裁判になった際に有利になるような書類を集める日々。ひとりでの子育てもまだまだ不安だらけだったが、信頼できるお手伝いさんが住み込みでサポートしてくれているのが唯一の救いだった。
そんな中、2週間連続で事故に遭うという不運に見舞われた。
2回とも渋滞で停車しているときに後ろから追突されるというパターン。まさに泣きっ面に蜂だった。
1回目は、息子も一緒に乗っていたので心配したが、車自体にも大したダメージはなく、その場で修理費用を貰い、もっと修理にかかった場合は連絡してということで連絡先を交換して終わった。
2回目は、かなりの勢いで突っ込まれたため、その反動で車が動き、前の車にぶつかってしまうほどの衝撃だった。突っ込んだ車はレッカー車で運ぶことになり、私の車はバンパーを外してゆっくり自走するという感じだった。私の車が衝突した車の運転手さんは、私の車を見て、「俺の車は気にするな。でも、お前の車はしっかり直してもらえ!」と言って、近くにいる交通警察まで車を誘導してくれた。
こちらでは保険を使って直す場合、警察署で調書を作るのに時間がかかったり、保険会社からお金が下りるのにも時間がかかったりで、使わずに自己負担で直す場合も多い。今回も衝突してきた運転手さんが、保険を使わずに私の車を直してくれることになった。一応警察の人が間に入ってくれ、自分の車がちゃんと修理されるまで預かっておけと言って、衝突してきた運転手さんの運転免許証を渡してくれた。そして、何かあったら電話をしてくるように電話番号も交換することになった。
幸い、相手の運転手さんは協力的な人で、自分が使っているというガレージにすぐに行くことになった。そこで、最優先して私の車を直してくれるということになった。とはいえ、一週間は車が使えないことになり、また数日若干手足に痺れが残り、さらに精神的にも落ち込んでしまったのだった。