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鳥取島根民藝旅3日目①

朝8:15頃、早々にゲストハウスを出る。今日はやっと天気予報も晴れだ。
昨日、出雲市に入ったときに感じたけれど、出雲のまちはピンクの建物と田んぼが多い。「これは縁結びの神様として有名な出雲大社があるからか??出雲ってお米有名だったっけ??」と勝手にぐるぐる考える。

運転していると、キレイな宍道湖が見えてきた。宍道湖が目の前に見えるコンビニに車を止め、朝のコーヒーを買う。まだ少し肌寒かったからあたたかいコーヒーが身に沁みる。鳥取島根は道沿いにコンビニが多く、「湖が目の前に見える景色が良いコンビニが多くていいな〜」と思った。今日はこちらに来てから初めての晴天なので、景色も楽しみである。

そして、念願の憧れの「湯町窯」に到着。数年前から本や雑誌、テレビ番組などで何度も見てきた場所だ。ここの3代目の福間さんにずっと会いたいと思っていた。会いたい人には会っておかないと、いつ会えなくなるかわからない。いつか、また、今度、そう思っていたら会えなくなる。「早く会いに行かなきゃ!!」と思うようになった。


憧れの湯町窯は、駐車場もとても素敵で、いろんな植物や木々、壺などが置かれていたり、なんだか穏やかで落ち着く癒しの空間だった。「だんだん」と書かれたかわいい看板も置いてあり、この空間だけでもうすでに幸せな気分だった。


いざ出陣!お店の前で写真を撮っていたら、入口に憧れの福間さんが立っていて手招きしてくれた。まさかのいきなりのご対面に大興奮!「会えたらいいな・・・。」ぐらいの気持ちだったのでうれしくてたまらなかった。



お店の窓を開けたりしていて開店準備中の福間さん。「店内の写真を撮影してもいいですか?」と尋ねると、「写真をとるのはダメ、うつすのはいいよ。」と笑顔で冗談を言ってきた。「昔は写真は撮ると言わず写すだったからね〜」と笑顔で笑いながら答えてくれて、なんともチャーミング。


「だんだん、だんだん。ここは大正11年からやっていて今年で100年。」と来店するお客さんたちに話しかけていた。
「どこから来たの?」と聞いて関西だと「おおきに、おおきに〜。」とその地方の方言であいさつをしてくれた。

「だんだんの意味知ってる?」と聞かれ、「知らないです。」と答えると、「他の人には秘密だよ〜。」と出雲ことばのポスター前まで連れてきてくれ、教えてくれた。「ありがとう。」という意味だった。


民藝についての話が聞きたくて質問してみる。

おやじが柳宗悦先生とお会いして感動したと。
ここにはバーナードリーチ先生が7回も来た。
河井寛次郎先生も島根出身だからたくさん来た。棟方志功、濱田庄司先生も直接会った。
おかげさまでやれている。

そう話してくれた後、店内に飾ってあるバーナードリーチの絵、棟方志功の書や絵も教えてくれた。


「実際に民藝運動をしていた時代の人たちと会っている・・・!!」

そんな人が目の前にいて、当時の話が聞けただけでも本当に夢みたいで嬉しかった。

そして、最後までチャーミングな福間さん。
「何回商品に触ってもお金はとらんよ〜。」
お会計時も3700円を37000円と言ってきたり。



最後に一緒に写真撮らせて下さい!とお願いしたときも、「着替えなくちゃ!」と終始ふざけていたのが本当に面白かった。こんなずっと笑顔で明るくて面白い職人さんいるんだな〜と本当に来てよかったなと思った。

最後までずっと「だんだん」と言っていた。



旅に来てから初めて晴れた日にここに来れて本当に良かった。
快晴で気候も良く、気持ちのいい朝、清々しい気持ちと名残惜しい気持ちで湯町窯を去った。
福間さんに会うために、また来たい。



そして次の目的地、「objects」に向かう。


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