鳥取島根民藝旅2日目①
「たみ」をチェックアウトし、モーニングを食べに「アスコット」へ。
今では珍しいなんともいえないレトロな喫茶店に心躍る。
朝の8時半頃だったのでまだお客さんはおらず、貸切状態。
赤いベルベットの椅子がレトロでかわいい。写真を撮っていると、店員さんが「天気が良かったら空と湖が青くてきれいなんだけどねえ」と声をかけてくれた。優しい。
そうしているうちに注文していたモーニングが来た。
シンプルなバタートーストとコーヒーがおいしい。一緒についてきたアセロラジュースが珍しくてびっくりしたけど、おいしかった。
9時を過ぎると、ぞろぞろと地元のおじいちゃんおばあちゃんがやって来た。
ここは9時を過ぎると、地元のおじいちゃんおばあちゃんの憩いの場になるのかなと思った。
今日はここから出雲まで向かわなければいけない。気合いを入れる。
途中、トイレ休憩を入れつつ運転。この日も雨で景色は真っ白。やっと米子まで来た時、今までの風景とは一変し都会になってびっくりした。鳥取市より都会なのでは?と思った。
そして、ついに安来市に入り、島根だー!とプチ興奮。もうすぐ次の目的地の湯町窯に着く!となった時、まさかまさかの道を間違え、高速に入ってしまった。後戻りできない、どうしよーーー!!となり、いったん高速入ってすぐの宍道湖パーキングエリアに入る。
何気にパーキングエリアから見える宍道湖がキレイだった。
今から高速に入ってしまうと湯町窯にUターンして来ないといけなくなるので、急遽出雲まで行くことにプラン変更。出西窯に行って、湯町窯は明日行くことにしようと決めた。
高速道路に少しビビりつつ、運転。車も少なかったし、ICも間違えず下りることができ、料金所も無事突破、なんとか高速を無事抜けることに成功した。そしてどんどん田園風景が広がる道を運転していくと、ついに出西窯に到着。
周辺は田んぼでカエルが鳴いており、とても落ち着いたいい場所だった。
出西窯は工房と併設されたお店、それ以外にパン屋さんや服屋さんがあり、くらしのvillageとなっている。
昨日、「たみ」のスタッフさんからオススメされたパンを買いにいく。クオリティ高いパンが並び、どれにしようか激しく迷う。結局、形が珍しいパンオショコラと野菜のデニッシュを買った。その後、パンをいったん車に置き、うつわのお店の方に向かう。
見た目からして木の造りで雰囲気が良い。中に入ってみるとさらに見入ってしまった。あたたかみのある木造の建物は解放感もあり、入口付近には出西ブルーの青いうつわが広がり、中にもたくさんのうつわたちがずらりと並ぶ。
1階だけでも選ぶことが大変なほどたくさんあるのに、2階にも豆皿やマグカップなどたくさん置かれており、圧巻の数だった。
2階に置かれていた「出西織」がとてもキレイで織りのデザインもかわいかったので、「出西織ってこんなにかわいかったのか。」と昨日に引き続き織物に惹きつけられた。
こんなにも出西窯だけのうつわが選び放題だなんてなんて贅沢な空間だったんだと思った。
そして、結局一番目についた濃くて深いブルーの平皿を選んだ。「たみ」で見た色に近いものがそれだったのだ。
お会計の際に、店員さんに島根の窯元について質問すると、島根の窯元地図を出してきて教えてくれた。小さい個人の窯も含むと意外にたくさんあって驚いた。この辺りの民藝は出西窯と出西織らしいけど、出西織の工房は予約が必要だから無理かもと話したら、「ここからすぐだし、個人宅だから電話してOKなら大丈夫」と道順まで教えてくれた。他にも、鳥取なら鳥取民藝美術館やたくみ割烹店がオススメなども教えてくれた。
どこから来たか聞かれた際に、京都からと答えると、京都が好きで数年前にも行った、河井寛次郎記念館行ったと話してくれて、河井寛次郎記念館いいですよねと一緒に京都ばなしもできてうれしかった。
昨日のたみのスタッフさんも京都が好きでよく来ると話していたので、やっぱり京都は人気なまちなんだなーと思った。
そして色々お話した後お店の外に出ると、さっきの店員さんが追いかけてきてくれた。何事かと思うと、なんと出西窯で作っているというカレンダーをくれたのだ。「もう5月で何ヶ月か過ぎているし、いいですよ。」と。私の民藝好きが伝わったからわざわざ追いかけてきてカレンダーくれたのかな?と思うと胸が熱くなった。
車に戻り、おなかがすいていたのでさっき買ったパンをほおばる。
クオリティ高いパンオショコラの味に感動し、これもっと食べたいと感じながら次の目的地の予定を立てた。
②へつづく。
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