二度目の再会、河井寛次郎記念館〜民藝旅 序章②〜
民藝旅の前にまた訪れたいなとひそかに思っていた、河井寛次郎記念館。
以前訪れた際に感動し、京都の中でも特に好きな場所なので、改めてまた訪れてみた。
最近は、以前にも増して民藝の番組を見たり、本を読んだりしていたので、ほんの少し民藝や寛次郎に近づけた様な気がしていた。そんな状態の私が、今回の訪問でどういう風に感じるのか自分自身でも気になっていた。
二回目の訪問だったので、一回目ほどの驚きはなかったけれど、やっぱりそこは抜群に心地よい空間だった。
前回と違うことはやっぱり前より身近に感じたということ。
初めて見たとき感動した登窯も、今回は寛次郎が使っていたとされる窯の中を何度も入ってじっくりと体感した。外の暑さとは一変、中はひんやりとしていた。
ところどころにある寛次郎の写真もじっくり拝見し、本当にここで作陶し、暮らしていたんだなと遠い存在の人のはずなのに、なぜか身近に感じた。
帰り道、寛次郎が好んでよく食べていた「むぎ餅」がある和菓子屋さん「稲川菓舗」に行ってみた。五条の中でもふだん通らない通りに心躍る。
大通りから少し離れた道沿いに突如現れた昔ながらの小さな和菓子屋さんにほっこり。幸いにも「むぎ餅」は売り切れておらず、わたしはむぎ餅だけを買って、幸せな気持ちでお店を去った。
その日は暑さもあって、喉も乾いて小腹がすいていたので近くの喫茶店「キャメル」にお邪魔した。
私は流行りの人気店はあまり行かないのでいつも落ち着く場所を求める。
ここはゆったりした時間が流れていて、喫茶メニューも豊富なのでお気に入り。
(※ただし、喫煙可のお店なので注意。)
この日注文したゆずスカッシュが体に染みた。
その日帰ってからいただいた「むぎ餅」は見た目はとても素朴だけれど、食べてみると硬めの皮とほんのり甘いあんこが絶妙においしかった。
寛次郎が好んで食べていたというのも納得の味だった。
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