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乳がん闘病記(15)EC療法開始(前編) 2024年9月27日

9月27日、「虎に翼」最終回を見届けてから自宅出立。
この日も相方が病院まで送ってくれました。
と言っても、前回のドセタキセル開始の時は、病棟のエレベーターに乗るまで見送ってくれたけど、この日は入り口に横付けで「じゃ、頑張って」。

お互い慣れたもんです。

入院受付は10時から。
まだ1時間以上あるけれど、あとから混んでくるのはわかっているので、とりあえず手続きだけ済ませました。

前回入院からまだ3ヶ月経っていないので、誓約書や保証人等の書類は不要。
今回の病棟は前回とは違うようでした。
「こちらの病棟にも外科で入院される方もいますからね」と。
ということは内科病棟?

入院期間中の細かい説明もサクッと終わり、続いてお薬サポートセンターへ。

ここでも始業前のため、薬剤師さんの到着待ち。

入院受付で、私は2番でしたが、1番の方がトートバッグ一つというお支度!
私なんてたかが一泊に相方のスーツケースに大きめトートバッグ。

この差は一体…とずっと気になってました。

薬剤師さんがようやく(時間通りに)来られて、1番の方から面談。
かなり長い時間話し込まれてました。

やっと私の番。
治療には支障はないだろうけど、黄斑上膜の手術をした眼科で出された点眼薬(まつ毛が抜けた時の保湿用目薬)、それと、かかりつけ眼科医で出されましためばちこの点眼薬と軟膏を持参してました。
これらの薬とお薬手帳は一旦回収。

あとは、薬に対するアレルギー、サプリ等の服用の有無など聞かれて終了。

そして、いよいよ乗り込む病棟!

途中で見かけた《内視鏡検査室》でピン💡と来ました!

さっきの1番の方って、大腸ポリープ切除手術?
ならば一泊だし、入院着や諸々をレンタルにすれば荷物いらないし、何せ食べられない、飲めないから荷物なんて着替えやメイク道具くらいでほとんどいらないし。

と思って昨年の我が事を振り返ると、やっぱりそれなりに大荷物でした💦

さてさて。
前回入院の時は一番南側の病棟、今回は一番北の病棟でした。
その中でも南側ということは、向かいは病室。
前回や眼科手術のときのような見晴らしは望めそうにありません。

なんか、暗いなぁ。

9時30分。
とりあえず、ナースステーションにご挨拶。

まずは処置室で採血。
この結果次第で今日点滴できるかどうかが判明します。
ダメ押しのしじみちゃん、あさりちゃんが仕事してくれたらいいけど。

そして、10時入院ということでまだ30分以上あるのでデイルームでお待ち下さい、とのこと。
ベッド周りの清掃などもありますからね。

デイルームで血圧測定しておいてくださいと言われ、測定。

148/83!!

黄斑上膜手術直前以来の数値を叩き出してしまい、あと何回も通常の数値に戻るまで測り直しました💦

10時を少し過ぎたくらいに病室に案内されました。
どうやら血液検査はクリアだった模様。

にしても。

なんか、暗い。

デイルームは廊下に挟まれているから光が差さない。
電子レンジ、オーブントースター、テレビカード販売機、自動販売機はあるけれど、給湯器がない!

壁の張り紙をよく見たら、糖尿病関係、腎臓病関係のイベント告知が多い感じ。
やはりこの病棟は内科が中心なのかな?

続けて病棟内を案内されました。
給湯器はデイルームの隣の通路にありました。

そこには二つシンクがあって、
「洗顔などはここでします」

え?

そのシンクの横には洗濯機&乾燥機、そして分別ゴミ箱。

とにかくコンパクト。
一か所にぎゅっとまとめている感じ。

お風呂があったけれど、どうやって使うかなどの説明はなし。
一泊だしつかわないでしょ、ということなんやろか。

そしてちらっと見えた6人部屋の病室。

やっぱり内科系の疾患で長期入院の方が多いみたい。
通路をリハビリで歩いてらっしゃる方も多い。

今まで入院した病棟とは雰囲気が全然違ってました。


お手洗いは、男女別それぞれ一か所と、車椅子で入れる広いタイプが二つ。

「中から鍵を掛けられると看護師では開けられないので、鍵は掛けないでドアの表示をこちらのふだを《使用中》にしてください」
とのこと。

点滴していたらそこを使うことになるけれど、なんかめちゃ不安😐️

案内されたのは、南側の窓際のベッド。今回も四人部屋です。
洗面台は室内にありました👍️

パーソナルスペースはかなり広く、狭苦しさはありませんでした。

おそらく、配置換えか何かで(6人部屋を四人部屋にしたとか?)、床頭台の位置がコンセントと重なるからか、延長コードがデフォでセットされてました。

それと、今時見たことのない、超古いタイプのエアコン!
据え置きで、風の吹き出し口が上についているやつです。

これ、フイルターの交換とかどうしてはるんやろ。

それに、私のベッドの真横にあるから、カーテンを閉めたら隣のベッドの人は暑くないかな、なんてことも思ったり。

荷物を整理してパジャマに着替えている途中で
「心エコー検査に行ってください」

というわけで、上はパジャマ、下は履いてきたパンツと言うチグハグな格好で心エコー検査室へ。

女性技師さんがかなり時間をかけてチェック。
あまりに長いので、悪い方へと想像してしまいました。

そうこうしているうちにお昼ごはん。

汁物ないな、と思ったら空也蒸しでした。
自分ではまず作らないからとても美味しくいただきました。


12時過ぎに主治医の回診。
ドセタキセル終了後の副作用、重篤なものはなく、いつもの味覚障がい(苦味が強い)、時々だるいことなどを伝え、その際に左手のグルーヴサインも診ていただきました。
その時は、凹んでなくて、1回腕を上に上げ下げして凹んだ程度。
なので、血管障害にまでは至っていないけれど、手術の時は左手の血管を使うので、EC療法では右手の血管を使いましょう、ということになりました。

「今回の薬はかなり吐き気が強く出るものなので、吐き気止めを出しておきますね」
とのこと。
「先生、ドセタキセルのときは吐き気が全く無かったのですが、逆流性食道炎があるので、吐き気までは行かないまでも何かあがってくる感じはありました」
「では、逆流性食道炎のおくすりを出しておきますね」
ということになりました。一安心。

心エコーの結果も問題なし。
24日に受けたCTでも、リンパに転移したヤツは小さくなっているとのことでした。


そうそう、ベッドを起こそうとしたらリモコンに「使用禁止」の張り紙。

エピルビシンは液漏れが超怖いので、平坦なベッドで大人しくしときます。

南の窓際、あまり効きのいい感じではないエアコンなので、持参品大活躍!

というわけで、午後3時、いよいよ始まりました!
この病棟では看護師さんお一人での処置のようでした。

初の右手に点滴!

まずは生理食塩水+抗アレルギー剤・制吐剤パロノセトロン・アロカリスを
順次投与。

ここまで順調。

そしていよいよ、赤い悪魔ことエピルビシン登場!

思ったよりは小ぶりの赤い点滴。
匂いがするとか、体が熱くなるとか目にしたけれど、全くそういう事はありませんでした。
ただ、右手に点滴刺さっているので、写真撮るのが難しい💦

それと、あの赤いのを見ていると、気持ち悪くなった時に思い出してダメになるからあまり見ないほうがいい、という書き込みがあったので、なるべく見ないようにしていました。
全量で60mg、ドセタキセルは100mlだったので終わるのがかなり早く感じました。


ただ、次のエンドキサンに突入するのに、なかなか最後のちょこっとが降りてこなくて、看護師さんが色々降ったりコネクターをアレコレ変えたりして早く流れるようにしてました。

「絶対に混じってはいけない薬なので!」

と、真剣な顔で言われたので、私も念を送りました。

はよおわりや、エピルビシン!

15分で終わりました✌

続くエンドキサンは500ml!
30分ほどかかりました。

その後、抗がん剤を流すのに生理食塩水点滴を最後まで。

これが9時くらいまでかかりました。

外来のケモだと、3分ほど流して、わりと大量に残して終了なので、質問しました。

「やはり、最後まで生理食塩水で流す方がより安全なんです?」
「ケモ室でも、水分を大量に摂っていたら同じことですよ!」
「そうなんですか。まあ、生理食塩水が全部終わるまで全員残ってたら部屋はいっぱいになるし、1日仕事になりますよね!」

もっとも…
普通の薬と比べてかなり高価な抗がん剤、ちゃちゃっと入れて、ささっと流すのはもったいなくない?
その辺りの塩梅がどうなっているのか。
やだ、何でもコスパで考えてしまって。

そんな事を思いつつも、やっぱり副作用の方が怖いので、生理食塩水で流しまくったけれどまだ足りない気がして、持参のペットボトル3本に、更にミネラルウォーターを追加して、ごくごく。

暇になった頃に、薬剤師さんがいらっしゃいました。
今回使われる薬と制吐剤の説明。
そして、小さくなったデカドロンと、逆流性食道炎のおくすりを院内処方で出されるということでした。

夕食も「吐き気のことを考えたら控え目にした方が良い」というアドバイスも吹っ飛ぶ空腹で完食。


赤だしの具はお茄子とみょうがでした。
真っ黒でわからなかったわ。

給湯器やお手洗いまで歩くと少し動悸が!座ると落ち着きました。
吐き気などは全くなし!


夜のバイタルチェックで血圧が
96/55
これは一気に下がりましたね。

とはいえ、まだ安全圏内。

心配していたような吐き気や悪心などはなくて、落ち着いて眠りにつけると思っていました、このときは。

このあと、悪夢の一夜が待っているとも知らず、お顔のパックなどにいそしむ我。

《つづく》

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