体内検査シリーズ4 PET-CT検査 2024年6月11日
急いで治療を進めたい気持ちがダダ漏れの主治医により、初診日の4日後に他のクリニックでのPET-CT検査を受けることになりました。
「予約がなかなか取れなくてこの日になってしまうけれど大丈夫ですか?」
無問題!!
特殊な検査なので、看護師さんからレクチャーを受けました。
・食事は普段通りでOK
・ただし、検査の四時間前から絶食。糖分を含まない、水やお茶は飲んでもよい
・糖分を元に検査するので、前日からガム、飴は食べない
・同じく、前日から激しい運動は禁止
これくらいだったでしょうか。
費用等については何も言われませんでしたが、自費だとだいたい10万円くらいなので、3万円程度と思っていけば大丈夫だろう、と。カード払いなんですが。
ここで重要なのはキャンセルの場合は必ず前日に連絡とのこと。
造影剤が非常に高価らしいです。
そしてその造影剤は消費期限(?)が非常に短いらしい。
場所はどこかわかるものの、バス→バス乗り継ぎか、バス→地下鉄乗り継ぎか、どちらが良いか迷った挙げ句、バス乗り継ぎでいくことにしました。
午後2時からの検査なので、当然昼抜き。
朝ご飯を9時半にしてなんとか空腹に耐えられる体を作っていきました。
そしてバス乗り継ぎもスムーズにいき、無事現着。
クリニックの場所はすぐわかったものの、外部にPETなんとかセンターと大きく書いてある建物が見えたらそちらに向かっていきますよね?
でもその建物の入口が全くありません💦
むしろ外部侵入者を拒む造り。
いつも小一時間ほど前に着くようにしてるとはいえ、さすがにちょっと焦って、本館(?)の受付で聞くことに。
すると、検査予約表を見て
「まだ予約時間ではありませんので、そちらの待合室でお待ち下さい。お待ちの間に問診票にご記入いただきます」
とのこと。
なんや、ここでよかったん?
猛暑の中建物周りを2周した(無駄な)努力は?
とちょっとムカついた私は仁和寺にある法師😞
何事にも先達のアレ。
わからなかったらまず人に聞きましょう、私!
ここのクリニック、人間ドックメイン?なのか、Wi-Fiあるのは当然として、漫画、雑誌読み放題みたいなサイトの案内もありました。
確かに今時、待合室に雑誌とかおいてませんからね。
そして名前を呼ばれ、PET専用ルームへの通路へと案内されました。
二人の看護師さんの待機する最初のブースでは、まず身長、体重の測定。
「ブドウ糖を注入するのに量を決めます」
そして造影剤注入のための準備としてカテーテル挿入。
そこから一気に物々しくなっていきました。
それまでニコニコと話していた看護師さん曰く
「ブドウ糖に極微量の放射線を加えていますので、私は外で待機します」
そしてもうひとりの方は、窓のついた盾のような器具の向こうから少しずつ私の身体に放射線風味ブドウ糖を注入していきました。
え?ブドウ糖のようなもの、とは聞いてたけど放射線とは聞いてないんですけど?
と慌てながらも、「おお、私の身体に放射線が染み渡っていく!甘露甘露」
などと脳内でふざける程度の余裕はありました。
私は今後おそらく数回しか受けないだろう検査だけど、ここの看護師さんにすれば毎日のこと。
それは被曝の可能性は極力避けなくてはいけませんよね。
で、無事満タン注入後、更衣室で検査着に着替え、わりときれいめの個室ブースに案内されました。
先程の造影剤が体内に行き渡るまでに75分程度かかるので、その間こちらでおくつろぎください、と。
ただ、60分経ったら尿意のあるなしに関わらす、必ずお手洗いに行ってくださいとのこと。
こういうところも、造影剤の時間制限を感じます。
かなり上質なリクライニングチェアは心地よいし、ひざ掛けはあるし、小さな坪庭は癒やしになるし。
そうか、先程私が外周ぐるぐるしている時に見えた植え込みがこれというわけでしたか。
でも、こうして「がんのあるナシを検査する」PET検査を受けるということで、本当に腹をくくりました。
私の他にも何人かいらしたけれど、検診で受ける方もいるだろうし、でも若い女性もいたのには何だか心が痛みました。
思い出したのは、がん告知から四ヶ月で旅立ったいとこのことや、白血病だと最後まで知らされず、体調不良で入院していると思っていた母方の祖母のことなど。
祖母は自分が死に直面しているという気はサラサラなくて、高齢者が入院するとなると普通は金銭面やら色々、残されたものか分かりやすいように整理しておくものでしょうが、そういったものが皆無!金庫に至っては誰も番号を知らず困り果てて…なんてことを思い出し、ばーちゃんは最期まで「死の恐怖」に襲われることなく「ご飯を食べたから寝るね」と言って目覚めることのない旅へ。
そんな事を思いつつ、あ、私ソッチに引っ張られてる?ダメよ、あと少し頑張ろう!と思ったところで、待望のPET-CT検査へ!
部屋に入ると、金属のものは外してと言われ、ワイヤー入りマスクだったので外して、いざ乗り込み!
両手を上げた状態で固定、お腹も固定され、担当の技師さんが、説明してくださるのだけど、割と早口で聞き取りにくく、「◯◯というのが流れますから大きく深呼吸して息を止めてください。中でも案内は流れますから」という、その聞き逃したなにかを聞き返す余裕もなく、始まりました。
この手の検査は初めてで、ああ、本当に私はがんなんだなぁ(この時点では未確定)という気持ちが溢れ、これから先は今まで経験したことのない世界に足を突っ込むことになるという期待が少し出てきました。
あのテキパキとした主治医なら悪いようにはならないだろうという信頼も少し。
と、女性の声で深呼吸を促され、そして息を止めてーーーーーーーからの息を吸ってまでがとっても長くて、ここで死ぬの私?とまで思いましたよ!
頭部から太ももあたりまでを調べるらしく、かまぼこ状のドームの中を行ったり来たり。
音も痛みもなく、「ブドウ糖ちゃん、あんまり反応せんとってね」と祈るだけ。
無事終了し、着替えて会計へ。
四時半くらいまでかかると言われましたが、四時には終わりました。
この時間になると会計もすいていて、すぐに済みました。
思っていたより若干安く、三万円を切りました。 もちろんカード払い。ここぞとばかりにポイント貯めます。健康をポイントに変える女なので!
というか、PET 検査の方は皆さん明るくて優しかったのは、対象の殆どが、がんの疑いのある人なので、不安を感じさせないようにと言う配慮だったのかもしれません。
会計の方はわりと塩
家族LINEに「無事終了」と送って帰途に。
お腹ペコペコのはずだけど何だか胸いっぱい。
普段通りにご飯の用意をして、普段通りにお片付けして、普段通りに食後のヤクルトを飲んで…
この普段がいつまで普段でいられるのだろう。
全身に転移していたらどうなるんだろう。
痛いのはイヤ。
治療費はどれくらいかかる?
確定診断が出るまで、一人で逡巡しても仕方ないこと、それはわかっているけれど、あれこれ考えてなかなか寝付けない夜になりました。
ただ一つ決めたのは
誰のことも妬まない
誰のことも恨まない
これからは誰に対してもフラットな気持ちで接しようと。
去年、機会はいくらでもあったのにマンモを受けなかったのは私自身。
自分の色々足りなさを補ってくれる人たちの多さに感謝しないとね!
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