【落としもの】教室の落としものを見つけた時の対応と、減らすために大切なこと
今回も、学校生活あるあるの一つ、「落としもの」のお話です。
私はこの数年、
主に低学年を中心にいくつかのクラスに行っているのですが
落としものが多いと感じるクラスと
そうでないクラスがあるなあと感じています。
あくまでも、私の主観ですけど(^^;)
この場合の「落としもの」というのは、
床に落ちているもの、という意味です。
えんぴつ、消しゴム、プリント、ノート。
床にはさまざまなものが落ちています。
落ちているプリントに踏まれた跡がついているという
悲しい事態になっていることも。
1.落ちているものを見つけたら、拾う
落ちているものを見つけたら、私が拾って渡すことがほとんどです。
でも、落ちている場所が、机の下など、
子どもが拾った方がいい場合があります。
そんな時
「落ちてるよ」
「拾って」
と近くの席の子に声をかけるのですが
すぐに拾ってだれのものか確かめる子と
「ぼくが落としたんとちゃう!」
と、自分のものではない=拾わなくていい
ということを主張する子がいます。
その時は
いやいや自分のものでなくても、
自分の近くにあるんだから拾おうよ
と教えます。
落ちているものを見つけたら拾う
ということが自然にできるようになれば
落としものも相対的に減るのではと
思うのです。
もちろん、明らかに危険なもの、
不審なものであれば拾ってはいけませんが
教室内であれば
そして明らかにだれかのものであるのが明白なら
拾って持ち主に渡す
わからなければ先生に届ける
などが
できるようになっていってほしいなと思います。
2.拾ってもらったら「ありがとう」を言う
落ちているものを見つけたら、
名前が書いてあればその子に返しますし、
なければ、近くの席の子に
「これ、あなたのと違う?」
と聞いて回っています。
その時の反応がまたさまざまで(^^)
私に「これ、違う?」と聞かれて
自分のものだった!という時に
「ありがとう」
「ありがとうございます」
と一言お礼を言って受け取る子と
黙って受け取る子がいます。
黙って受け取る子には
「どうぞ」
ともう一度強めに言ってみます。
(暗に「お礼言うんだよ」という意図をこめて)
そうするとさすがに気づくのか
「ありがとう」
と一言返ってくることが多いです。
催促されなくても
自分からすすんで
「ありがとう」が言えるようになると
お互い気持ちいいよね、と思います。
3.担任が「落としもの」に対して意識を持つ
結局これが一番ではないかと思いますが
落としものが多い=担任の意識の中でスルーされがち
なのではないか、と思えるのです。
わざと、ではなくて
忙しさに紛れて、
「落としものどころではない」というような感じですね。
もちろん、子どもたちに
「落としものがあったら拾って渡してね」
ということは指導するでしょうけど
スローガンのように子どもにだけ伝えるのではなくて
先生自身が
「拾って渡す」
ことをしょっちゅうしているかどうか、
ということが大事じゃないかなあと思います。
山本五十六という人が、こんなことを言っています。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」
(山本五十六:大日本帝国海軍軍人で、太平洋戦争開戦時の際の連合艦隊司令長官)
「落としものを見つけたら拾いましょう」
というルールを作ったらそれっきりではなくて
担任自身が拾ってみせることが
まず始めの第一歩、になるんじゃないかなと思うのでした。
思いついて一日二日で終わるのではなくて
できればずっと!!!(^^;)
音声配信でも、落としもののお話をしています。
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【ワーク】
教室に、落ちているものはどれくらいあるのか確認してみよう。
(休み時間が始まった時、子どもが帰った直後、など、定点観測するのもいいですね)
「見つけたら拾って渡すキャンペーン」を自分一人で続けてみよう
一週間後、落ちているものはどれくらいあるのか再び確認してみよう。
(取り組むことで自分の考えが整理されます。ご自分のノートでも、コメント欄でも、書いてみてくださいね)
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【質問】
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」から学ぶことは何ですか?
(ご自分に問いかけてみてくださいね。答えはすべて正解です)
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