見出し画像

社会人大学院合格までの道のり

今年の4月より、立教大学大学院 経営学研究科 経営学専攻 リーダーシップ開発コース(LDC)に進学します。

今回は社会人大学院合格までの道のりをnoteに記したいと思います。
今後、社会人大学院に行ってみたい!興味がある!という人の参考になれば幸いです。

行きたい大学院をどう決めたのか

私は大学卒業後、「いつかは大学院に行きたい」という気持ちをずっと持っていました。ただ、「何を専門的に学びたいのか?」を自分に問うた時にぼんやりとした答えしかなく、大学院進学を先延ばしにしていました。

28歳になり、色々な組織とお仕事をさせていただく中で「どうすれば世の中にある組織がもっとより良くなるのだろう?」「仕事を通じて活き活きする人はどうすれば増えるのだろう?」という問いが自分の中で生まれたことをきっかけに、大学院で学びたいことが明確になったと思います。

色々調べていると、「組織開発」「組織心理学」「人材開発」というワードがこの問いを深めるには役に立ちそうだということがわかりました。

これらのワードをさらに調べていると、「立教大学大学院 経営学研究科 経営学専攻 リーダーシップ開発コース(LDC)」という大学院を見つけます。もともとこの大学院の教授でもある中原淳先生(http://www.nakahara-lab.net/)の本は読んでいたので、「ここだと私が学びたいことを専門的に学べるかもしれない」と思い、資料を取り寄せ、この大学院の特徴などを調べました。

調べたところ、大きな特徴は下記でした。

・ビジネスの諸分野を包括的に学ぶ従来のMBAコースとは異なり、経営学を基盤とした「人づくり・組織づくり」に特化した専門科目を重点的かつ実践的に学修することが可能です。
・リーダーシップ開発コースの最大の特徴は、2年間の大学院教育が「プロジェクトに始まり、プロジェクトに終わること」です。入学した大学院生は入学後、すぐに「リーダーシップ・ウェルカム・プロジェクト」にて、同級生と異種混交のチームを組み課題解決を行うことが求められます。
・2年間の集大成になるのは全学生が個別に取り組む「リーダーシップ・ファイナル・プロジェクト」です。リーダーシップ開発・組織開発・人材開発にまつわるプロジェクトを自ら企画し、自ら成し遂げ、その成果をまとめあげることを通して、実践的な課題解決力を学びます。

私自身、自分でプロジェクトを立ち上げたり新規事業を作ることは好きだったので、この大学院なら学びながら実践も本格的にできそうだと思い、立教大学大学院 経営学研究科 経営学専攻 リーダーシップ開発コース(LDC)を志望校とすることを決めます。

いざ受験勉強の準備

志望校を決めたのは7月ごろ。
私はいつも何か達成したいと強く思う時、周りにまずは公言することから始めます。
性質的に、「誰かに見られている」ということが自分のエネルギーになるので、まずはfacebookで下記のような投稿をしました。

これでまずは自分が繋がっている人たちに知ってもらうことができたので、後は合格するために粛々と準備を進めるのみ。

まずは何を勉強しないといけないのか、情報収集することから始めました。
調べると、テストでは下記の本の中から満遍なく出ることがわかりました。

【リーダーシップ開発コース関連領域を学ぶための図書16選】
三谷宏治『新しい経営学』ディスカヴァー・トゥエンティワン、2019年
沼上幹著『経営戦略の思考法』日本経済新聞出版、2009年
リチャード・P・ルメルト『良い戦略、悪い戦略』日本経済新聞出版、2012年
ハーバード・ビジネス・レビュー編『戦略の教科書』ダイヤモンド、2019年
スティーブンP・ロビンス『組織行動のマネジメント』ダイヤモンド、2009年
鈴木竜太・服部泰宏『組織行動』有斐閣ストゥディア、2019年
石川淳『シェアド・リーダーシップ』中央経済社、2016年
石川淳『リーダーシップの理論』中央経済社、2022年
Perter G. Northouse『Leadership: Theory and Practice (9th ed.)』Sage、2021年
Stephen P. Robbins & Timothy A. Judge 『Organizational Behavior, 18th Edition』Pearson、2018年
中原淳(編)『人材開発研究大全』 東京大学出版会、2017年
中原淳・中村和彦『組織開発の探究』ダイヤモンド社、2018年
中原淳『経営学習論 増補新装版ー人材育成を科学する』東京大学出版会、2021年
中原淳他『企業内人材育成入門』ダイヤモンド社、2014年
中村和彦『組織開発 活き活きと働ける職場をつくる』. 光文社新書、2015年
舘野 泰一・高橋俊之(編)、中原淳(監修)『リーダーシップ教育のフロンティア』、2018年

むっちゃ多いし難しそうやん……..
というのが最初の感想でした(笑)

筆記試験は2月だったので、残り7ヶ月。
まずは本を全て購入することから始めました。(全て購入して約3万円程だったと思います)

一部の本たち

届いて気づいたのが、1冊1冊が分厚い…..(笑)
まずは手当たり次第読んでみたものの、わからない。
専門用語満載だし、聞いたことないワードも沢山あって、早速心が折れそうになりました。

ですがここで効いてくるのが宣言投稿。
「今、わからないだけで諦めるのか?」「あれだけ応援してくれている人たちがいるのに?」というもう1人の原田が囁きます。

どうすれば、この分厚い課題図書を楽しく読めるか。
そんなことを私は考えていました。

組織開発勉強会コミュニティを立ち上げる

私がこれまでやってきた仕事はイベント企画や場づくりです。
自分の得意を活かして、勉強も打ち込もう。
そう思って、あることを思いつきます。

「興味がある人と一緒に勉強すれば良いんや!」

ということで、こんな投稿をfacebookで投稿しました。

上記の課題図書をブワーっと全て書き記した画像と共にいざ投稿。
こんな難しい本を読みたい人いるのかな…と半信半疑でしたがなんと20人以上の方が興味を持ってコメントしてくださいました。

本当にありがたすぎました(涙)
参加希望をしている皆さんを含めたグループメッセンジャーを作成し、その日から1冊ずつ課題図書を読む毎日が始まります。

仕事終わりに勉強する日々

基本平日は仕事なので、勉強できるのは仕事が終わった後か週末。
私は大学院の勉強時間を確保するために、自分のGoogleカレンダーに「大学院勉強」というスケジュールを組み込むようにして、勉強時間を確保しました。

難解な本が多く、1回読んだだけではさっぱり、というものもあったので何回か繰り返し読むようにしたり、組織開発勉強会コミュニティで議論したりして、噛み砕いて理解できるようにしました。
また、学んだ理論やデータはドキュメントにメモをしていき、得た学びを蓄積していきました。

そして、出願には「プロジェクト計画書」を提出する必要があったので、勉強しながらプロジェクト計画書も作成しました。

立教大学リーダーシップ開発コースが定義するプロジェクト計画書とはこんなものです。

1)自らが探してきたクライアント組織に対して
2)人材開発・組織開発・リーダーシップ開発の理論に基づきながら
3)クライアント組織の抱える組織課題・人材課題の状況をデータ分析し
4)経営・現場の課題解決に資する人材開発・組織開発・リーダーシップ開発を自ら企画・実装し
5)効果を測定するなど、クライアント組織に生じた「変化」を記述すること

プロジェクト計画書を作成するにあたっては、下記のことを意識して作成しました。

・自分が最も課題と感じていて、大学院に入学後に解決したいと思っていることをテーマにする
・自身の経験、体験を基に課題意識や取り組んできたことを活かす
・参考文献、論文などを読んで先行事例を調べる
・大学院卒業後のビジョンを描く
・なぜ大学院に行きたいのか改めて言語化

そして、大学院に通ったことのある周りの人たちにプロジェクト計画書を見てもらい、Googleドキュメントでコメントをしてアドバイスをもらい、修正するということを10回以上は繰り返したと思います。

そんなことを経て出来上がった私のテーマは、「組織で働く人々のメンタルヘルスの不調による休職、退職を減らすためのコミュニケーション手法の開発」です。


Let's 出願!

2023年1月。
出願期間が1月9日〜19日だったので、出願の準備をいよいよ整い始めました。
出願に必要だった書類は下記たちです。

・TOEIC成績証明書
・大学の卒業証明書
・大学の成績・単位証明書
・プロジェクト計画書

締め切り1時間前に、無事提出!!!!
ギリギリまでプロジェクト計画書の修正をしていたので、提出はギリギリでした。間に合ってよかった……


筆記試験と面談

受験は筆記試験と、面談。
筆記試験をパスできたら面談、という流れでした。

筆記試験は2023年2月19日。
1時間という制限時間の中で、設問を5つ(大問3つ、小問2つ)を解きました。筆記試験の問題は公開NGなのでここでは割愛しますが、上記の課題図書16冊の中から満遍なく出ました。しっかり読んでいないと回答するのは難しかったように思います。

そして筆記試験は無事にパスし、(本当によかった…..)次に面接試験。
こんなに緊張するのは久しぶりだというくらい緊張しました(笑)
面接では、プロジェクト計画書のこと、大学院卒業後は何をするのか、リーダーシップ開発コースの特徴についてなど色々聞いていただきました。

緊張して何を話したか覚えていません(笑)
ですが、面接ではとにかく自分はこの大学院に行きたいんだ!という想いを全身でぶつける勢いで挑みました。

結果、無事に合格することができました。
自分の番号を見つけた時は嬉しくて、ほっとして涙が出ました。
それだけ頑張ってきたからというのもありますが、一番は安心したのが大きかったです。

受験を振り返ってみて

受験を振り返ってみて思うのは、やはり仕事をしながらの受験勉強は結構大変だったということです。特に私は夜にイベントの仕事が入ることも多かったので、午前中に大学院の勉強を入れたり、週末に本をまとめて読むようにしたり、工夫が必要でした。

また、一緒に勉強する仲間がいたことは本当に大きかったと思います。
私の場合、同じ時期に受験する仲間がいたので、大変な時は励まし合って、「あと何日で試験だね」なんて言い合いながらお互い鼓舞しあってました。
勉強会のコミュニティの存在も大きく、1人だと難しいこと、わからないことも、誰かと一緒に学べば少しずつ理解できるようになりました。
1人で勉強が辛いなと思った時、一緒に学びたいと思ってくれる誰かの力を借りることはお勧めです。


4月から毎週金曜日、土曜日は授業が始まり、課題も出るので忙しくなると思いますがとてもワクワクしています。

大学院での学びもnoteに記していく予定なので、もしよろしければ見ていただけると嬉しいです。

以上、社会人大学院合格までの道のりでした◎







いいなと思ったら応援しよう!