離婚してと言われた夜
いつかはこのセリフを言われるだろうなと思っていた。
それが今日だった。
「ねぇ!ユカさん!もう離婚してよ!」
私の息子は私のことを“ユカさん”と呼ぶ。
そう…
このセリフを言ったのは小学5年生の長男だ。
旦那さんと出会ったのは17年ほど前。
私は19歳だった。
いかつい顔に大きい体。
恥ずかしがりやで優しい。
そしてちょっとだらしない。
今でも同じような人をいいなと思ってしまう。
好みのタイプってやつだろう。
結婚して数年が経過して…
この人は、私にだけ優しい人なんだなと思った。
優しさの種類がなんか違う。
ある日、旦那さんに言われた。
「結婚する前は嫌われたくなくて我慢してた。」
そして年々我慢しなくなった。
私は、嫌われたくなくて優しいフリをする気持ちも理解できるし、家では自分らしく過ごしたい気持ちも理解できる。
10回嫌だなと思っても、2回ぐらいしか言葉にしてこなかった。
自分が五月蝿く言われるのが好きじゃないからだ。
うっせぇ、うっせぇ、うっせぇわってなる。
結果、旦那さんを甘やかしてしまったなと思う。
息子にしてみれば、ただただ我が儘で横柄な人に見えているだろう。
(「あれでも結婚する前は優しかったよ。」と長男に言ったら、「詐欺じゃん。」と言われたw)
頼んだことはほぼほぼ失敗してくるし、家にトラブルを持ち込んでくるのもだいたい旦那さんだ。
(私は家族に相談する前にトラブルを解決してしまうから。)
確かにムカつくし、イライラするけれども。
息子よ…
母は、ちょっとダメな人が好きなのよ。
ほっとけないのよ。
旦那さんのことを好きなのかと聞かれれば、
「昔は好きだった気がする…。」
としか答えられないけれど。
離婚はいつでもできるから。
離婚しなくてもお互い幸せに暮らしていける方法を考えて実行してからでもいいんじゃない?
と私は思っている。
時が経てば父親が父親らしくなる可能性も0ではないから。
もう少し待ってやってほしい。