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11年前、キム先生は笑った 第19回 月刊中山祐次郎
こんにちは、中山祐次郎です。みなさんお元気ですか。
私はいま、ある国へ向かう機内でこれを書いている。微笑みの国、と言えば知っている方もおられるでしょうか。そう、タイだ。タイの中でも、チェンマイという都市に向かっている。日本から直行便はないので、まずは羽田空港からバンコクに行き、そこからタイ国際航空に乗り継いで1時間半。けっこう距離がある。外国人が日本に来て、秋田に行くような感じだろうか。家を出てから滞在先まで、だいたい22時間かかる計算だ。
移動が苦手な私だが、今回は仕事で行くので仕方がない。年に一度は必ず行こうと思っている、国際学会への参加なのである。今回は’オーラル(Oral presentation)’と言う方法で、私の研究内容を発表することになっている。医者以外はあまりご存じないのではないかと思うが、国際学会の発表方法は大きく2つにわかれ、オーラルとポスター発表がある。ポスター発表の場合は、一枚の大きな研究ポスターを作り、学会にメールしておしまいであることが多い。オーラルは、パワーポイントでスライドを15枚くらい作り、それを送りながら口頭で発表する。この2つには、大きな大きな違いがある。
その違いとは、「英語での発表があるかどうか」である。オーラルは英語を喋って発表するが、ポスター発表はそれが無い。英語が得意ではない中山にとって、それなりのプレッシャーである。おまけに今回はまだスライドが完成していないときている。行きの機内で完成させることを目論んだが、アルコールを飲んだり映画を見たりであっという間の7時間半であった。
私は根っからの日本生まれ日本人で、留学をしたこともない。とはいえ、英語にはそれほど自信が無いわけでもないのだ。なぜなら私の英語は、韓国人ドクターに鍛えられたからである。
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