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5.これぞグラムロック!! 「SPARKS/INDISCREET」 僕の好きなアルバム その3


・SPARKS/INDISCREET

 このアルバムは、1975年に発表された、SPARKSの5枚目のスタジオアルバムです。
プロデューサーには、当時マークボランデビットボウイとの仕事で有名な、トニー・ヴィスコンティが担当しています。

それまでのロックサウンドからは一転し、豪華なオーケストレーションが奏でる、煌びやかなサウンドが今作の特徴となっています。

前前作の「Kimono My House」や「Propaganda」と比べ、チャート順位は振るわず、イギリスのアルバムチャートでは最高順位16位。アメリカにおいては、169位。と、商業的成功には恵まれませんでした。

・過去と未来を行ったり来たり

 このアルバムは、僕が2枚目に買ったSPARKSのアルバムであり、僕が彼らの作品で一番大好きなアルバムです。

クラシックスイングビックバンドカントリーなど過去の音楽を踏襲したかと思ば、A-2Happy Hunting Ground」では爽快なギターロックを、
B-5In The Future」では未来的なサウンド。まるでタイムマシンに乗ったかのような気分にさせられのです。

使い古された表現に「おもちゃ箱をひっくり返したかのような音楽」というものがありますが、今作にはその言葉がまさにぴったりなのです。

トニーヴィスコンティのアレンジは緻密で、音と音がぶつかり合うことなく綺麗に奏でられていることがわかります。例えば、A-5Under The Table With Her」のストリングスアレンジや、B-6Looks Looks Looks」のビックバンド風のアレンジには脱帽するばかりです。
また、聞くたびに「こんな楽器も入ってたのか!」や「このアレンジ真似してみよう!」と、新しい発見ができるのも今作の魅力だと思ってます。

また、僕にはわからないけど、歌詞が面白いらしいです。スパークのドキュメンタリー映画「Sparks Brothers」で B-2Tits」やA-5Under The Table With Her」の歌詞が面白いと、爆笑してました。
いつか、全てを和訳してより楽しみたいと思います。

・おすすめ楽曲

A-4「Get In The Swing

A-5「Under The Table With Her」

B-2「Tits

B-6「Looks,Looks,Looks


・これこそグラムロックの名盤だ!!

一般的にグラムロックといえば、マーク・ボランデヴィット・ボウイなどのメイクや装飾に煌びやかさを取り入れたアーティストが思い浮かぶと思います。
しかし、サウンド自体に煌びやかさを取り入れた音楽は少ないと思います。その難問をトニーヴィスコンティの力を借り、克服した今作こそ「グラムロックの名盤」として、語られるべきだと私は思います。

ご清聴ありがとうございました。





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