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武蔵野三鷹〜太宰と豪雨と銭湯巡り〜

武蔵野三鷹湯巡りスタンプラリー2024。

三鷹といえば太宰が人生の後半住んでいた町。思い立ったように、三鷹への移動時間に電車で読む短編をKindleで落とした。

そんなにはファンじゃないからこういう時じゃないと読まないのだ。読み終えたのは、

「女生徒」。ある一日の生活における女生徒の意識の流れを追う独白体。こういうの書いてたんだな。

「桜桃」。自殺直前の作品ながら明るいというか、ふてぶてしく生きてくぞ感が出てる。遺書みたいなものか。

改めてWiki読むと何回未遂してんねんこの御仁。

昼に三鷹駅着くとサラウンドで「レンホーレンホー」ゆうて。神奈川県民やちゅーねん。

まずは鰻食べて、銭湯はしごに向けて精をつける。銭湯ラリーの4/5は15:30以降開店なので時間を持て余すのである。

太宰の入水地点や墓などを訪れようと思ったが暑すぎて断念。もう漫画喫茶ゲラゲラに行って涼むかと思ったがいやいや初志貫徹だ。

ということで駅近の商業ビル5Fにある太宰展示室へ。

太宰治展示室

三鷹住んでた頃の太宰の生活を再現。狭い間取りで家族を養い小説で得た金も続かず、女と薬、酒に明け暮れて。いつしか部屋を飛び出して玉川上水で南無阿弥陀仏。現代に生まれてたらどんな人生だっただろう。

和室

そして併設の美術ギャラリーで横尾先生の作品六点ほかを鑑賞。いい具合に時間を潰せた。無料なのがすごい。いよいよ銭湯巡り。

まずは千代の湯へ。駅から鬼遠いだけあってでかい。露天の広さに驚く。居心地よくて外気浴でずっとうとうとしていた。

千代の湯

2時間近くくつろいで外に出て空を見ると雲行き怪し。

雨雲レーダーから、すぐそこに積乱雲の塊が。
中心の+印からちょい北西に次の銭湯があるのだ。急いで移動しないと。
Fortniteかよ。

雨雲レーダー

バスを使い最短経路で三鷹は井口ののぼり湯へ駆け込むのとほぼ同時に鳴り出す雷、降り出す豪雨。

のぼり湯

脱衣所でデカい落雷とともにまさかの停電。
店主がブレーカー戻して復帰。

外は土砂降りなんだが、露天の奥まった窪みスペースが庇で守られて雨を遮ってくれる。そこで約30分待機。他に客がいないときに実践する銭湯体操&筋トレがはかどる。

湯のぼせしそうになったら岩に座り半身浴していると豪雨で冷やされた空気でクールダウンできてちょうどよい。

豪雨の中新たな来客もないので露天独占状態。

ほくほく気分で三湯目、境南浴場。ここはよく聞くが意外と普通の銭湯。天然地下水なので水質はいい。気はする。ぶっちゃけよくわからなかった。

境南浴場

四湯目、アサヒトレンド。天然井戸水の水風呂が広くて素敵だった。写真撮り忘れ。

五湯目、春の湯。八角形のカラン、イヨシコーラの薬湯。

春の日

5湯のスタンプ押して無事、景品の扇子獲得。

武蔵野三鷹湯巡り景品の扇子

一日でせわしなく回ったので消化不良感はある。暑さと豪雨で、太宰の短編「十二月八日」に出てくる銭湯の史跡も訪問し忘れた。次来るとしたら冬だろうか。


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