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空条蒸太郎受 ~板橋スパ「ディオ」~
蒸太郎が受付でスマホクーポンを見せると、土日料金の2,450円がぴったり2,000円になった。隣の初訪問客はクーポンを知らないようだった。
やれやれだぜ。
浴場に入るとどこか地中海の雰囲気を醸すカランと湯船。サ室は三段で横に広いが、びっしり席が埋まっている。スパの最後を名残惜しむローカル客が中心だろうか。
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年季を感じる遠赤外線ストーブにたっぷり蒸される。
TVでは角野卓三が「近藤春菜じゃねーよ!」とか言いながら中央線沿いを案内している。TVを普段見ないので、この逆転現象がいつ頃から出てきたのか興味深い。
蒸太郎は掛水して水風呂へ身を沈めた。決してキンキンではないが、ンドゥールのスタンドのようにアクアの生命感に溢れている。
お待ちかねの露天へ出るとおおっ!地中海のオーラ。やはりもうエジプト入りしていたんだな。
3セットも繰り返してるとSunsetの西陽が露天を黄金に染めだした。身体が乾き、スカイジャグジーへ。
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うわー、なんだこの微細発泡の渦。水面で無数のマイクロバブルが弾けては風になびき空中発散し、半身浴が捗る捗る。蒸太郎は「ディオ、もうおれをぶっ壊してくれ」と思うのだった。
スチームへ入ると一人きりになり、エンヤ婆のジャスティスみたいなおびただしい霧が場を支配する。蒸太郎はスタープラチナで霧を吸い込み、どこかでエンヤ婆が窒息した。
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内湯のエステバスへ。うわっ。両手で手すりを掴みジェットをくらうと両脚が水面近くでビーンってなって鯉のぼりみたいになって気持ちよすぎる。そんな恥ずかしいポーズにされて蒸太郎は「ああもうディオ様!」とか思うのだった。スタープラチナ出す間もなくほだされて。
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もはやスパ・ディオの繰り出す温浴プレイになす術もない。得意の「オラオラオラ」を逆にやられて、ディオがプッチに渡した天国へいく方法とはこれだったのかと納得するのだった。
【解説】
誰が得するのかわからないこの駄文、無駄に解説を試みる。
空条承太郎はジョジョの人気キャラ。承をスチームの蒸に置き換えた。
スパ・ディオとは板橋の温浴施設スパディオ。24/7/10で閉業する。ディオはジョジョの宿命の敵である。
「受」とは何か?と思った方はお近くのまんだらけまたはそれに類するショップに行ってみて欲しい。少年ジャンプの名だたる有名キャラの後ろにつく「受」なるワードで埋めつくされた棚に驚くであろう。「三井寿受」「宮城リョータ受」「空条承太郎受」。
承太郎と花京院のペアなどはその界隈では「承花」として一つのジャンルになっている程である。
私もその界隈に決して詳しくないが、承太郎とディオの関係が掘られてこなかったとは考えにくい。そうすると「承花」に倣い、二人の関係を「ジョディオ」で表現しようとする者はいなかったのか?
ジョジョランズが2023年に連載されたとき、主人公の名前がジョジョとディオを融合した「ジョディオ」であることにほとんどのファンは驚いた。第8部のジョジョリオンですでに仗助と吉良の融合が描かれていたので、コアなファンの中にはそれは伏線に過ぎず最終章はジョースター家とディオとの融合キャラが主人公になることに夢想していた者もいるかもしれない。
ていうかもともとジョナサンとディオが融合したところからすべて始まっているので、結局すべてはジョディオに帰着する。
しかしもしやその界隈では「ジョディオ」は初期連載時の太古から存在していたのでは?と、夢想するのである。(少し調べると「ジョナディオ」とかは形跡が見られる)
それにしても板橋スパディオは予想以上に素晴らしかった。閉業前に是非足を運んで頂きたい。