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祭りのあとで〜ベストアルバム『TWILIGHT WANDERERS』 マネージャーによる"愛こそすべて"の全曲解説
テイチクいまづです。
先週のアニバーサリーライブ、本当にスーパーでスペシャルなイベントでしたね。
わたしもコロナ禍であることをを束の間忘れることができたくらい、とても素敵な時間を過ごさせていただきました。
中田さんの歌唱は言うに及ばず、”仮面ライダー大集合”(奥野さん・談)ばりの錚々たるミュージシャンのみなさんによる素晴らしい演奏の数々、さらに中田さんに所縁のあるさまざまなスタッフの方々が駆けつけられた、まさしくハートフルな一夜でした。
以前、こちらのnoteでもベストアルバムのライナーノーツを寄稿していただいた、おなじみ奥ボウイ昌史さんによる、ライブ直後のライブレポ&笹原清明さんのライブ写真の数々にも胸が熱くなりました。
そして、昨日のトーク&ライブイベント<裕二の部屋~渋谷で1時~>は、ライブの裏話から中田さんの調味料のこだわり(?!)まで振れ幅広すぎ/脱線しまくりのトークに、最近購入されたというフルアコと呼ばれる甘い音色のエレキギターと、滅多にお目にかかれないピアノを取っ替え引っ替えしての弾き語りを交えた、まさに中田さんのお部屋にお邪魔したかの如き、ほっこり贅沢なひとときでした。
「え?そんなイベントやってたの??」というみなさんは、5/2(日)までアーカイブ配信でご覧になれますのでぜひ。いい感じにユルいです(笑)
その<裕二の部屋>でも中田さんのトークのお相手でご出演されたマネージャーの関口さん、実はベストアルバムのプロモーションで私たちレコード会社のスタッフが使用する紙資料用に、収録全33曲の”全曲解説”を書いていただいておりました。
テレビ/ラジオ局・出版社などにプロモーションをする際、メディアの方々に収録曲の魅力を伝える重要なツールのひとつとして、ソロになられてからの10年(椿屋四重奏時代からもすでにお仕事はご一緒にされていましたが)の中田さんの活動を傍らで支えられてらっしゃる関口さんにお願いしたところ、これがインナー向けの資料だけにとどめておくのが勿体無いくらいの内容で。
3月に中田さんが出演されたJ-WAVEのジョン・カビラさんの番組『-JK RADIO- TOKYO UNITED』でも、資料を読まれたカビラさんも感心されることしきりで、その文面と関口さんのお名前をオンエア中に叫ばれてしまったくらい。
(↑番組ブログにカビラさんと中田さんのツーショット写真が公開されてます)
ということで、今回のnoteは、その関口さんによる全曲解説をお届けいたします。
"Track by Track"〜10年を共に歩んできたマネジャーによる全曲解説
<DISC 1>
01.ひかりのまち(配信シングル「ひかりのまち」より)[2011年03月25日]
2011年1月の椿屋四重奏解散後はしばらく休んでソロ活動への準備期間に充てようとしていたところに、東日本大震災が発生。バンド結成の地でもあった仙台/東北への想いを込めたこの曲を震災から一週間で制作してYouTubeで音源を公開。
バンドマンから、一人のシンガーソングライターへ。「中田裕二」誕生の記念碑的楽曲。
(↑ベスト盤収録の音源に先んじてYouTubeで公開された最初期バージョン)
02.ベール(配信シングル「ベール」/1stアルバム『école de romantisme』より)
1stアルバム『école de romantisme』のリード曲。オリエンタルムード漂うレイドバック感あるアレンジがどこか郷愁を誘う独特なムードが魅力的。
椿屋時代のバンドサウンドと一線も二線も画しており、ソロとしての挑戦的な姿勢を感じさせる。
03.リバースのカード(1stアルバム『école de romantisme』より)
バンド在籍中から並行して開始したカバー曲中心の弾き語りライブプロジェクト<SONG COMPOSITE>でもすでに披露済みだった曲。本人いわく”アコースティック・ファンク”。
男女の駆け引きを軽妙洒脱な歌詞で表現。弾き語りライブではウォーミングアップ的に演奏される機会も多く、中田サウンドの魅力が軽やかに凝縮されている。
04.白日(1stアルバム『école de romantisme』より)
日本語を美しく響かせることに注力してきた中田の、シンガーだけでなくソングライターとしての魅力と力量がひしひしと伝わる名バラード。
イントロのガットギターの調べからノスタルジックな雰囲気に心地よく引き込まれてゆく。
05.灰の夢(配信シングル「灰の夢」/2ndアルバム『MY LITTLE IMPERIAL』より)
2ndアルバム『MY LITTLE IMPERIAL』収録曲の中でも、ひと際歌謡度高めのロックナンバー。
アルバムからのリード曲選びに迷っていた時に、西城秀樹好きの事務所社長のツルの一声でこの曲に決定(笑)
06.FUTEKI(2ndアルバム『MY LITTLE IMPERIAL』より)
女性に翻弄される男心をユーモアたっぷりの語り口で歌い上げるミディアム・ファンク。1stアルバムのツアー中に、サポートメンバーの小松秀行(Ba/ex-オリジナル・ラブ)や竹内朋康(Gt/ex-Super Butter Dog, マボロシ)に触発されぐっとファンクに傾倒していた時期。
Curtis Mayfieldへのオマージュ溢れるパーカッションの使い方にニヤリとさせられる。
07.UNDO(2ndアルバム『MY LITTLE IMPERIAL』より)
ライブでの登場頻度も高い重要曲のひとつ。サポートメンバーの隅倉弘至(Ba/初恋の嵐)をして「ライブで何度演奏しても(ベースのプレイに)いまだに正解が見出せない曲」と言わしめる程、一筋縄ではいかないリズムパターンがクセになる中田流歌謡ファンクの完成形。男女のやるせない心情を綴った歌詞をエモーショナルに歌い上げる中田の声のセクシーさが際立つ一曲。
撮影から編集までを自身でミュージックビデオを作ってしまうなど、楽曲への本人の思い入れもひとしお。
08.MIDNIGHT FLYER(配信EP『MIDNIGHT FLYER』より)
「ライブでお客さんが盛り上がれる曲を作りたい!」という思いから誕生しただけに、現在に至るまでライブを締めくくる「ド定番」曲。これぞ<ディスコ meets ニューウェイブ>の見事なマリアージュ!ミュージックビデオでは、楽曲のクールさと対象的な中田のユーモラスな表情が楽しめます。
3rdアルバム『アンビヴァレンスの功罪』収録バージョンとはミックスが異なっているので、興味のある方は聴き比べてみてください。
(↑こちらがそのミックス違いのアルバムバージョン)
09.ユートピア(3rdアルバム『アンビヴァレンスの功罪』より)
椿屋時代から中田が標榜してきた歌謡ロックの進化系ナンバー。イントロからエンディングまでとにかく疾走感がたまならい。
「MIDNIGHT FLYER」同様、四家卯大との共同アレンジによるストリングスが楽曲をドラマチックに引き立てている。
10.薄紅(4thアルバム『BACK TO MELLOW』より/配信EP『薄紅』収録バージョンと別ミックス)
全編を切なさと優美さが覆う、日本人の琴線に触れずにはいられない一曲。レコーディング時に「iichikoのTVコマーシャルに使われないかなー」という本人の発言も納得か(笑)
中田の思う「和」な世界観を、椿屋後期のレコーディングからの付き合いの奥野真哉(Key/SOUL FLOWER UNION)が見事なアレンジでまとめあげている。
11.誘惑(4thアルバム『BACK TO MELLOW』より/配信EP『薄紅』収録バージョンと別ミックス)
空前のAORブームが中田に到来した時期に作られた、ソロ・中田裕二の代表曲の筆頭に挙げられるナンバー。歌詞/メロディ/アレンジの全てにAORの粋が凝縮されており、この曲が演奏されないライブに遭遇する方がレアな「定番・オブ・定番」。
同年6月にリリースされたカヴァーアルバム『SONG COMPOSITE』のアレンジャーでもある本間将人のSaxソロに至るまで、とにかくパーフェクトな一曲。
12.愛の摂理(4thアルバム『BACK TO MELLOW』より)
往年の昼ドラを彷彿させる官能的なラブソング。イントロのドラムパターンからガットギターの調べに導かれ一気に曲の世界に引き込んでいくアレンジャーとしての中田の手腕は見事としか言いようがない。
エンディングに一瞬だけ聴こえる「ハァ~」という吐息も演出効果絶大。
13.STONEFLOWER(配信EP『STONEFLOWER』/5thアルバム『LIBERTY』より)
Marvin Gaye「I Want You」から着想を得て見事に独自の血肉と化した中田流ソウル/ファンクのひとつの到達点。
本人がイメージボードを作成したワンカメ撮影によるミュージックビデオは、曲の世界観のビジュアル化に成功。ロケ地の東京・丸の内で「STONEFLOWERごっこ」に興じるファンが増殖したとかしないとか(笑)
14.en nui(配信EP『STONEFLOWER』/5thアルバム『LIBERTY』より)
イントロのドラムフィルからゆったりと作品の世界に誘われる。流麗なサウンドと映画のワンシーンを切り取ったかのような歌詞が見事に相互作用。
奥野真哉の提言で参加した東京スカパラダイスオーケストラ/フィッシュマンズの茂木欣一(Drs)による、リバーブの深いピッチ高めのスネアドラムの響きが印象的。
15.朝焼けの彼方に(5thアルバム『LIBERTY』より)
バラードのお約束ごとをすべて詰め込んだかのような、男女の別離を歌い上げる直球ラブソング。中田の作品にしてはあまりに正統派過ぎて、マネジャーが「え、本当にこれでいいの?」と訊き返したとかしなかったとか(笑)
ソロ以降は、ありそうでなかったバンドメンバーの演奏シーンだけで構成されたミュージックビデオにも正統派ぶりが反映されている。
16.DIVERS(新曲)
本ベスト盤用の2曲の新曲のひとつ。近作ではすっかりナリを潜めていた(?)小気味好いテンポが心地よいポップ・ファンク。長年のファンからは「お、こういう感じ久々!」と快哉の声が聞こえてきそう(笑) ギターソロの裏で英語で何て言ってるのか、ぜひ聴き取ってみてください。
<DISC 2>
01.ただひとつの太陽(Sg『ただひとつの太陽』/6hアルバム『thickness』より)
ソロ5周年のタイミングに「CDシングルを出してみたい」という本人のリクエストがきっかけで作られた、アメリカンオールディーズ調のハートフルなラブソング。いつどんな時にどんなアレンジで演奏されてもハッピーな気持ちにさせてくれる曲が中田裕二のシングルになる日が来るとは!
百戦錬磨の辣腕揃いのメンバーによる盤石なアンサンブルに身を委ねる中田の歌い上げっぷりに、場末のスナックでカラオケに興じるサラリーマンの姿がダブります(笑)
02.THE OPERATION(Sg『THE OPERATION / IT’S SO EASY』/6hアルバム『thickness』より)
CDシングルシリーズ第2弾は、これまた懐かしい「両A面」というコンセプトで制作。次曲の「IT’S SO EASY」共に、origami PRODUCTIONSが共同プロデュースに参加。こちらは関口シンゴ(Ovall)とのアレンジによる”アッパー・サイド”のディスコナンバー。
ライブでは「MIDNIGHT FLYER」or こっち、的なポジションを担っている。
03.IT’S SO EASY(Sg『THE OPERATION / IT’S SO EASY』/6hアルバム『thickness』より)
こちらはShingo Suzuki(Ovall)共同アレンジのソウルフルな”メロウ・サイド”。
2016年4月に発生した中田の故郷・熊本地震後に作られた一曲で、心にそっと寄り添ってくれるジェントルな歌詞に救われたファンも多かった。
04.Deeper(6hアルバム『thickness』より)
D’Angeloに代表されるヴィンテージ・ソウルへの中田のシンパシーの具現化に成功したトロットロな官能ソウル。カヴァーアルバム『SONG COMPOSITE』にも参加、John Legendとも共演経験のあるSOKUSAI(Ba)のベースプレイが中田の狙いを裏付けている。本人も特にお気に入りの一曲。
05.Nobody Knows(7hアルバム『NOBODY KNOWS』より)
それまで中心だった艶っぽい男女の駆け引きの情景描写から一転、30代後半に入り、より広い人間愛や哲学的な言葉が歌詞の中で綴られるようになったアルバムの表題曲。
ビッグネームから気鋭の新人まで、現在のJ-POPシーンのアレンジャーとして引く手数多のトオミ ヨウと初タッグ。先輩たちとの作業が多かったこれまでと異なる同世代のミュージシャンとの共同作業に驚きと高揚感をおぼえたのもこの頃。
06.正体(7hアルバム『NOBODY KNOWS』より)
ライブでも中田が好んで演奏する機会の多い、コンテンポラリーR&Bからの影響も感じさせる腰の据わったミディアム・ファンク。知人のライブで目撃し参加を打診した石若駿(Drs)と、その石若の紹介で参加することになった新井和輝(Ba/King- Gnu)という、自身よりひと回り近く若い世代のミュージシャンとのによる共演は、以後の中田の活動に少なからず影響を与えることに。
スリップビートと、ラップの要素を取り込んだ節回しによる歌唱のマッチングも秀逸。
07.ロータス(7hアルバム『NOBODY KNOWS』より)
出来立てほやほやの中田の弾き語りをベースに、トオミがイチからアレンジを組み上げていくという初の試みで完成された一曲。このころからハマりだしたという仏教に導かれた歌詞と、たおやかなメロディー、トオミ印(じるし)満載のトラックの組み合わせなど、あらゆる要素が新鮮に響く。
アレンジデモを聴いた事務所社長の「これでしょ!」のツルの一声(「灰の夢」に続いて、これで二度目!)で「正体」と併せて推し曲に(笑)
切り絵師・チャンキー松本による切り絵をフィーチャーしたミュージックビデオは、NHK「みんなのうた」で流れてても不思議ではないアートな仕上がり。
08.ランナー(配信シングル「ランナー」/8thアルバム『Sanctuary』より)
中田史上最短尺(2分台!)ナンバー。ヒラ歌はひたすらラップ調で押し、サビで一気にポップに展開するという、国内のメジャーなヒップホップマナーを踏襲しつつも、サウンドはアコースティックギターのカッティングでぐいぐい引っ張っていくというオーガニックなスタイルに中田のこだわりが感じられる。
諧謔と皮肉が軽やかに入り乱れる言葉のマシンガンはついつい口ずさみたくなる。
09.幻を突き止めて(配信シングル「幻を突き止めて」/8thアルバム『Sanctuary』より)
「ランナー」同様、こちらもアコースティックギターのカッティングで引っ張りつつも、よりオーセンティックなロックサウンドを展開。中田の得意とする歌謡感が久々に顕著に感じられた一曲。
この曲に限らず、数多のレパートリーで披露してきた自身が弾く歌心あふれるギターソロがここでも際立っている。
10.月の憂い(8thアルバム『Sanctuary』より)
アルバム『Sanctuary』ではトオミとの共同作業が増加、これはその中の一曲。緻密ながら「間」をしっかり感じさせてくれるトオミによるトラックと、ムードの演出に重きを置く中田の歌メロの絡み具合に、タイトルどおり月面を浮遊してるかのような感覚におそわれる。
11.海猫(配信シングル「海猫」/9thアルバム『DOUBLE STANDARD』より)
丁寧に抽出された哀愁に満ちた歌詞と、ギリギリまで絞り込んだ少ない音数によるサウンドが一体となって表現された中田の新時代突入を告げる(バラード、ではなく)バラッド。
メディアでも度々本人が語ってるように、音楽家、ひいては一個人として自身の進むべき道に迷い悩んでいた中田に一筋の光を与えてくれた思い入れ深い一曲。
ミュージックビデオでも見られるビジュアル面の変化にも、本人の心境が反映されている。
12.DOUBLE STANDARD(9thアルバム『DOUBLE STANDARD』より)
自らが「寺尾(聰)ソング」と呼んでるだけあって、かの名盤『Reflections』を現代にタイムスリップさせたかの如きダンディズムナンバー。
リリースから一年未満にもかかわらず、中田の全楽曲中、音楽配信サービスでの再生数が目立って多いという世間のリアルな反応が、時代が求めるサウンドへの目配せを怠らないプロフェッショナルな音楽家としての中田の矜持を感じさせてくれる。
13.どうどうめぐり(9thアルバム『DOUBLE STANDARD』より)
「Deeper」と対を為す、コンテンポラリーなミディアムスロウなファンク。多くの女性リスナーに「耳が孕む」(!)と言わしめる、中田のシンガーとしてのセンシュアルな魅力を堪能できる。
小松シゲル(Drs/NONA REEVES)と千ヶ崎学(Ba/ex-KIRINJI)による、ソウル/ファンクマナーに精通したコンビネーションに、自然と腰が動く。
14.君が為に(10thアルバム『PORTAS』より/配信シングル「君が為に」と別ミックス)
新型コロナウィルス感染症拡大により日常の活動の制限を余儀なくされたことで、思い、悩み、葛藤するすべての人たちに捧げられた、真摯な言葉と心にそっと寄り添う慈愛に満ちたメロディーによるバラッド。レコーディングはメンバー全員がリモートで参加。自身初となるリリックビデオも制作。
15.BACK TO MYSELF(配信シングル「BACK TO MYSELF」/10thアルバム『PORTAS』より)
すべての楽器の演奏が中田ひとりで録音された100%セルフ宅録ナンバー。Roxy Musicにインスパイアされたと言いつつも、現代的な脱力感が心地よいアレンジが新鮮。仏教観を平易な言葉でさらりとまとめ上げる作詞家としての成熟ぶりが垣間見られる。
対外的な活動の自粛期間中に、読書や70-80年代の日本映画の名作鑑賞、さらには和装と、音楽以外の興味が拡がりまくった中、SNSを介して海外のアーティストとコンタクトをとり始めるようになり、その流れで、本作のミュージックビデオをニューヨーク在住の映像作家/アニメーター・Helen Ratnerに依頼した。
16.ゼロ(10thアルバム『PORTAS』より)
松本清張原作・野村芳太郎監督による日本映画史に残る不朽の名作「ゼロの焦点」観賞後すぐに詞と曲の両方を一気に書き上げたという、中田自身もお気に入りの一曲。イントロのドラムパターン以降、すべての楽器がひたすら淡々と、しかしながら蒼い炎を燻らせてるかのように進行していくサウンドは、まさに映画の世界そのもの。
都会の片隅で展開される様々な人間模様を切り取ったミュージックビデオにも、映画へのオマージュが横溢している。
17.TWILIGHT WANDERERS(新曲)
本作のタイトル曲にして、クロージングナンバー。複雑なコード進行を多用し、箱庭のように細かく作り込んできていた人間(本人はいたって当たり前のように作っていただけらしい。笑)と同一人物が作ったとは思えないくらいの清々しさで、優しく熱く染み入るシンプルの極みの珠玉のバラッドが誕生。
この境地に達する10年の道程を一気に辿ることのできる本ベストアルバムを締め括るにこれ以上ないくらい相応しい楽曲だと、聴く者すべてが感じてくれることを願わずにはいられない。
先日から通販も始まった、見応え読み応えありまくりの公式ブック「YUJI NAKADA 10th ANNIVERSARY OFFICIAL BOOK “TWILIGHT WANDERERS”」にも関口さんのインタビューが載ってます。
中田さんとの出会いから現在に至るまで、興味深いエピソードの数々は、ファンのみなさんにこそぜひ読んでいただきたいです。