板の外の魔物
check…
まずは今日の空気、まずは今日の客
まずは今日の現場、ここの温度感
ノリは良いのか?いや、ノリ悪りぃのか?
ダレて来ちゃいねぇよな?
…って誰と話してんのか…
呑まれちゃ一巻の終わり
時間はもう迫ってる
参観日のガキのごとく妙な気分で待ってる
何か起こりそうな予感
研ぎ澄ませテメェの五感
無冠の帝王じゃ終われへん
成し遂げてから死ななアカン
やたらヤバめ発汗作用
ナイトフライト夜間飛行
ブッ倒れて急患で運ばれるほど
振り絞ってこそ得られる生きてる実感
客がパンパンでもスカスカでもブチカマスだけ
誰が待っていたって居なくたって
もうヤメラレナイ ヤメラレナイ
何遍だって また此処に
離れられない 離れられないぜ
UP&DOWN 繰り返し
逃れられない 逃れられない
分かっていたって また此処に
離れられない 離れられない
この板の上には魔物が潜むぜ
屍の山掻き分けて
お気張りやすbaby陽の目浴びるまで
べしゃりブリバリエブリデイ
泣くも笑うも己次第、相方(mymen)
末路憐れも覚悟の上
お気張りやすbaby陽の目浴びるまで
べしゃりブリバリ修羅場綱渡り
Creepy Nutsの『板の上の魔物』という曲のリリックの一部ですが、板の上だけで戦い続けてきたCreepy Nutsだからこその重み。
そして、そこで勝ち続けてきたからこその説得力。
Creepy Nutsさんとお仕事させていただいた際
不良でもパリピでもないR-指定さんに、私はこんな質問を投げかけたことがある。
「ヒップホップの世界にいたら人間関係とか大変じゃないですか?」
「人間関係ですか…?う〜ん…」
2〜3秒考えたのちR-指定さんは、こう答えました。
「スキルさえあれば、みんな認めてくれるんですよね」
まさに、板の上でポジションを勝ち取った男にしか許されない言葉。
ロビー活動でヘラヘラする奴らを尻目に、己の力を磨き続け認められ今の立場を手にした。
これは、ただの好みの話ですが
私はそういう人が大好きです。
板の上で勝てばいいんでしょ?
本番のパフォーマンスで圧倒すればいいんでしょ?
エンタメの世界は全て
そういう人たちの集まりだと思っておりました。
得体の知れない板の上の魔物と戦いながら
しのぎを削って殴り合うリング。
それこそが私の憧れた世界。
板の上に潜む魔物は厄介な存在です。
だけど、正直です。
板の上の魔物は掴みどころがありませんが、ウソをつきません。
板の上の魔物との戦いには悩まされる反面、誠実さを伴います。
だから、板の上の魔物と対峙できることは素晴らしい。
それは真っ直ぐ戦っている証拠だから。
その反対に
全てを破壊に導くのは板の外の魔物。
そう、板の外にも魔物が存在しております。
その魔物は救いようがなく、誠実さのカケラもありません。
ここから書く話は、読んでくれている人にとって
ちんぷんかんぷんな内容になります。
不特定多数が読める場所なので、当然配慮します。
だけど、自分のために書きます。
「それなら日記帳に書けよ」と言われそうですが
分かる人にだけは届いてほしいので、ここに書いて自分史に刻み込んで年を越します。
ほとんどの人には理解不能なノンフィクションになりますので、ご了承ください。
「こっち側から全てコントロールできる」
「イエスマンだから何でも言うこと聞いてくれる」
その失礼極まりない抜擢の理由。
全てはそこから始まった。
いや、始まったのではなく、その時点で終わってしまったとも言える。
大変な立場なのだと想像して飲んだ。飲まざるをえなかった。
その裏に隠されていたドス黒いものを
もっともっと慎重に考えるべきだった。
実力以外の部分で抜擢しても板の上には立つ。
そんなものは無理がある。
当たり前。与えられた役目が違うのだ。
しかも、あることを隠してまで。
あんなマイナスなことを隠してまで抜擢にこぎつけて手なずけた。
なぜか?とにかく自分の手下が欲しかったのだ。
自分が絶対的な立場になれる世界を築き上げ、それを守るための駒としての抜擢。
だけど、その真相を知るのはずっと後のこと。
見抜けなかった。
手下を欲していた理由まで見抜けなかった。
その時に何もかもを見破り強引にでも突っぱねることが許されていれば…
あの時、板の上での勝負を譲らなければ、運命は変わっていたのだろうか?
板の上の話を抜きにしても
国のお金の不正にまつわることを隠したまま押し通すのは許されない。
さすがに、それは伝えないと筋が通らない。
誰が看板?誰の抜擢だと勘違いされる?誰が背負うことになる?
矢面に立つ人間が全てを背負うのだ。
あなたはちゃんと考えていなかったし、守る気なんて最初からなかった。
1番好きで1番嫌い。
活躍すれば嬉しい反面、足を引っ張りたくなる。
人気者にはさせたいが、幸せになってほしくはない。
その、あなたの複雑な感情は全てを崩壊に導く。
もちろん、あなたの目論見は当たる。いや、自分のために当てにいく。
たしかに、彼は板の外では頭角を現し、あなたに手なずけられた結果、太い居場所を確保できた。
影でサポートし、裏でいろいろ吹き込み、あえてハマるように仕組んだことも知っている。
「あの目の据わり方なら大丈夫」「そういう癖は一生治らない」
あの時、そこまでその言葉の意味は深く考えていませんでした。
その目利きの鋭さ。他のことに活かせば、いろんな人を救えるはずなのに…
私は早い段階で気づいていた。
いや、気づいていた人は多いだろう。
だが、これがベストな道だと信じて突き進んだ。
それと同時に、私だけは板の上にこだわった。
だから徹底的に向き合い、板の上で輝けるための提案をし、できる限り知恵を振り絞った。
だけど、それは無理だった。
抜擢理由から間違っている。
板の上をナメている。プロの芸事の世界をナメている。
表に立つ人を実力で選ばないなんて、失礼にもほどがある。
しかも、本人から「苦手」と公言された時点で万事休す。
不可能だったんだ。そもそも。
みんなは知っていた。やっても無駄だと。
本人も知っていた。やっても無駄だと。
板の上ではなく、板の外で光る人間だと…
今思えば、本人が1番分かっていたのだろう。
だが、板の外で頑張る姿を見れば見るほど、距離は遠のく。
なぜなら、尊敬は難しくなるからだ。
どうやって尊敬すればいいのか…?
ムリヤリ尊敬しようと悩み苦しんだ。
けど、そんなことを悩んでも時間の無駄。
そもそも役割は板の外に与えたんだ。
それでいいじゃないか。そのための抜擢。
何度も何度も頭に叩き込まれながら、みんな板の外でのパフォーマンスだけを評価し、板の上でのパフォーマンスに対しては批判の嵐。
何度言われただろうか。
「あの人は、それでいい」
板の上で戦う人にリスペクトがないことを知った。
板の外に潜む魔物は予想外に多かった。
何もかもが終焉したのち「オマエはピュアすぎる」と注意を受けた。
あの人が、この世界は悪い人ばかりだと教えてくれた。
たしかに、私は信じすぎた。
裏切られたんじゃない。騙されていた。
でも、信じずして前には進めなかった。
信じていないのに信じているふり。
そんな器用なこと私にはできなかった。
理解してほしかったけど、それは通じない。
私にとって大切な人でも
みんなにとっては、ただの商売道具。
それ以上でもそれ以下でもない。
分かってはいたけど、その事実を100%飲み込んだまま一緒には戦えない。
大切な人が騙されている姿は想像以上につらかった。
騙されていることを知りながら、それでも騙されにいく精神状態。
私生活の乱れは全てに影響を及ぼすが、そもそも私生活を乱れさせたのは誰なのか。
板の外の魔物は裏で絵を描き、狙いを定めてはポジションを確保する。
いつものことだ。
しっかり目を見て媚びることができる人の正体。
利用価値さえ感じれば、誰にでもペコペコ擦り寄る人の生態。
平気であちこちに恩人を作れる人の恐ろしさ。
世間知らずは私だった。
1度自分の立場になってほしかった。
自分の立場になれば、みんな苦しくて心が悲鳴を上げたはず。
大切な人が騙されていて放っておく人は少数なはず。
でも、甘かった。
誰が自分の立場を想像してくれる?
そんな人いるわけない。
みんなにとっては心底どうでもいいこと。
「宴会での立ち回りを押しつけてラクできる」
「ゴマスリされて気持ちよくなってたよね」
「だから、自業自得なところもあるよ」
本当にそのとおり。
心の隙を突かれた落ち度はある。
孤独につけこまれたのは確か。
それはさながら麻薬。
全てを失うリスクと常に隣り合わせ。
あのとき…孤独に寄り添いきれなかった私の責任も痛感する。
いくら裏で仕組まれたものとはいえ、ここは本当に落ち度だった。
「尊敬してます!」
「恩人です!」
いったい、あなたは何人の人にそんな重い言葉を言ってますか?
表面的な言葉なんて全く意味をなさない。
あなたは誰のことも尊敬していないことが分かる。
利用価値を感じているだけ。
自分が得をするために媚びているだけ。
「媚びているつもりはなく本当に尊敬しているだけ」
そう言っていましたが、その言い分は通用しない。
「尊敬」「恩人」
あちこちで重たい言葉を安っぽく使いまくる人は言葉の力を失い、言葉の意味を消滅させる。
おそらくは
「本気で尊敬している人が100人いるんです」
「人生の恩人が50人いるんです」
こっちの目を見てそう言ってくるでしょうけど
それは通用しない。
なぜ、通用しないのかは感覚で分かってください。人間には心があるとしか言いようがない。
さらには、尊敬や敬意を伝えるのは言葉だけじゃない。
言葉で表現することは世界で1番簡単。
それだけなら誰でもできます。
本当に尊敬していれば、本気で敬意を払っていれば
あなたは板の上で戦ったはず。
いいですか。
口先だけで全てを解決させようとしてはいけません。
もう、遅いですが教えておきます。
誰にも媚びず、板の上で一心不乱に戦い続ければ
言葉の重みは自ずとついてきます。
板の外側で戦い続けた結果、言葉の重みを失い、存在感も軽くなり、妙に口先だけが達者になってしまった。
なぜ、あなたの言葉が心に届けられないか?
なぜ、プロの中に混ざった時スベるのか?
「なんで通用しないんやろ…?」
みんな、長年に渡ってそう言いながら答えを見つけられていませんでしたけど
私は答えを知っておりました。
表現者は
実力やセンスだけじゃなく生き様も問われます。
板の外側の戦いだけで必死に食らいついてきた現実が
お客さんにも透けて見えるからウケない。
きちんとした人生経験を積んだ大人には、不思議なくらい見透かされる。
これがプロの世界における芸事の真髄。
私は答えを知っていましたが、誰もピンと来ないと思いましたし、現状を変える気がないことも分かっていたので、みんなにはあえて言いませんでした。
敬意のなさは伝わります。
特に私は見抜けます。
私の立場を考えれば誰でも理解できる。
理屈や論理ではなく、心を向ければあっさり見抜ける。
もちろん勘の鋭い人なので、見破られていたことも知っていたはず。
だから、あせったのかもしれません。
「見破られていることには気づいている」と、教えてくれた人もいましたが…
もう、どうにもならない。
だから、アレを観て良いと思える人たちは本当にかわいそうだけど…
それも仕方ない。
偽物を観て喜ぶ人生…
感性の乏しい人が世の中にはたくさんいることも知りました。
都合良く話を変えて吹聴し、それすらも飯の種に変えていくたくましさは立派。
そんな人だとはもちろん知っておりますが
もう、放っておくことに決めた。
いつか、天罰は下る。
これは恩を仇で返すどころのレベルではない。
ここまでめちゃくちゃにして取り返しのつかない事態にまで発展させ、ただで済むはずがない。
絶対に天罰が下る。
だから、放っておくことに決めた。
そして、2020年は世界が一変し、世の中の情勢も激変。
突如として板の外での戦いが消滅。
だが、いきなり板の上を求めたところで時すでに遅し。
コロナによって食事の席が消滅してしまった結果…
彼は完全に役目を失ってしまった。
残されたのは板の上でのパフォーマンスだけ。
本番だけで実力を発揮するしかなくなったが…
これは事実上の終わりを意味している。
板の上で活躍できる人なら、そもそも板の外で生き延びる道など選ばないのだ。
みんなだって知っている。
プロの世界では通用しないことも。
だから、あの世界へ移り住んだことも知っている。
みんな、裏では言いたい放題だったけれど
いくらなんでも表舞台に立つ人間に対してのリスペクトがなさすぎた。
全ての始まりは
板の上を生業としなければいけない人に対して、板の外での活躍を求め続けた弊害…
何年求めた?
長すぎると誰も思わなかったのか?
みんな彼のことを「宴会部長」と裏で呼んでいましたが、やっぱりそれは失礼すぎる。
1番彼を評価していなかったのは誰なのか…
「あの人の役目は本番以外」
長年そう言い続けてきた人たちです。
2020年、コロナによって現場は突如としてシビアな戦場へと生まれ変わったが、私は最初からこうなることを予測していた。
最初から真剣に板の上と向き合っていれば間に合った可能性は1%残されたはず。
でも、もう無理だった。板の上をおろそかにしてきたツケが回った。
勘違いされたかもしれないが
私は実力不足に対して何かを言いたいわけではない。
才能やセンスは生まれ持ったものも大きい。
力量のなさは本人も自覚していたし、プロの中では通用しないことも認識していた。
しかし、問題なのは板の上に向かう姿勢。
板の上で戦えないぶんを板の外で埋めようとしてはいけない。
表舞台に立つ人間は
たとえ板の上で通用しなくても、板の上にこだわるべきなのだ。
早い段階で板の上を諦めたことは知っていたが、永遠に板の外だけでリカバリーするつもりだったのか…?
そんなこと不可能に決まっている。
『プロの世界で売れる』ということが、どれほど凄いことなのか?
当然、私は知っています。どんな経緯であれ、プロの世界で売れることの凄さは知っております。
だからこそ…あちこちでゴマすりをする姿には幻滅しても仕方がない。
私はプロの世界に敬意を持っているからこそ幻滅してしまう。
幻滅しないのなら、板の上で戦うプロの戦士たちに敬意のカケラもない証拠。
だから、板の外で生き延びようなんて…
メインが誰なのか考えれば、それが不可能なことは分かるはず。
誰よりも板の上の勝負で勝ち上がってきた人相手に
ロビー活動だけで挑もうなんて…
やっぱり、いろいろナメられていた。
尊敬どころか、バカにされていたのだ。
ただ、バカにされても仕方がないほどに脇が甘かったのも確か。
表舞台の人間は板の上のパフォーマンス次第だと、しつこく私は言い続けてきた。
みんな、その意見を否定し続け、太鼓持ちとしては超一流だと評価しながら長年彼を裏でバカにしてきた。
やはり私が正解だった。
まさか、こんな形で露呈されるとは思っていなかったが、実力勝負を軽視すれば最悪の末路を辿る。
裏ならまだしも、表に立つ人間が板の外で戦い続けることは絶対に不可能。
私はいつかこうなることを予測していたから言い続けてきたのだ。
それでも板の外の魔物には響かない。
板の外の魔物たちにとって、そんなことは些細な出来事。
バレてしまえば次の一手を考えるだけ。
もう終幕のフラグは立っていた。
まさか、会社自体が弱みを握られていたなんて私は知らなかった。
それは本当に初耳だった。
そんなウソみたいな話、聞いたことがない。
「あの人が辞めたら大変なことになる」
数年前から、ずっとずっと言われ続けてきた。
理由を聞いてもハッキリと明言はしない。
裏に何があるのか…?
その真実は、あまりに意表をついてきた。
人を騙す人間は永遠に人を騙し続けることを知った。
別の現場で起こったことを持ってきて押しつけて隠し通してハシゴを外す。
想像以上に板の外の魔物はやりたい放題だった。
忘れられない言葉がある。
「お金払ってないんだし、そんな真剣に観てないよ」
「そう考えたら、板の上って何なのって思わない?」
突き刺さった。
正解なのかもしれない。たしかに。
チームの長が言うのだから、イコールそれがチームの方針。
そうか。オワコンって背景には、いろいろ複合的な要素があることも知った。
1つ勉強になりました。
これは皮肉でもなんでもなく本気。
そんな考え方の人がチームの長にいた。
隠れた元凶がもう1つあったのだ。
多い。いくらなんでも悪が多いよ。
せめて、最初から正体を見せてくれていたら
こちらにもやりようがあったかもしれない。
それでも私は存続のために動き回りました。
もう、メンタルは限界に近かったですが
私にとっては心の底から愛を注いだ作品だったから。
板の外の魔物にとっては利用価値がある時だけの商売道具ですが
私にとってはかけがえのないものです。
板の上にこだわる背景には愛がある。
全く愛がなかったとすれば、こんな私でも板の外で生きる人を理解しようとしたかもしれません。
でも、結果として
その薄情さが社風だったとは…
あの突然の改悪が全てを物語っています。
まさか、そんな社風だなんて想像できなかった。
私は知らないことが多すぎたし、いちいち意表を突かれすぎた。
冷徹なまでにバッサリと切り捨てる。
そこに人情や心は一切なし。
逆に気持ちいい。逆に潔い。どこにも赤い血は流れていない。
ハシゴを外すのはお家芸。
「地獄へとおいでやす」と言わんばかりの仕打ち。
やはり商売道具。人間を1つの駒としか思っていない。
そういえば、終盤に電話でハッキリ言われましたね。
「大切な商売道具」だと。
心があるふりをして、人の心を開かせて味方のふりをして最後に突き落とすプロフェッショナル。
私は本当にバカだった。いとも簡単に騙された。
魂を売らず真っ直ぐ生きようとし始めた私に利用価値はなくなった。
それはよくよく分かりました。
「コロナ自粛を通して人生観が変わった。自分の無力さを痛感したので、せめて人間としては正しく生きたい」
この私の発言が全てを終わりに向かわせた。
「家族を大切にしたい」
「家族を守りたい」
これは禁句だったことも後から知った。
人として正しく生きることを心に誓った私の運命は
この瞬間に全て決まったのです。
人間として正しい道を選べば、完膚なきまでに叩き潰しにくる。
悪魔に魂を売り渡した大人たちは、手加減という言葉も知らない。
電撃的に辞めて、全てを押しつけ徹底的に潰しにきた。
『嫉妬』という言葉を盾に、うまく立ち回られた。
嫉妬というアイデアが誰のもので、追い込み方と立ち回り方を入れ知恵されているのもすぐに分かった。
ここまで全てを絵に描いていたのだろうか。
相手に不利な状況を作らせ、追い込んで八方塞がりにする。
やりかたが巧妙すぎる。追い込みかたに弱点がない。
こうなれば、なすすべはなし。
数々の人間を潰してきた百戦錬磨の悪人に勝てるはずがない。
人を信じれば信じるほど、カウンターを浴びせてボロボロにさせるやり口…
あの、恒例のやつがフルパワーでこっち側に飛んできた。
責任を感じ、自ら身を引いた。
どんな経緯であれ、ハメられたのは自分の落ち度。
最大限の筋を通した私は、それでもなお板の外の魔物たちから滅多刺しにされる。
悪い大人からすれば赤子の首をひねるより簡単な作業。
人の人生なんて、どうなろうと知ったこっちゃない。
とことん筋は通さず、潰すと決めれば徹底的に潰しにくる。
本性を現した悪魔は一切容赦しない。
ただ、私も一方的な被害者づらはしません。
「あいつも今まで見て見ぬ振りをしてきたのなら、それは悪魔に魂を売ってきたのと同じ」
裏でそう言われてたんでしょうね。
それは、本当にそのとおりです。否定しません。
だから、抜けがけは許さないってことだったのでしょう。今思えば。
毒を食らわば皿まで。
そんな世界でいつのまにか生きて
いつのまにか騙されてきた。
そして、長きに渡って続いてきた1つの歴史が終幕する。
金字塔を打ち立てたのは誇り。
板の外の魔物たちには分からないだろうが、板の上を生業とする人にとって、それは誇り。
だけど、なんでここまでひどい仕打ちを?
まさか、板の外で戦ってきた人が
板の上で命を削ってきた人の築き上げた城を崩壊させてしまうなんて…
太鼓をナイフに持ち替え、刺し違えることを選んでくる結末は予想できなかった。
「こっち側から全てコントロールできる」なんて呑気なことを言いながら彼を連れてきたあなたは
この終わりかたを望んでいたのでしょうか?
もしかして、これもコントロールの一部なのでしょうか?
実際、その可能性も感じますが…
城の倒壊は想像以上の大きな爆発を起こした。
みんな逃げた。
爆風が当たらないように。
凄い威力だったので、あれは逃げても仕方ない。
当たったら死にますから。
こっちに爆弾を押しつけて、みんな一斉に逃げた。
徹底的に、徹底的に、全て押しつけられた。
裏で絵を描いてはジワジワと追い込んでいく。
おなじみです。手口は。
正しく生きることは本当に難しい。
正しく生きようとすればするほど、完膚なきまでに叩き潰される。
板の上の魔物とは戦えても
板の外の魔物とは戦うことすら不可能。
ハシゴを外して大ケガを負わす。
人を陥れては知らんふり。
そりゃあ、板の上の話など出てくるはずもない。
板の上にこだわったら板の外の魔物に喰われる。
板の外の魔物と共存するためには
自分自身が板の外で戦う決意をし、悪魔に魂を売り続けなければいけない。
都合が悪くなれば排除。
言うことを聞かないなら追い込みをかける。
会社のため?出世のため?本当に何のために?
1人、2人の人生、平気で叩き潰す。
イヤなら、板の外で生きて悪魔に魂を売り続ける覚悟を決めろ。
突然、化けの皮が剥がれ
冷徹な大人の顔を剥き出しにして見せてきた。
だから、もう人を信じることは今後ない。
それくらいの傷を心に負った。
「騙すより騙されろ」と誰かが言った。
これまで私もそう思って生きてきた。
でも、本気で騙されたら、そんなこと言ってられなかった。
どこか対岸の火事だと思っているからこそ
「騙すより騙されろ」が言えるのだ。
こんな経験をした私に、それを言える人はいないはず。
無数の点と点が全て線でつながった。
そして、ハッと目が覚めた。
世の原理は性悪説。
人は生まれ持って悪なのかもしれない。
もしくは、絶対悪にならざるをえない。
大人になって誠実な人などいない。
大人になってピュアに人を信じる人は褒められたものじゃない。
それは、ただの大バカ。
「騙すより騙されろ」ではなく
格言として残すなら
「人を騙すのは当たり前。騙される奴がバカ。」
だから、信じた私が全て悪い。
分かっています。誰が悪かったのか?
私です。
世間知らずのまま悪と戦うのは身の程知らず。
魑魅魍魎が渦巻く世界では、世間知らずも悪なのです。
板の外の魔物たちと対峙した結果
私は騙され叩かれハシゴを外されウソを書きまくられ追いつめられ
あげくに誰よりも心を込めて守ってきた城も潰され、敗れ去りました。
悪魔は強い。本気を出した悪魔に勝ち目などない。
もう、人を信じることはやめます。
いや、もはや不可抗力。誰かを信じたくても体が拒否反応を示す。
だが、人間としては正しく生きられた。
一度の人生、それでいい。あえて私はその道を選んだ。
その結果
ハメられても潰されても後悔はない。
悪を切ることができて、内心ホッとしている自分もいる。
コロナで少し早まっただけ。
どちみち、いつか化けの皮は剥がれたのだ。
これは『名誉の負傷』だと…
そう言ってもらえて私は救われました。
大切な人にも深い傷を負わせてしまったが
その大切な人を守ることはできた。
それでいいんだ。それでいい。私はその道を選んだ。
あのまま突き進む未来はありえなかった。
取り返しのつかないところまで行ってしまったが
それでも引き返せてよかった。
コロナは隠れていた真実を浮かび上がらせてしまい、全てをむきだしにしてしまう。
もう、悪魔との共存はこれにて最後。
ただ、これだけは伝わってほしい。
誰よりも中身にこだわり、誰よりもお客さんファーストで私は戦ってきました。
私は、ずっとずっと板の上の魔物と対峙してきたんです。
あなたたち板の外の魔物には分からないでしょうけど。
それが私の生きる道であり美学。
ウソだったのかもしれませんけど、最後にあなたはそれを認めるような発言を私にしてくれましたね。
少しだけ嬉しかったです。ウソでも。
自信を持って言えます。
どうやったらもっと観てもらえるか?
どうやったらもっと面白くなるか?
そればかりを常に考え、全力を尽くし、誰が見ても恥ずかしくない作品にしたかった。
板の上だけにこだわって、真剣に勝負してきました。
ただただ、お客さんに喜んでほしかった。
私はお客さんに向けて、ベストを尽くしていたのです。
私が抜擢してもらった理由…
『中身をおもしろくしたい』
『結果を出したい』
『だから、協力してほしい』
そう言われたんです。
その思いが根底にあるから、私は続けてこられたんです。
観てくれている人たちのためです。
そして、大切な人のためです。
板の外で生きようとするあなたたちには綺麗事に聞こえるでしょうが、これが私の本音です。
だから、「お金払ってないんだし、そんな真剣に観てない」なんて
つまらないことは言うな。
それが、あなたの本音なのは分かる。
別にどうなったところで給料が変わらないのも分かる。
たしかに、無料で観てる人が真剣に観てる保証なんてありません。
でも、そんなことは言うな。仮に建前だったとしても言うな。
一応、あなたはチームの長にいたんだ。
毅然とした態度を取って、誰の意見にも振り回されず、誠実に板の上にこだわって戦っていれば…
こんな結末にはならなかったはず。
あなたはチームの長を背負える器ではなかった。
能力的にも人間としても…
あれだけ板の上で命を削ってきた人を身近に感じてきたんじゃないのか。
アンタは今まで何を見てきたの?ねえ、何も感じなかったの?全部ウソか?なあ、全部ウソだったのか?
全てを台無しにするな。生き恥をさらすな。
最後の最後に男を落としすぎている。
手品のネタバラシはやめてくれ。
少しくらいファンタジーを残して終わらせてほしかった。
良い思い出があるのは事実。
それなのに、ここまでガッカリさせて、誰が得をする?
「全部ウソだった」は反則。
そこまで救いようのない悪人だなんて思いたくない。
人をハメて陥れて叩き潰して粉々にして…
日々眠れているのだろうか。もしかすると、悪夢にうなされているのか。
そこまでの悪人が世の中に存在しているとは思えない。
私は今も世間知らずかもしれません。
まだ信じたい気持ちが心の底で悲鳴をあげる。
でも、それももう終わり。
「変わるべき」って、言うてきましたっけ?
冷静に自分がしたことを振り返ってください。
あなたは変わりたくても変われないほど末期症状です。
それはさながら悪い大人の教科書。
悪人なら悪人だと最初から教えてくれないと…
その調子だと、また次の被害者を生むだろう。
いや、すでに生んでいた。正体を現してからのスピード感たるや…
やっぱり早めに教えてほしかった。
なぜ、そこまで長期間に渡って善人の仮面をかぶっていたのか?
まぎらわしい悪魔はタチが悪すぎる。
もう、「変わるべき」なんて
一生人の道なんて説くなよ。
なぜ、あんな悪に人としての道を説かれたのか…
情けない。何もかもが情けない。
あなたがチームの長になってしまったことが運の尽きでした。
そして、絶対に信じたらいけない人たちを信じてしまいました。
今もなお、あちこちでウソを撒き散らされて、めちゃくちゃに殴られているのも想像できます。
板の外の魔物を敵に回せば…
完膚なきまでに叩き潰され、奈落の底へ突き落とされます。
それでも
一生後悔してもらって、一生懺悔してもらって
あなたをいつか許せる日が来れば、、、
やはり、私は世間知らずだ。
今、文字を書いている
この場所だって1つの板の上。
文字だけで表現する板の上。
この文章に関しては意味不明に書いていますが、それでも自分1人で一生懸命文字を綴っています。
板の外の魔物たちからズタズタに切り裂かれましたが
これからも私は板の上の魔物と対峙していく人生を選ぶでしょう。
人間はいきなり変われないし、悪に魂を売ってまでやりたいことなど、私にはありません。
2020年に起きた
読んでも意味が分からない自分だけのノンフィクション。
これらを胸に刻み込んで2021年へ。
いつか悪には天罰が下るので、私から動いて成敗することはない。
ここまでの仕打ちをされてジッと我慢できるのは
ギリギリで生きてこられた自分のためでもあり
大切な人を守ると決意した自分の生き様を無駄にしたくない思いもある。
もう、正直終わらせてもいいかな…と思ったこともあります。
こんなこと書きたくはないけれど。
でも、ギリギリの中で生きる道を選んだ。
生きる限界の向こう側で歯を食いしばって耐え続けた。
だから、自分からは動かず天罰が下るのを待つ。
あの卑劣な仕打ちを耐え抜いた自分を誇りに思えるために。
悪魔たちから滅多刺しにされても、人間として正しい行動を取れた自分を誇りに思えるために。
ほっておいても悪は絶対に滅びます。
板の上を冒涜した卑劣な魔物たちを
板の上に舞い降りる神様が許さないだろう。
だから、もうこの件は終わり。
起こってしまった一連の出来事の何から何まで全てを踏まえて…
いとも簡単に騙された自分も十分悪い。
それに関しては本気の大反省しかありません。
そして、人が一生を生きていく上で
1番気をつけなければいけないことを書き記して終わります。
人を見る目がないこと。
人を見る目がない人は
自分の人生だけでなく、家族の人生も全て台無しにして地獄へ突き落とす可能性があります。
人を見る目だけは…何があっても…。
これだけは覚えて帰ってください。
人を見る目の有無は
良くも悪くも自分や家族の人生を決定づけます。
さらば2020年。ありがとうございました。
みなさん良いお年を。