M-12020直前!芸人ウケと玄人ウケの違いから紐解いた"優勝するべき1組の漫才師"
「芸人は誰も笑ってないよ」
芸人界隈からよく聞くセリフ。
なんとなくネタには2種類ある。
芸人が笑うネタ。
芸人は笑わないネタ。
前者は評価されやすく、後者は評価されにくい。
後者は『客ウケだけするネタ』などと揶揄されることもある。
ここは非常に難しい話で
芸事は客に笑ってもらうためであり、客商売として考えれば正解はそこにある。
お客さんのためにやるのなら、お客さんが笑っていれば正義。
ゆえに、賞レースで勝敗だけを決めるなら
客のウケ量で決めることも可能。
ただ、それだけではレベルの向上が望めない。
本当に良い音楽がヒットチャートの上位に入るのかと言えば、そうでない場合も多いだろう。
行列のできているお店が必ずしも美味しいのかと言われれても疑問が残る。
立地は悪くても、有名じゃなくても
知る人ぞ知る名店だって世の中には存在している。
実際、数字だけで全てを語れない。
特に感覚にうったえかける笑いというものは…
本来、勝ち負けなど決められるものでもない。
どこまでいっても好みの世界であり、誰が勝っても誰が負けても絶対に物議は醸す。
観た人が100%納得の満場一致はない。
だからこそ、先述した『芸人ウケするネタ』に評価は集中しがちだ。
同じ立場の芸人が認めている芸人のネタが勝つべきだと。
客ウケだけの芸人に負けているはずがないと。
こういった思想がストロングスタイルで突き進む芸人の根本にはある。
個人的に、言っている意味はめちゃくちゃ分かります。
実際、何も間違っていないとさえ思います。
たしかに、芸人を笑わせる芸人は強いです。
それは、重々理解した上で…
今回は
芸人ウケと玄人ウケは似て非なるものだと論じさせてもらいたい。
もちろん芸人は玄人なので、玄人ウケの中に芸人は入ります。
ただ、芸人は完全に同じ立場であるがゆえ、偏りがあるのも一方で事実。
真の玄人ウケとは
偏りも取り払った上で、俯瞰の目線を持ち
なおかつプロにも刺さる芸を指す。
ようするに、様々なことを考慮した上で導き出したバランスを重んじるのが玄人目線。
斬新な発想だけでなく、尖った切り口だけでもない。
『芸人が笑う』と呼ばれるものは、大抵斬新な発想か尖った切り口や姿勢などが当てはまる。
それはそれなのだが、実際の玄人ウケとはそれだけではない。
今年のM-1グランプリ2020の決勝の舞台に勝ち進んだ漫才師たちは
比較的、芸人ウケの強いコンビが集ったと思います。
さらに、異種格闘技のバトルロワイヤル感があり、本命も不在。
それゆえ、今大会は熱いお笑いファンからの期待値が高くて当然。
そんな予測不能な今大会のM-1グランプリ…
真剣に自分なりの玄人目線で考えてみた場合…
優勝するべきコンビが1組見つかった。
決して、これは優勝候補ではなく、優勝したほうが良いのでは…と思うコンビが見つかった。
まず、M-1グランプリのチャンピオンというのは
未来永劫語り継がれるほどに権威のあるものだ。
もちろん、その日だけの出来で勝敗を決めるので
当然、何が起きるかは誰にも分からない。
順番の妙も多分に勝敗を左右する。
スタジオの空気を制圧できるかどうかも大切。
ただ、その日1日のことではあるが
チャンピオンが語り継がれるのは一生だ。
ということは…
優勝したコンビはM-1チャンプとしての看板を背負い
M-1グランプリの権威の一角を担うことになる。
それに相応しくあるためには玄人ウケが必須。
決勝の審査員を務められる方に対し玄人などという安直な言葉を使うのは非常に気が引けるが
そこの絶対的説得力だけでM-1は独自のブランド力を手にした。
そんなことを踏まえて…
今年の決勝進出漫才師から、優勝したほうが良いのでは…という漫才師をたった1組…
さらには、その理由を5つ書き記します。
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