Startale Labsに入社し、ブロックチェーンの社会実装を推進します!
Sony GroupとStartale Labsが共同開発するブロックチェーン、Soneium(ソニューム)が発表されました。
私はStartale Labs(スターテイル・ラボ)に入社するとともに、今後Soneiumをプロジェクトマネージャーの立場から推進していきます。
以前からWeb3は社会実装フェーズに突入する、と言ってきましたが、Web3は変革期にあります。
例えば暗号資産保有者やイーサリアムのウォレットアドレス数は2000年までのインターネット人口と似た成長曲線を描いてます。Web3ネイティブな人たちはもちろん、既存産業でもWeb3事業に本格的に取り組む企業が増えてきたこのタイミングからWeb3は大きく成長します。
変革期を迎えるこのタイミングで、私は投資家ではなく、起業家・事業家として自分で実装を推進していくことを決意しました。あらゆる選択肢を考える中で、最終的に決断したのがStartale Labsへのジョインです。
なお2021年9月からスタートしたWeb3ファンドのEmoote(エムート)は2024年7月を以て、新規投資を終えたことを以前報告させて頂きました。これからもHeart Driven Fund、Emooteにおける投資先支援を含むファンド管理は継続していきますので、なにかありましたら変わらず連絡ください。
本ブログでは、なぜStartaleを選び、これから具体的になにをやっていくのか、をまとめます。
Startale Labsとは?
2023年にシンガポールで設立されたWeb3に特化した事業会社です。
創業者はAstar Networkを立ち上げた渡辺創太で、Astarが1つのブロックチェーンのためのプロジェクト・組織であったのに対して、複数事業を長きに渡り経営・事業するための株式会社であることが大きな特徴になります。
メンバーはグローバルに約70名。この半年で一気に増えました。エリアはアジア(シンガポール、日本、韓国、中国、インド等)、ヨーロッパ(イギリス、スペイン、フランス、ベルギー、クロアチア等)、北アメリカ(アメリカ、カナダ)、南アメリカ、オセアニアなど多岐に渡ります。
Sony、サムスン、UOB(シンガポールのメガバンク)というアジアを代表する既存産業の大企業から資金調達を行なっているのもとてもユニークです。
StartaleはAstarのコアコントリビューター(貢献者)として開発や事業推進を行ってきました。またStartale Cloud Servicesというブロックチェーンのプロダクト開発に必要なツール群も提供してます。やや専門的になりますが、今後機能拡充予定で、各種ブロックチェーンに対してRPCノード、開発API等を提供します。
そして2024年8月、ついに1年以上の時間をかけて議論、開発が行われてきた、Sony GroupとStartale Labsが共同開発するブロックチェーン、Soneium(ソニューム)が発表されました。
私はこのSoneiumをプロジェクトマネージャーの立場から推進していきます。
なぜStartale Labsなのか?
Emooteの次になにをやるのか?の問いに対して「自分の次の10年をなにに賭けるか?」をこれまでよりも強く考えるようになりました。長い時間を賭けるとなった時に一番大事なのは「人」です。投資家として会社を見る際にも「人」が一番大事でした。
渡辺創太とはEmooteを始めてシンガポールに移住して知り合い、3年ほどの付き合いです。共同投資こそありましたが、投資先ではなく、一緒にプロジェクトをやったこともありませんが、同じオフィスにいたこともあり、よくご飯に行ったり、サウナで語り合うような仲でした。
いつでも笑顔で、大きな夢を語っている姿が印象的でした。客観的に見てAstarが辛いだろうなと思う時期でもいつも笑顔。そして視座を全く下げずに今後の展望を語ることができるのは偉大な才能だと思います。自分でもこれまで何社か起業・経営してきて、そして投資家として多くの起業家を見てきた中で、どんな状況でも笑って、高い目標を語り続けられることがどれだけ難しいか、を実感してきました。自分にはないそういった才能と一緒に次代を作りたいと思いました。
そして他のメンバーもグローバルに多種多様、とても優秀で、いいやつらが集まってます。上述のように世界約20カ国から70名のメンバー。Astarのコアコントリビューターも多いですが、既存インターネット業界からはマイクロソフト、グーグル、アマゾン等、Web3からはPolygon、Binance、Polkadot、Chainlink、OnFinality等から強者が集まってます。
Emooteをスタートしてから、一国に閉じずにグローバルの大きな潮流に身を置きたい、と思っていたこと、そして日本人としての(文脈の)繋がりも活かした動きをしたいと思っていた中で、最高の環境だと確信してます。
「人」の次に「事業」もやはり大事です。私はテクノロジーや業界そのものよりも、それによって人々の生活がどのように変わるか、に興味があります。なぜWeb3をやっていくのか、と聞かれたら下記の2つを挙げます。
ひとつはクリエイター・エコノミーを推進したいから。個人的な経験でいうと、Esports事業を立ち上げた際に、Esports選手という枠組みができたことにより、ゲームが上手い人が選手になり、競技として人々を熱狂させ、ファンが生まれ、スポンサーが付くことで大きな賞金が生まれるという新たな産業の創出を見られたことは大きな感動でした。拡張して考えると、一人一人が持つ「好き」「得意」で人を感動させる、そして経済活動にも広がる。プロだけでなく、誰しもがクリエイターになれる。そんなクリエイター・エコノミーはWeb3の思想やテクノロジーととても相性が良いものです。一人一人が主体的になり、自分たちのコミュニティや経済圏を作ることができる。そんな事例を作っていきます。
ふたつめの理由は、クリプトが金融をはじめとした国際的なインフラになるからです。日本などの先進国にいると、ほぼ全員が自己証明できること(KYC)で銀行口座を持ち、与信があることでクレジットカードが作れ、あらゆる決済手段も整っていることからクリプトの必要性は高くありません。しかし、東南アジアやアフリカの国々に目を移すと、国民の半分以上が銀行口座を持っておらず、クレジットカードなど夢のまた夢ということが当たり前の世界です。どんな時代も革新的なテクノロジーはオモチャみたいなユーザー体験からスタートします。まだ実現不可能だと思われるようなシーンでもWeb3が実現していく。それを自分たちの手で作っていきます。
最後にシンプルに思想が好きです。Web3の分散型の思考や建設可能性(コンポーザビリティ)や非匿名性の文化、そしてそこにできるコミュニティがとても好きです。
結論としてWeb3の社会実装を加速させたいと強く思ってます。
どのようにやるのか?
ではStartaleがどのようにそれを実現していくのか。
ひとつめはブロックチェーンの垂直統合への挑戦です。既存のブロックチェーンはレイヤーごとにプレイヤーが分かれています。分散型と考えるとそれは良いことでありますが、一方で開発者・ユーザー体験に不自由(摩擦)が生まれていることも確かです。Startaleは最下層のブロックチェーンレイヤーからスタートして、RPCなどの開発ツール群のレイヤー、そしてさらに上流へ展開し、開発者やユーザーに最適なブロックチェーン体験を提供していきます。このチャレンジを行なっているのは、Coinbase(Base)、Consensys(MetaMask/Linea)など世界を見渡してもごく僅かです。
ふたつめにディストリビューションチャンネルを持つプレイヤーとの協業です。
Web3はまだニッチな世界から抜け出せていません。確実にインフラが整備され、ユースケースが増えてきてますが、ディストリビューション・チャネルが不足してます。それを自ら作り出すことも重要ですし、既存のチャネルを活用することもとても重要です。例えばInstagramが流行ったのは、写真加工アプリとしてFacebookやTwitterなど既存ソーシャルメディアチャネルを活用できたからです。新しいものがスタンダードになるときに既存チャネルを活用することは常套手段です。
例えばSony Groupと共同開発するブロックチェーン、Soneiumは最たる例です。Sonyは誰もが知ってるグローバルブランドであり、多くのアセットとユーザー接点を持ちます。ゲーム、音楽、映画、アニメ、電化製品、センサー、金融などこれだけ多種多様な業界に、グローバルトップレベルのプロダクトを保有する会社が他にあるでしょうか。世界中を見渡しても思いつきません。Soneium自体はもちろん、その他事業でもこういった協業を行なっていきます。
Web2を理解しながらも、圧倒的なWeb3の知見を活用して、Web3で事業推進を行うStartaleだからこその大きなチャレンジです。
なにをやるのか?
最後に私がなにをやるのか、をお話しします。
現在は Soneium(ソニューム)のプロジェクトマネージャーとして活動してます。
主には戦略立案・実行、事業開発、マーケティング、コミュニティビルディングなどのビジネスサイドのマネジメントをやりつつ、Sony Groupとの窓口となり、事業を推進していきます。
拠点はこれからもシンガポールです。
Soneium(ソニューム)は、Sony GroupとStartale Labsが責任を持って立ち上げに従事するものの、思想と技術は分散型で、Ethereum(イーサリアム)レイヤー2のパブリックブロックチェーンです。
ビジョンは「Realize the Open Internet that Transcends Boundaries」。あらゆる多様性を取り入れた、真のオープンなインターネットを実現していきます。
バリューには「Emotion」「Creative」「Go Mainstream」を掲げます。クリエイターもファンもみんなの心が踊る場所。誰もがクリエイターとなって世の中を彩っていく。そうやって1人1人が主体性を持ったエコシステムを世界中の人々に届けていく。それがSoneiumです。
クリプト民にはお馴染みのGM(Good Morningの略)を僕らはビジョンに沿って、GM=Go Mainstreamと定義しました。
ローンチパートナーには、
・同じくレイヤー2でSoneiumへの移行が発表されたAstar zkEVMを運用するAstar
・世界中のWeb3開発者が使うツール群を提供するAlchemy
・Web3でグローバルスタンダードとなるオラクルを提供するChainlink
・グローバルスタンダードのステーブルコインUSDCを提供するCircle
・Ethereum Layer2で最も採用されている技術スタックのOP Stackを提供するOptimism
・業界スタンダードのインデクサーThe Graph
がいます。多くのブロックチェーンが立ち上がる時代になりましたが、これだけのWeb3最大手のプレイヤーたちにDay1から賛同してもらうのはとても稀有であり、有り難い限りです。
先日のSoneiumブランドローンチはアメリカを中心に世界中のメディアで取り上げられ、早速多くの反響を頂いてます。テストネットは近いうちにリリースされ、コミュニティを作っていくための施策も続々と発表予定です。
これからStartale Labsの一員として、世界中で使われるプロダクトやエコシステムを作っていけることにとてもワクワクしてます!これまで起業家として何回もやってきた0->1の経験、投資家として世界トップクラスのプロジェクトに関与してきたWeb3の経験をフル活用して、全力で取り組みます!
あらゆるパートナーの皆さんと一緒にエコシステムを盛り上げていきたいと思いますので、どういった軸でも構いませんので、ご一緒できそうなことがあればお気軽にご連絡ください。
Startaleは、新たなテクノロジーを使って社会を変える仲間を絶賛採用中です。ブロックチェーンエンジニア、インフラエンジニア、PdM、DevRelを中心に多くのポジションで新たな仲間を探してます。少しでもご興味ある方は採用ページをご覧ください。
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