SNS向け映像メディアで使用されるテロップについての考察
はじめに
こんにちは。普段は大阪府大に通いながら関西でフォトグラファーや映像クリエイターをしているはざまと言います。あと映像編集を中高生に教えたりもしています。よろしくお願いします。
前回のnoteは結構いい反応をみなさんからいただけて嬉しかったです。コメントをしてくださったみなさん, ありがとうございます。
☝︎前回のnote。刺さる人にしっかりとささってくれたようです。嬉しい。あとあのSkillHacksでおなじみの迫さんから支援まで。。半端ない。
☝︎何件もこんなしっかりとした反応が。嬉しい。。。
さて, 今回のnoteでは前回のYoutuberのテロップ考察ではなく, SNS映像メディアのテロップに着目してお話していきます。SNSにおける映像メディアといえば, bouncy, TIME LINE, ONE MEDIAなどが代表例としてあげられます。それらのテロップを網羅しつつ, これからどういうテロップが必要か考えて行けたらと思います。
#Youtube考察 じゃないやんと思われるかもしれませんが, おそらく様々な場所の知見は必ずいい知見になるので, ぜひご一読ください。
SNS映像メディアに求められるテロップとは?
映像メディアの投稿のされ方を見てみましょう。
(2019, bouncy, facebook)
これをみた時にわかるYouTubeとの違いは, "サムネがない"ということです。これから紹介する, ONE MEDIA(主にインスタグラム)やWeekly Ochiai(はいりはツイッター), どれもサムネはなく動画がタイムライン上で垂れ流しになっているだけなのです。YouTubeとは違いサムネイル, また派手なタイトル勝負ができない分, 映像の派手さが重要になってくると感じています。
そのせいかSNSの映像メディアを一通り見ていくと, YouTuberのような効果音は多少あるが動きのないビジュアルのみの静的なテロップではなく, かなり動きのある動的なテロップが主流であることがわかります。
確かに少し動いていた方が数多くのコンテンツが少ない時間で消費されるSNSにおいては有利なことなんでしょうか。とりあえず, これがまずSNS映像メディアとYouTubeの違いではないかと思います。それでは, 個々の事例をしっかりと見ていくことにしましょう。
Bouncy
bouncyは「未来のライフスタイルが見える動画メディア」をコンセプトに主にFacebookなどで活動されている動画メディアです。紹介されている製品は未来的なものが多く, みていてワクワクするメディアだと思います。
いくつも映像をみましたが, 背景の映像もかなり派手めで目を弾きやすいものが多く, やはりYoutubeと違い, サムネではなく映像の中の動きで責めているなという印象をうけました。
技術的には簡単ですが, 前回のYoutuber的テロップではなく, 右から左にブラーがかかりながら, 目立たせたい部分の色を変えてでてくるテロップだなと思いました。
技術的にはそこまですごい技術は使っていないテロップですが, YouTuberのテロップばかりをみてきた自分にとってはなかなか斬新なテロップでした。
Weekly Ochiai
Weekly Ochiaiは, 落合先生がいろんなトップランナーたちと毎回様々なことを議論するというNewsPicksが運営するネット番組です。
ちなみに, NewsPicks, 独自の映像メディアをやってるんですね。初めて知りました。メンバーも豪華でデザインもいけてるのでこれからめっちゃ楽しみすぎる...。僕の友人も何人かインターンしに行くようです。興味ある方はぜひ。大阪から参加したい。いいな。
さて, この番組, もちろん落合先生たちのセッションの内容もすばらしいのですが, ツイッターに上がるまとめ動画のクオリティが半端ではない。編集はPYROという映像制作会社を運営しているタカオミさんが担当しているそうなのですが, 一度みて欲しい。
実際使用してる技術は, Aeのマスクとイーズの調整とライトリークくらいなのですが完成されたスタイル感が半端ない。しっかり動きがあって, 目立たせたいところはマーカー風のエフェクトをやって, テキストの色を変える。
ただそれだけのテキストエフェクト。だけどもそれがいい。
本当に, こういう会議やトークイベント系のテロップ, 一旦はこれできまりなんじゃないかと思います。実際, 多くの新しく映像を始めた人のテロップをみたら結構, このスタイルを参考にしているなという印象なので大元としてしっかり成り立っちゃってんじゃないかと震えてます。すごい。
例) 朝渋という東京で行われている朝活イベントの映像
上の, 稲垣さんはWeekly Ochiaiを編集しているタカオミさんと関わりある方なので当然かもしれませんが, こちら以外でも最近めっちゃみるぞこのスタイル...!
【番外編】僕の考える映像メディアに使えそうなテロップ
☝︎グランフロント大阪で行われた万博イベントで流れた映像, 僕制作です。
GIFだとこまかくまでみれないので, vimeoでみてほしいのですが, この映像の0:09 ~ 0:33くらいまでのタイプライター風のエフェクトです。これまでだったらただ単調に表示されるだけだったのですがもう微妙にいろんなところを動かしてみました。ここに「カタカタ」という, エフェクト音をいれこむともう最高でした。
タカオミさんがあのスタイルでいくなら, 僕はこのスタイルでいきたいなと思って, 今企業さんのYouTubeのテロップなどを考えて制作しています。(もうすぐ公開できるかと...!)お楽しみに!!
ONE MEDIA
ONE MAEDIAは, 主にインスタグラムのIGTV, ストーリーなどでミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭までに生まれた人のこと)向けに映像コンテンツを制作している会社です。「動画2.0」の著者でおなじみ, 明石ガクトさんが代表をなさっています。
コンテンツは非常に面白く, 性のことや大麻のこと, 沖縄の基地問題についてなどを取り扱っています。難しいをこれまでポップにわかりやすく, そして我々のようなミレニアル世代の若者に刺さるような言葉を述べてくれたりしています。本当に面白いので, インスタグラム, フォローしてない方はフォローしてみてはいかがでしょうか!おすすめです。
はっきし言うと, ここの映像, 完全に変態です。完成度が全て高すぎる。一つ一つの画面に登場するものが全て動いています。
☝︎一番好きです。でもこれ, 企業とのタイアップ。本気出しすぎてて泣いてます。
結構なテロップをみてきたとは思うのですが, インスタグラムなどでみるとで出てくるのは横向きではなく縦向きのテロップ。(IGTV, ストーリー機能が縦画面推奨なので)
縦という特性を存分に活かした非常に新鮮なテロップが出てきます。まだ全くといっていいほど確立されてない日本の縦型のテロップの分野をしっかりと切り開いて行く企業。かっこいい。。。
まとめ
やはりYouTuberたちの時とは違い, かなり動くということが中心のテロップたちだったなと思います。冒頭でも述べましたが, 大量メディア消費の今, パッと目につくためにはある程度のインパクトや興味を引くものが大事なのだと痛感しました。
boucyはメインとするところはFacebookのフィードであり, その中で見向きもされないことがなく, しっかりみてもらうためにあくまで"動き"というのは補助で入れてた感はありました。なぜなら, Facebookを使用するのは年齢層が高めの方々だからです。いってもしっかりコンテンツは選んで消費してくれる方々のはずだからそこまで動きに凝る必要はありません。
ですが, 非常に凝った映像をつくるONE MEDIAがメインとするのは, インスタグラムという現代のメディア大量消費文化を作った要因の一つでもあるアプリです。その中で興味を持たれずにスワイプ(次のコンテンツにうつる動作)される, なんてことがないようにするために本当にいろんな工夫をしてることがわかります。
onemediaの目につきやすさはデジタルサイネージでもいきていて, 渋谷に行った時には必ずこの広告がサイネージが流れていますね。すごい。IGTVなどのインスタの縦型動画文化はここに生きるのですね。
映像メディアはYouTuberとは違い, 多くの人が映像に関わっていると思います。これからもYouTuberも編集, 脚本, 撮影, 演者と細かく分かれてくるでしょう。そうなった時, テロップはどういくのでしょうか。
映像メディアのような綺麗な洗練されたテロップが多くなっていくのか, それとも現在のような親しみやすい簡単なテロップスタイルのままでいくのか。非常にみものです。
ということで楽しんでいただけたでしょうか。今回はこれで以上です。また頼まれていないのに書きます。
お付き合いいただけたら。
それでは。